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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白と青の表紙

书籍名

ブックレット東京学派:vol. 4 东京学派の研究 総合シンポジウム

判型など

180ページ

言语

日本语

発行年月日

2022年3月25日

ISSN コード

2436-0201

出版社

東京大学东洋文化研究所

出版社鲍搁尝

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このブックレットは、科研費基盤研究 (B)「东京学派の研究」(研究代表者: 中島隆博) の一つの達成を示したものである。「京都学派」に比べると、「東京学派」という名称は耳慣れないものだ。しかし、東京大学を中心とする東京圏の諸大学が、近代において作り上げてきた知の形は、日本社会に、光と影の両方を含む多大な影響を与えてきた。西田幾多郎を始めとする京都学派の思想家の多くが東京大学もしくは東京帝国大学の出身者であることも考えてみたい。
 
本书では、哲学、経済学、文学、社会学、歴史学、法学、仏教学といった诸领域を横断しながら、「东京学派」の知がどのように形成されていったのか、その过程と问题系を探求したのである。
 
代表者の中島隆博 (东洋文化研究所教授) は、かつて「西の西田、東の桑木」と並び称された桑木厳翼という哲学者を取り上げ、ドイツ観念論への傾斜がプラグマティズム受容を妨げたこと、それでも中国哲学にも目配りをしたことを論じ、その後、戦後の「東京学派」である大森荘蔵や廣松渉がどのように「京都学派」を乗り越えようとしたのかを論じた。
 
小野塚知二先生 (経済学部教授、現在東京大学特命教授) は、経済史の大塚久雄の『共同体の基礎理論』を取り上げ、理念主導型の近代化論に基づく共同体論の限界を示した。大木康先生 (东洋文化研究所教授) は、中国文学とりわけ中国戯曲小説研究の鹽谷温を取り上げ、なぜ伝統的な漢文学が対象としなかった俗文学を対象にしていったのか、そしてそれが戦後も綿々と継承されていった系譜を描いた。
 
園田茂人先生 (东洋文化研究所教授) は、戦前の社会学と、戦後の社会学を比較し、1920年台に萌芽として登場した実証主義が、1960年台に花開き、隆盛を迎えたことを明らかにした。ただし、それは理論を欧米に負った上で、実証研究の対象を日本に据えるという構造のもとで可能となった。松方冬子先生 (史料编纂所教授) は、歴史研究における「東京学派」のメリットとデメリットを論じ、メリットとしては複数の世界観を架橋し、自国語で高等教育における歴史学を論じることができたことを挙げ、デメリットとしては、ガラパゴス化しやすい点と、その中にある「欧文脈派」と「漢分脈派」の議論が噛み合わないことを挙げている。
 
鍾以江先生 (东洋文化研究所准教授、現在、公立小松大学教授) は、东京帝国大学における海法研究を論じ、その象徴的人物として松波仁一郎を挙げ、リベラルな面と国家主義的な面の両方があることを明らかにした。馬場紀寿先生 (东洋文化研究所教授) は、インド哲学研究において「原始仏教」が西欧の近代仏教学をどのように継承しながら成立していったかを明らかにした。
 
以上の提题を受けて、総合讨论を行い、「东京学派」に実现はしなかったが可能性として残した、遗产としての问题系を、わたしたちがどう継承していくのかを论じたのである。
 

(紹介文執筆者: 东洋文化研究所 教授 中島 隆博 / 2024)

本の目次

イントロダクション
  中岛隆博
 
共同体の有無と产业発展:欧州、ロシア、日本、中国
  小野塚知二
 
盐谷温の中国戯曲小説研究
  大木 康
 
実証主义社会学の萌芽と隆盛:「东京学派」の社会学に见る构造変容
  园田茂人
 
東京学派の史学史:史料编纂所海外史料室の視点から
  松方冬子
 
东京帝国大学における海法研究
  鍾 以江
 
东京帝国大学の「原始仏教」研究:印哲がたどった道とたどらなかった道
  马场纪寿
 
东京学派における哲学の问题系の変容
  中岛隆博
総合讨论
  コメンテーター 内田 力
 

関连情报

研究プロジェクト:
「东京学派の研究」(科研費基盤研究(B) 研究代表者:中島隆博)

 
関连书籍:
ブックレット東京学派 Vol.1 2020年12月
『江湖?無縁?アゴラ ―もういちど「自由」の在処を探す―』

中岛隆博、松方冬子、内田力、大木康、石井刚

1  ワークショップ開催にあたって 中島隆博
2  趣旨説明 松方冬子
3  史学史のなかのアジールと無縁 内田 力
4  中国の「アゴラ」「アジール」「江湖」 大木 康
5  「江湖」的共同体における学問の楽しみについて 石井 剛
6  コメントに対するリプライ 松方冬子
7  総合讨论
8  ワークショップを終えて 松方冬子
9  宮地正人氏との往復書簡 松方冬子
着者绍介

ブックレット東京学派 Vol.2 2021年2月
『社会学の中の东京学派』

园田茂人、中筋直哉、矢野善郎、米村千代、出口刚司、佐藤健二

1  趣旨説明 園田茂人
2  第1報告 福武直の選択:東京学派、社会学の場合 中筋直哉
3  第2報告「聖典」なき正統?「預言者」なき学派?
   ――東京大学の社会学におけるヴェーバー(の希薄さ) 矢野善郎
4  コメント1 出口剛司
5  第3報告 家族研究における戦前/戦後の諸潮流    -家族変動論の一つの困難- 米村千代
6  第4報告 東京学派の中の「社会学アジア?コネクション」:  
   その歴史的回顧と教訓 園田茂人
7  コメント2 佐藤健二
8  質疑応答?総括討論
9  報告?コメントに登場する「東京学派の社会学者」一覧
整理: 園田茂人
着者绍介

ブックレット東京学派 Vol.3 2021年4月
『東京学派と日本古典 ―源氏物語をめぐって―』

中岛隆博、木村朗子、毬矢まりえ、森山恵、ポール?シャロウ、寺田澄江、藤井贞和、高木信

1  イントロダクション 中島隆博?木村朗子
2  トークセッション  アーサー?ウェイリー訳『源氏物語』を語る
   ―世界はどのように『源氏物語』を読んだか
   毬矢まりえ、森山恵 (聴き手:木村朗子)
3  世界文学としての源氏物語 ポール?シャロウ
4  源氏物語翻訳と研究  ?パリ時間の源氏物語 寺田澄江
5  膠着語的と生成論的 藤井貞和
6  総合讨论司会: 中島隆博、コメンテーター: 高木 信
7  『源氏物語A?ウェイリー版』全四巻 (左右社) 完結に寄せて 藤井貞和
着者绍介

関连记事:
Guest Editor’s Introduction - Nakajima Takahiro  (『Journal of Japanese Philosophy』Volume 9, pp.2-3 2023年)

 
ワークショップ、セミナー、シンポジウム:
東文研?GJS共催シンポジウム「東京学派 シンポジウム:東京学派と日本古典―源氏物語をめぐって」 (科研費基盤研究(B)「东京学派の研究」 2020年10月17日)

 
東文研?GJS共催セミナー「科研研究会 东京学派の研究:東京学派とフランスの哲学」 (科研費基盤研究(B)「东京学派の研究」 2020年1月31日)


東文研?GJS共催シンポジウム「「东京学派の研究」シンポジウム シリーズ「東京学派」:その求心力と遠心力 (第1回)」 (科研費基盤研究(B)「东京学派の研究」 2020年1月27日)


東文研?GJS共催シンポジウム「東京学派 研究会:東アジアの伝統仏教学と近代仏教学」 (科研費基盤研究(B)「东京学派の研究」 2019年11月5日)

 
東文研?GJS共催ワークショップ「东京学派の研究 (第3回):日本哲学と東京大学の哲学」 (東京大学国際総合日本学ネットワーク(GJS)  2019年1月22日)

 
東文研?GJS共催ワークショップ「东京学派の研究(第二回):中国哲学をめぐって」 (東京大学国際総合日本学ネットワーク(GJS)  2018年10月4日)

 
東文研?GJS共催ワークショップ「东京学派の研究(第一回):アジアの概念化」 (東京大学国際総合日本学ネットワーク(GJS)  2018年6月15日)

 

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