日本立法资料全集 国家賠償法 [昭和22年]
本書は、信山社の日本立法资料全集の一環をなすものとして、1947 (昭和22) 年に制定された国家賠償法の立法過程の資料を収集し、整理?分析したものである。もっとも、戦後間もなくの立法であったため、立法過程の資料の収集は容易ではなかった。一般的には、内閣提出法案の閣議決定前に審議会等において法案の要綱ないし骨子作成のための検討が行われ、その議事録が作成?保存されるので、それが立法過程を理解するためのもっとも基礎的な資料になる。国家賠償法の場合、司法法制審議会第2小委員会で立案作業が行われたが、戦後間もなくの時期であったため、議事録が作成されたか否かも定かではなく、仮に作成されていたとしても、政府は保存しておらず、国立公文書館に移管されてもいなかった。そのため、それ以外の法案策定過程の資料を探索しなければならなかった。それらについても、政府として組織的に保存を意図していたわけではなく、立法過程に関与した方が個人的に保存されていたものの寄贈文書を中心に立法過程を検証する必要があった。
とりあけ有益であったのが、司法法制审议会第2小委员会に委员として参画された我妻栄博士が、东京大学大学院法学政治学研究科附属近代日本法制史料センターに寄赠された「我妻栄関係文书」と同委员会に司法省事务官として関与された小泽文雄氏が法务図书馆に寄赠された「小泽文雄関係文书」であった。これらの文书は、もともと个人的に所蔵されていたものであったため、书込みがなされているものも少なくなかった。このような个人的な书込みも、立法过程を认识するうえで有益と思われるので、本书では、书込みを含めたかたちで収録した。
占领期には、内阁提出法案を国会に提出するためには、骋贬蚕の承认が必要であった。国家赔偿法についても、骋贬蚕への説明がかなりの回数行われ、その际の质疑応答の资料は、日本においても见出すことができた。しかし、アメリカには、さらに详しい资料があるのではと考え、メリーランド州にある国立公文书馆分馆を访问し、调査を行ったところ、整然と分类されたかたちで国家赔偿法関係资料がマイクロフィルムで保存されていた。そこで、本书では、アメリカ国立公文书馆所蔵の资料も収録している。本书滨滨では、国家赔偿法案の国会での审议録も収録している。それは、何よりも、同法案での国会审议の质がきわめて高く、また、众参の司法委员会で修正案が提案され、参议院司法委员会では、国家赔偿法3条の修正案が可决されており、立法过程の资料として贵重であるからである。本书滨痴では、国立国会図书馆宪政资料室所蔵の「佐藤达夫関係文书」の関连资料を掲载し、立案担当者である小泽文雄氏が参加された国家赔偿法に関する座谈会、司法法制审议会第2小委员会に委员として参加された田中二郎博士が立法过程を回顾された小论も収録した。本书痴では、国家赔偿法案作成过程で政府が用いた参考资料を掲载している。
(紹介文執筆者: 法学政治学研究科?法学部 教授 宇賀 克也 / 2018)
本の目次
第1章 国家賠償法案の立法過程
第2章 資料解題
第2部 資料編
I 法案作成過程
II 第1回国会審議
III 正文
IV その後
V 参考資料