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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白い表紙、「瞑想と教理」とキャッチコピーあり

书籍名

日本仏教史

着者名

判型など

276ページ、四六判

言语

日本语

発行年月日

2015年6月

ISBN コード

978-4-39-313801-4

出版社

春秋社

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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日本の仏教はどのような展开をしてきたのであろうか。この问题に関わってきた学问领域は、仏教学、歴史学、宗教学、伦理学そして美术史学など様々である。そのどれもが、それぞれ异なった视点から日本の仏教を切り取ってきた。但し、日本の仏教をインド、中国、日本と叁国における展开という视点を含めて、しかも内部から考察するのは仏教学であった。しかしながら、仏教学分野から日本の仏教を考察しようとすると、どうしても教理を中心とした思想を対象にすることが多くなりがちであった。だが、仏教は决して思想だけで成り立っているのではない。古来、仏教は体験の宗教であると言われ、学问と修业の二つの侧面が注目される。しかし、その体験に関わる修行の部分を、正面から见据えて论じたものが、実はほとんど存在しなかったのである。そこで本书は、日本の仏教を、仏教が内在的に伝える学问と修行という二つの视点、とくに修行面を重视してみようと考えて、执笔した。
 
仏教の修行実践は、止と観から成り立つ。止は心の働きを静める方向の観察、観はあらゆる心の働きを見つめていく観察であると定義されるが、重要なものは後者の方である。後者の観と呼ばれる観察が、縁起や空の思想を成り立たせ、また日常の悩み苦しみから我々を解放してくれる。この観の世界は、突き詰めれば「無分別」の世界に至る経験を可能にする。この時の無分別は、知覚の働きはありありとあるが、分別は生じていない状態とされる。この「今ここで」捉えられているものを、そのまま受け止めるところに特徴がある。言ってみれば、今をありのままに受け止めている体験が、日本仏教のどの宗派にも流れており、それがそれぞれ独自の言语表現によって表出されることによって、今のような相違が生じていると捉えられるのである。
 
また、仏教が日本に绍介される以前から独自の神祇信仰が存在したと考えられる。一般に神道と呼ばれるものであるが、その信仰とどのように折り合いを付けていったのか、それも考察の対象に含めようとした。
 
本書は、どのくらい、それらの目論見を達成することができたのか、甚だ心許ないところもある。基本的な事項の単純な誤りも指摘され、また自らの知識が近世以前に偏り、近現代の展開に対する理解が不十分であることも、実際に執筆してみて、痛感したことである。その点で他者の学恩に感謝することしきりである。振り返ってみて、若干、歴史的な叙述が多いようにも思われるが、いずれにしても、修行という新しい視点を含めて、通史的に述べた日本仏教史は他にはないと自負している。恥ずかしながら、誤字脱字、誤りや表現の不十分な箇所が改訂される第二版以降 (できるのかどうかはまだ未定であるが) を期待して頂ければと思う次第である。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 教授 蓑輪 顕量 / 2017)

本の目次

まえがき
 
第1章  日本仏教を学ぶ前に
  1 仏教の三つの学び
  2 行の伝統
  3 学の伝統
  4 古代の山岳信仰
  5 山岳信仰と病気治し
  6 時代区分論
 
摆第1部闭 伝来仏教とその日本的开花
 
第2章  古代の仏教
  1 飛鳥?奈良時代の仏教
  2 飛鳥の仏教
  3 大化の改新と仏教
  4 天武朝の仏教政策と護国
  5 飛鳥?奈良朝期の仏教修学
  6 観想念仏の流れ
  7 神仏の関係
  8 仏法忌避と神仏の融合
 
第3章  平安時代前期の仏教
  1 新しい法会の展開
  2 密教の展開
  3 天台における修行
  4 日本天台の独自の修行
 
第4章  平安後期?院政期の仏教
  1 南北二京の格式の高い法会
  2 三講における論議の特徴
  3 本覚思想の成立
  4 末法の到来と浄土教の隆盛
  5 叡山系の念仏
  6 南都系の念仏の実践
  7 高野山における念仏
 
摆第2部闭 交众と遁世の仏教
 
第5章 鎌仓时代の仏教 顕密?浄土?禅
  1 顕密の隆盛
  2 遁世 - 交衆と遁世
  3 新たな浄土教の展開
  4 法然以後の浄土教
  5 南都系の改革運動 - 貞慶にみる行
  6 良遍にみる行
 
第6章 北嶺系の改革運動 - 禅宗と法華宗
  1 禅宗の伝播
  2 栄西の活躍
  3 円爾?心地の伝えた禅と『宗鏡録』
  4 法華宗の成立
  5 禅における行
 
第7章 南北朝?室町?戦国时代の仏教
  1 禅宗
  2 天台宗の展開
  3 法華宗の展開
  4 町衆の法華信仰
  5 日親の活躍
  6 浄土真宗の活躍
  7 戦国時代の特徴
  8 キリスト教の伝来
  9 仏教の行の伝統
 
摆第3部闭 社会関与の仏教
 
第8章 近世の仏教
  1 幕藩体制と仏教
  2 心の重視
  3 仏教統制とキリスト教禁止
  4 仮名草子と談義および道歌集
  5 仏教に対する批判
  6 禅宗における修行の実際―盤珪永?と至道無難
  7 白隠の禅
 
第9章 近代の仏教
  1 神仏分離と廃仏棄釈
  2 廃物棄釈と仏教界の護法運動 - 神仏判然令から大教院宣布へ
  3 大学人の活躍
  4 村上先勝と大乗仏説論批判
  5 大正デモクラシーと仏教
  6 戦争中の仏教界の現状
  7 太平洋戦争前後の仏教界の状況
  8 明治?大正?昭和 (戦前) までの仏教界の行の側面
 
第10章  戦後?現代の仏教
  1 戦後の仏教界の歩み
  2 仏教界の各種の運動と新動向
  3 行への再注目
  4 震災と仏教
 
参考文献
 

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