宗教事象事典
800ページ、218尘尘虫148尘尘
日本语
2019年5月24日
978-4-622-08798-4
みすず书房
グローバル化时代の重要テーマとして、宗教はその一角を占めている。ところで、宗教は研究対象として厄介である。キリスト教的な「宗教」概念が、西洋近代が主导する「世俗」の时代に世界へと伝播されたが、现代の研究はそのことに反省を加える位置に立つ。もはや何が宗教で、何が宗教でないのかは自明ではない。また、宗教研究は神学以来の分厚い蓄积に加えて、社会学、人类学、哲学、歴史学、政治学、精神分析など多様なアプローチがある。その多様性には目がくらむほどだ。
本书の原书は、フランスを中心に世界の一线で活跃する约200名の研究者を集め、约360の项目を设け、総合的な人文社会科学の手法で「宗教事象」を批判的に构筑しながら论じている。すべてを訳すことはさまざまな点で现実的ではなかったので、编訳者が訳すべき项目を选定した。重视したのは、现代世界の宗教事象を理解するうえで重要と思われる项目、フランス语で书かれていることによって内容の特徴がよく出ていると评価できる项目である。
グローバル化時代には、日本语を母語とする研究者も、英語による研究成果の積極的な発信を奨励される。もちろん英語に堪能になれればいいのだが、なかなか母語話者のようにはいかない。独自の見方をするには、対象構築のための複眼を作る戦略が有効だ。もうひとつの普遍語であるフランス語は英語とは異なる世界像を持っており、日本の研究にとっても裨益するところが多い。
日本の宗教学は、英米系の批判理论は敏感に取り入れてきたが、フランス系の研究动向の咀嚼消化はあまり进んでいない。他方、日本のフランス研究は现代思想の层が比较的厚く、また歴史学の蓄积も大きく、特に近年は宗教的なものへの関心の高まりも见られるが、宗教学的研究とのネットワークは必ずしも构筑されてこなかった。この事典を読むという探索を通じて、それぞれの研究者がこれまで培ってきたアプローチの特徴を再把握するとともに、グローバル化する研究の世界で通用するような新しい复合的なアプローチを开発することができたら、それは本书の最高の用い方ということになるだろう。
本书は分厚いが、调べる事典というよりは、项目ごとに読む事典という性格が强い。各项目の执笔者の多くは、事项を研究対象として自明视しつつ彻底的に调べてまとめているというわけではない。むしろ、対象をどのように意识的に构筑するかという问いを抱えながら、ひとまず语ってみるという调子で书いている。その対象の画定の现场に立ち会うようにして読み、どのような角度から论じているのかを精査するならば、自分だったらどのように书くかというヒントも大いに得ることができるだろう。
(紹介文執筆者: 総合文化研究科?教养学部 准教授 伊達 聖伸 / 2020)
本の目次
凡例
まえがき
アンテグリスム [保守十全主義]
イスラーム主义
イデオロギー
インカルチュレーション [文化内開花、文化内受肉]
オリエンタリズム
回心?改宗
记忆と伝达
共同体主义
儀礼 (儀式、儀式性)
供犠、犠牲
国际调査
国家
死
ジェンダー
自然宗教
资本主义
市民宗教
宗教 (歴史文献学的アプローチ)
宗教学
宗教教育机関
宗教史
宗教事象
宗教社会学
宗教性
宗教的近代
宗教的マイノリティ
宗教哲学
宗教の人类学
宗教の民族化?人种化
植民地化
神秘主义
神话
精神分析
性、セクシュアリティ
圣戦
聖像 / イコン
聖 / 俗
圣地
生命伦理
世界化 / グローバル化 / トランスナショナル化
セクト
世俗化
世俗宗教
戦争
葬式 (の実践)
多元主义
多神教と一神教
魂 / 身体
ディアスポラ
哲学と神学
伝统、伝统主义、新?伝统主义
内在 / 超越
ナショナリズム
非キリスト教化
ファンダメンタリズム
フェティシズム
不可知论と无神论
不寛容/寛容
フランスの调査
文化 (としての宗教)
文化触変
法と宗教 (間規範性)
民族的?宗教的憎悪
ライシテ / ライシテ化=脱宗教化
倫理 / エートス
礼拝の场
若者の宗教的な社会化
人名索引
事项索引