
书籍名
危机対応学 明日の灾害に备えるために
判型など
292ページ、四六判
言语
日本语
発行年月日
2018年9月
ISBN コード
978-4-326-65416-1
出版社
劲草书房
出版社鲍搁尝
学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)
英语版ページ指定
危机対応学は、社会に発生する様々な危機について、そのメカニズムと対応策を社会科学の観点から考察する新たな学問である。それは2016年度から開始された、東京大学社会科学研究所を挙げての研究プロジェクトである。
そのうち本書は、自然災害について、人々がどのような意識を持ち、どのように対応しようとしている (いない) のかを調べた独自のアンケート調査を用いた計量分析によって構成されている。そのアンケートは、研究所と10年以上の交流があり、東日本大震災の津波被害で甚大な被害を経験した、岩手県釜石市の人々からの生の声や意見を参考にして設計されたものである。
序章と终章を含む9章の分析からは、主に2つのことが确认された。その第一は、自然灾害の発生后に、すべての人々が一致协力し、难局に対応することの难しさである。大地震などの発灾后には、人と人との绊の大切さが强调されたり、被灾した皆が団结したことで难局を乗り越えてきたという美谈が语られることも多い。だが、すべての被灾者が协力し合って危机に対応可能なのは、现実には例外的な状况でしかない。だからこそ、発灾前の日常时に、危机后に起こる状况をできるかぎり见通し、特に深刻な状况に陥りやすい人への対応策を具体的に决めておくことの大切さが示唆された。仮设住宅への入居の顺番など、一筋縄ではいかない问题であり、だからこそ优先顺位と抽选方式の併用など、前もって决めておくことが迅速な対応につながることになる。
第二に确认されたのは、将来危机が现実のものとなったときに备えて、「一体どのような事态が起こり得るのか」といった想定をできるだけ多くの人々が共有しておくことの重要性である。なかでも、子どものいる世帯において自然灾害への準备が乏しい场合が多くなっており、灾害时には子どもが危険に晒される可能性が大きいという想定を多くの関係者で想定を共有することが求められる。
また危机を克服する手段としては、「自助?共助?公助」のいずれかによる対応が一般に求められる。だが、灾害时には、3つの「助」をすべて兼ね备えた人々と、いずれも有しない人々への深刻な分断构造が生じることも予め想定されなければならない。このような想定を共有しない社会では、共助も公助も利用せず、自助努力もしない人々は、困难も本人の自己责任として、捨て置かれるおそれが生まれることになる。
さらに本書では危機への対応として、事前の計画性を重視した「エンジニアリング」による対応に加え、状況に応じた即応的対応である「ブリコラージュ」の両方が求められることも指摘する。ただ危機対応には、未解明な点も多い。本書は「危机対応学として今、社会科学に求められているのは、今後も危機に直面し続けるだろう人間と社会のあり方についての、あくなき探求の姿勢なのである。」という言葉で結ばれる。
(紹介文執筆者: 社会科学研究所 教授 玄田 有史 / 2019)
本の目次
1 危机対応学とは
2 本书の特徴
3 釜石の経験を踏まえた调査
第滨部 个人?家族の备えと意识
第一章 自信がない?準備もない──その背景にあるもの [玄田有史]
1 心配なのは地震
2 自信と準备の状况
3 自信と準备を决めるもの
4 経験と予测の影响
5 性格?志向とブリコラージュ
6 即応の背景とダイバーシティ
7 谁もが危机に即応できる多様性社会を
第二章 「危機意識」の背景と影響──保険加入とリスク評価 [藤原 翔]
1 地震に対する危机意识
2 谁が地震に対する危机意识を抱いているのか
3 备えとしての地震保険
4 谁が地震保険に加入しているのか──生命保険加入との比较から
5 宝くじ购入は何を意味しているのか
6 おわりに──人间行动の理解に向けて
第三章 危機に対し家族は──家族役割とジェンダー [苫米地なつ帆]
1 个人と家族の関係
2 家族?家族役割の视点
3 灾害への事前対策として、谁が、どのような準备をしているのか?
4 家族の协同とジェンダー
5 一人で暮らす人々や子どもたちのために必要なこと
第滨滨部 危机をめぐる社会构造
第四章 防災対策が「わからない」──認知度から知る社会構造 [飯田 高]
1 はじめに──公助と共助
2 防灾対策の认知度
3 「わからない」と普段の行动との関係
4 统合的な分析と考察
5 おわりに──防灾の世代间格差?
第五章 居住と愛着──「暮らし続けたい」を決めるもの [鈴木恭子]
1 「人」と「场所」をめぐる関係性
2 日本人と居住継続
3 どのような人が「暮らし続けたい」と感じているか
4 自然灾害のリスクや経験はどう経験するか
5 どうすれば地域への爱着が高まるのか
6 しなやかな爱着の形を求めて
第六章 孤立と信頼──平時と災害時の関連性 [石田賢示]
1 灾害时の信頼に関する论点
2 サポート?ネットワークと孤立
3 平时に何を信頼するのか?
4 灾害时に何を信頼するのか?
5 ふだんのサポート?ネットワーク状况による灾害时の信頼の社会的构成
第七章 限られた物資をどう配るか?──危機時の配分という課題 [有田 伸]
1「限られた物资の配分」という危机対応
2 どのように决めるべきか?
3 谁を优先すべきか?
4 危机时の配分という课题にどう取り组むか?
終章 本書が示唆するもの [玄田有史?有田 伸]
「将来に向けた防灾意识?行动?価値観调査」调査票
あとがき
索引
関连情报
NEW!「危机対応学トークイベント (危機対応研究センター事業)」 (岩手県釜石市 2020年8月8日)
着者インタビュー:
[研究者インタビュー:玄田有史先生]「僕らができることって言うのは、今、起こっていることを将来にバトンパスする、そのために何を残せるかを考えてこういう本を作ったりしているんです」 (editage insights 2015年3月27日)
书籍绍介:
危机対応学 ―明日の灾害に备えるために― 東大社研/玄田有史/有田 伸 (編) (危机対応学ホームページ)
けいそうビブリオフィル あとがきたちよみ (劲草书房編集部ホームページ 2018年10月5日)
铃木恭子「书籍が刊行されました」 (仕事と働き方の研究プロジェクトホームページ 2018年10月1日)