オンライン?ファースト コロナ祸で进展した情报社会を元に戻さないために
新型コロナウイルス感染症COVID-19により、人々は対面で会うことを厳しく制約された。その中で、ICT(情報通信技术)が人々の社会活動を辛うじて支えた。多くの人々がICT 機器で草の根の取り組みを行った。大学はオンライン授業になったが、初等中等教育はオンライン化の準備ができていなかった。働く現場では在宅勤務が推奨されたが、それが日本のデジタル化の遅れを明らかにした。危機感を持った企業はDXを叫び、政府はデジタル庁を設置した。
新たな感染症という外力によって生じたICT改革であるが、これは我が国にとって大きなチャンスでもある。これを機に、様々なサービスを電子化し、新たな情報产业を次々に生み、人々の生活を便利で豊かなものにし、地方の魅力を最大限に活用するような社会にしなければならない。またICTにおけるプライバシーやセキュリティが人々の不安要因にならないようにし、障碍者や高齢者および子育て中の親など一人一人の生きがいと活躍を支援し、そして新たな感染症にも対抗できる柔軟性を持つ社会を構築しなければならない。
この大目標に向けて働きに携わるのは、すべての国民である。ICT技术者だけではない。草の根レベルから国家レベルまで、みなそれぞれに果たすべき役割があり、挙げるべき声がある。なすべきことをなし、いうべきことをいわなければ、我が国は再び「情報後進国」の道を歩むことになる。デジタル庁の創設は画期的だが、他省庁の役人が「ICTはデジタル庁に任せればいい」と思ってはならない。予算を纏めるのは財務省でも、すべての省庁が国家財政を理解していなければ、よい予算は作れまいが、そのようなものである。
まず、すべての人が滨颁罢の基础を知っている必要がある。ただし、本书は滨颁罢の入门书ではない。本书でも触れられているが、2022年度から高等学校の科目となる「情报滨」「情报滨滨」が、基础を确认したい大人にとっても役立つだろう。
そして、すべての人がICTの発展に関心を持つ必要がある。本書はICTによって革新されたポストコロナの新たな社会の姿を提示する。Society 5.0、情報教育のこれから、インターネットが成功した秘訣、さらにAI、 VR、ロボット、プライバシー、セキュリティの最新動向まで描かれている。必然的に最先端のICTの用語も飛び交っているが、読者それぞれの知識に応じて読んでいただきたい。読める章だけでもよい。とりわけ、社会の中核的な役割を果たす文系のみなさんにも、ぜひ読んでほしい。
日顷滨颁罢について教育?研究を行っている専门家达が繰り出す言叶たちの中には、深远な言叶も散りばめられている。最初は难解と思われるところもあろうが、スルメイカのように噛めば噛むほど深い味わいがある。
(紹介文執筆者: 情报理工学系研究科 研究科長 須田 礼仁 / 2021)
本の目次
第滨部 これからの社会と滨罢
1 超スマート社会の进め方――厂辞肠颈别迟测5.0とは(坂井修一)
2 大人のための情报教育――「もとに戻さない」,真のオンライン社会へ(萩谷昌己)
3 インターネットのしくみでつくる社会――つながりによる革新(江﨑 浩)
第滨滨部 滨罢でデザインするポストコロナ社会
4 ソーシャルディスタンシングと感染爆発の検知――データサイエンスの活用(山西健司)
5 触れずに触り,远隔で操作する――痴搁とシステム情报学(藤田政之?稲见昌彦?川嶋健嗣?篠田裕之?津村幸治)
6 感染症とデータビジネスと民主主义――个人と社会のデータ管理(桥田浩一)
7 オンライン講義?テレワークを支えるシステム──データ活用が導くサイバーフィジカルアーキテクチャ(中村 宏?関谷勇司)
8 サイバー空間と実世界を結ぶ──ポストコロナを支えるAI,VR,ロボット(稲葉雅幸?岡田 慧?深尾隆則?國吉康夫?葛岡英明?鳴海拓志?雨宮智浩?青山一真?相澤清晴?竹内昌治)
ポストコロナの新たな情報化社会へ向けての提言(情报理工学系研究科)
最新滨罢用语集
関连情报
特集:情報未来研究会「Withコロナ」インタビュー編 Vol.2「Withコロナの時代に求められるオンライン?トラストネス」 (NTT DATA 2021年2月19日)
ポスト?コロナの新たな情報化社会へ向けての提言 (東京大学 情报理工学系研究科 2020年6月25日)
江﨑浩「世界はオンライン?ファーストへ」 (週刊『叠颁狈』 2020年5月15日)
书评:
中村宏 (東京大学大学院教授) 評 『ALL REVIEWS』 2020年12月23日)
イベント:
第1回情報技术のポストコロナ社会への貢献(1) (一般社団法人情報処理学会 2021年6月2日)
第2回情報技术のポストコロナ社会への貢献(2) (一般社団法人情報処理学会 2021年6月9日)