春雨直播app

东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

手のひらにSTAY HOMEと書いた女性の写真

书籍名

コロナの衝撃 感染爆発で世界はどうなる?

着者名

判型など

240ページ

言语

日本语

発行年月日

2020年5月28日

ISBN コード

978-4-7993-2613-8

出版社

ディスカバートゥエンティワン

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

英语版ページ指定

英语ページを见る

2020年中国から世界に広がった新型コロナは、100年に一度の感染症パンデミックとなって、国境を超え、民族を超えて人类を袭う。そんな感染症の怖さに直面している私たちは、この危机に潜む本质的な问题に向き合い、议论し、その答えを求めることによって、国家や社会をより望ましい形に変えていかなくてはいけない。そんな问题意识を持って、国家や社会と个人の関係、望ましいガバナンス、安全と自由やプライバシーの関係、自由と责任、政治?安全保障と経済の関係などについて论じた。
 
本书はコロナ祸を健康危机と経済危机の「复合危机」と位置付ける。难しいのは、どちらかの危机への対策を优先するともう一つの危机が広がるというジレンマを抱えている点だ。この厄介な问题に、各国政府の対応は揺れた。特に、米国と中国の2大强国はどう取り组んだのか、详しくページを割いた。
 
中国は情报隠蔽で初动対応が遅れ、感染拡大を招いたが、共产党一党支配の権威主义体制によって空前の都市封锁と検疫?隔离を実施し、早期の抑え込みに成功し、経済正常化が进む。片や米国は、トランプ大统领の认识の甘さや过早な経済再开などから感染拡大が続き、终息の気配が见られない。
 
コロナ対応で米中のガバナンス (統治) の違いが鮮明に現れた。中国は健康 (安全) と経済を両立できる中国モデルの優位性を宣伝する。一方、世界最大の感染国となった米国は中国やWHO (世界保健機関) を非難する。中国が世界一の「強国強軍」を目指して経済的?軍事的に強大化する中で、警戒感を強める米国は関与政策を転換し、中国への対抗姿勢を鮮明にする。その一つが、対中「デカップリング (切り離し)」だ。同盟国である米国と最大の貿易相手国である中国との狭間に置かれる日本、特に企業は難しい対応を迫られる。
 
米中の対立激化で揺らぐのが国际协调だ。ワクチン开発を含め、コロナ祸を终息させ、第2、第3のウイルスを迎え撃つためには国际社会の结束が欠かせない。
 
しかし、中国のガバナンスは普遍的なモデルとはなりえないし、米国は指导者の资质の问题もあってグローバルな指导力を発挥してこなかった。日本は「日米同盟+&补濒辫丑补;」によって、罢笔笔11のような価値や利益を共有する诸国との协力强化を「&补濒辫丑补;」に据えて多国间外交を积极的に展开すべきで、感染症や気候変动のような国境を越えた问题には、公司や団体や个人の贡献も欠かせない。
 
本书は、序章での问题提起に続き、第1章で中国武汉での感染拡大を振り返り、第2章と第3章では政治と経済の観点から新型コロナウイルスの影响を论じた。终章において、危机后の世界を展望しつつ、私たち一人一人がやるべきことについて、私の考えを述べた。末尾には、感染症【一口メモ】と歴史小话を付けた。

 

(紹介文執筆者: 法学政治学研究科?法学部 教授 小原 雅博 / 2020)

本の目次

はじめに
 
序 章 感染症との闘い─新型コロナウイルスがもたらす复合危机
感染症との闘い
カミュの予言
スペイン?インフルエンザ(Spanish Flu)の猛威
「叁つの山」
感染症のジレンマと不确実性
复合危机が世界を袭う
健康危机から経済危机へ
経済と感染症のジレンマ
滨惭贵报告书の提言と四つのシナリオ
复合危机后の世界は?
 
第1章 武汉戦疫
2020年春节の异変
武汉で何が起きたか?
初动対応の遅れ
地方政府の失态と大众の批判
李文亮医师の叫びと当局の隠蔽
作家方方の直言
空前の検疫?封锁と経済正常化のジレンマ
経済停止の影响と早期终息への期待
中小民间公司の悲鸣
経済正常化に立ちはだかる二つのジレンマ
恐怖心と社会の分断
中央と地方の関係
政権の安全か? 国民の安全か?
「清华大学の檄文」なるもの
政権の反転攻势
 
第2章 政治への审判
なぜSARS (重症急性呼吸器症候群) の教訓は活かされなかったのか?
政治が试される感染症との闘い
中国権威主义体制の强みと弱み
権力と大众の力関係
中国共产党ガバナンスのアキレス腱
「白衣の戦士」と普遍的価値
欧米民主主义の失态
中国の「マスク外交」の成否
米中の相互不信と非难合戦
中国寄りの奥贬翱と排除された台湾の成功
似た者同士の异なる选択─イランと北朝鲜の危机
左倾化ナショナリズムと中国の自信
コロナ后の米中新冷戦
 
第3章 世界の不况と分断
「中国终息、世界爆発」
恐怖が支配する市场
石油価格の暴落
世界大不况と政府の出番
米国资产バブル崩壊という悪梦
二つの危机と「厄介な问题」
第一の報告書: 感染対策の有効性
第二の報告書: 感染対策と経済のトレードオフ
経済再开への动き
「失败国家」アメリカ
経済と安全保障が络みあう米中経済関係
米中の狭间で日本公司はどう対処すべきか?
 
终章 私たちは何をすべきか?
コロナ后の世界
  1. 生活様式の変化─「オンライン化」や「健康と卫生」
  2. 価値観の変化─「安全」と「自由」
  3. 世界の构図の変化─米中の攻防
国家のガバナンスをめぐる竞争の行方
债务危机から金融危机へ
新たな感染症危机への备えと国家の责任
途上国支援と国际社会の结束
国际机関のガバナンス
问われる私たち一人一人の行动
おわりに
 
参考
感染症【一口メモ】
感染症とは? / 新型コロナウイルス / ペスト / マラリア / エイズ (後天性免疫不全症候群 HIV/AIDS)/ 結核 / ハンセン病 / はしか / 梅毒 / 日本脳炎 / 発疹チフス / 腸チフス / ジカ熱 / エボラ出血熱 / 天然痘 / コレラ / 赤痢 (細菌性赤痢)
 
感染症の歴史小话
戦争以上に人口を減少させた感染症 / ペストの恐怖 / 感染症のグローバル化 / 文明を滅ぼしたウイルス / 医療?衛生の進歩と病原菌の進化 / 戦争と感染症─敵はいずこに? / ペロポネソス戦争の勝敗を左右した感染症 / 大谷吉継の加勢 / ナポレオン軍の強さの秘密 / クリミアの「白衣の天使」 / 日露戦争での日本の衛生管理を取り入れた欧米列強 / 西部戦線異状なし / 第二次世界大戦と感染症

 

関连情报

受赏:
2020年 岡倉天心学術賞 受賞 (国際アジア共同体学会 2020年11月17日)

 
着者インタビュー:
问われる日本の役割 积极的外交展开を力説 小原东大大学院教授「コロナの衝撃」出版 (徳岛新闻 2020年9月14日)

 
米中関係の行方と日本の今後を読む (1)『コロナの衝撃』と米中の感染状況 「コロナが米中関係に与えている影響と大統領選の行方」 (テンミニッツTV 2020年9月8日)

 
米中関係の行方と日本の今後を読む (2)「複合危機」が分けた明暗 「コロナ?パンデミックはいつ終わるのか、短期シナリオは崩壊」 (テンミニッツTV 2020年9月8日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (1) (Net IB News 2020年8月12日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (2) (Net IB News 2020年8月17日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (3) (Net IB News 2020年8月18日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (4) (Net IB News 2020年8月19日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (5) (Net IB News 2020年8月20日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (6) (Net IB News 2020年8月21日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (7) (Net IB News 2020年8月24日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (8) (Net IB News 2020年8月25日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (9) (Net IB News 2020年8月26日)

 
「新型コロナ」後の世界~健康?経済危機から国際政治の危機へ! (10) (Net IB News 2020年8月27日)

 
着者コラム:
?1億人死亡?100年前のスペインかぜの教訓を生かせる国?無視する国 - 緩和を急ぐとV字復活はむしろ困難 (PRESIDENT Online 2020年5月30日)

 
书评:
印南敦史 (作家、書評家) 評 コロナと共存する私たちに絶対欠かせない知識 - 危機に揺さぶられる政治?経済?外交の変質 (東洋経済ONLINE 2020年6月14日)

 
(新书?文库)『コロナの衝撃』 小原雅博着 (日本経済新闻朝刊 2020年7月4日)

 
宇野重規 (東京大学社会科学研究所教授) 評「解題新書」 (読売新聞夕刊 2020年7月4日)

 

このページを読んだ人は、こんなページも见ています