活跃する若手社员をどう育てるか 研究データからみる职场学习の未来
本書は、「活跃する若手社员をどう育てるか 職場学習の実態調査から」というタイトルが示すとおり、若手社員を成長させる職場学習に関する調査研究をまとめたものである。
この调査研究は、东京大学大学院情报学环と株式会社マイナビの共同研究として行われ、着者は全员この共同研究チームのメンバーである。
働きながら自分を育てる期间については、长い时间をすごす职场のあり方が重要である。现代の20代は30年前とは比べ物にならない厳しい状况でキャリアをスタートさせている。就职活动が厳しいことももちろんであるが、雇用状况が流动化し正规雇用?非正规雇用が入り混じる职场环境において、イノベーションが常に求められるプレッシャーの中で経験をつんでいかなければならない。昨今は想定と违ったという理由での离职も増えている。この本では、社会の変化により成长や発达に课题を抱えているケースが多い20代若手社员の支援の前提となる20代若手社员の経験学习に関する调査研究についてまとめている。
本書は三部構成になっており、一部 (1章?2章) で若手社員をめぐる現状と調査の狙いを説明した上で、二部 (3章?4章) で活躍する若手社員のパーソナリティに関する知見をまとめ、三部 (5章?6章?7章) において活躍する若手社員を育てるキー概念を紹介している。また、あとがきでは共同研究パートナーである株式会社マイナビの土屋氏から、人材育成の現場から見た本研究の位置付けについて解説いただいた。最初から最後まで通して読んでいただければ20代若手社員の現状が立体的に把握できるように構成しているが、関心に応じて辞書的に読んでいただくことも可能である。
本研究のデータの一部は新型コロナウィルス流行前にとられているが、本质的な労働経験に関する调査项目なので、导き出されたパーソナリティに関する知见や、今后の人材育成のキーワードである「思考のモデリング?ジョブクラフティング?心理的居场所感」についてはアフターコロナの时代においてもその重要性は変化しないだろう。しかしながら、具体的な実装については、テレワークの状况や公司が置かれている社会的环境などで変わってくるかもしれない。本书でまとめたのはあくまでも方向性であり、现场で知见を生かした具体的な创意工夫が行われ、多くの若手社员の成长机会につながることを期待している。
(紹介文執筆者: 情報学環 教授 山内 祐平 / 2023)
本の目次
第1部 若手社员育成の现状と调査の狙い
第1章 なぜ今「若手社員の育成」が重要なのか(田中 聡)
1. 変わる「若手社員の育成」
2. 「若手社員の早期戦力化」が求められる時代背景
3. 若手社員の育成に苦しむ日本企業――OJTの機能不全
4. 若手社員の育成に関する研究の動向
5. まとめ
第2章 活跃する若手社员の実像を探る――调査の概要(池尻良平)
1. 研究のフレームワーク
2. 各調査の概要
第2部 活跃する若手社员のパーソナリティ
第3章 若手社员のパーソナリティとは(铃木智之)
1. 本章の問い
2. 方法
3. 結果と考察――若手社員のパーソナリティ構造の特徴
4. 人材育成に向けた提案――パーソナリティ尺度を通した若手社員の人物理解と育て方へ
の示唆
第4章 若手とミドルエイジのパーソナリティの違い(城戸 楓)
1. 目的
2. 時代性――世代間での特徴の相違
3. 調査方法
4. 結果と考察
5. 総合考察
6. 人材育成に向けた提案
第3部 活跃する若手社员を育てるキー概念
第5章 仕事からどう学ぶのか――思考のモデリング(池尻良平)
1. 本章の背景
2. 調査結果
3. 人材育成に向けた提案
第6章 活跃につながる仕事の工夫――ジョブ?クラフティング(池田めぐみ)
1. はじめに
2. 方法
3. 結果
4. 考察
5. 人材育成に向けた提案
第7章 どうすれば离职を防げるか――心理的居场所感(池田めぐみ)
1. はじめに
2. 先行研究のレビューと仮説の提示
3. 調査方法
4. 結果
5. 考察
6. 人材育成に向けた提案
おわりに(土屋裕介)
参考文献
编着者绍介
関连情报
成长サイクルを生み出す学习环境のつくり方
山内祐平氏 東京大学大学院 情報学環 学環長/学際情報学府 学府長 (J.H.倶楽部『Learning Design』 2022年9-10月号)
関连记事:
池田めぐみ: 若手育成を科学する - 研究から見た若手社員の育て方 (NewsPicks 2024年1月14日)
Point of view - 第217回 池田めぐみ ―キャリアとレジリエンス (WEB労政時報 2022年11月25日)
イベント:
~東京大学と株式会社マイナビの共同研究の成果~ 著者陣に聞く!『活跃する若手社员をどう育てるか』 (UMU | ユームテクノロジージャパン株式会社 2022年2月25日)