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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白と赤の表紙

书籍名

岩波新书 政治と宗教 统一教会问题と危机に直面する公共空间

着者名

島薗 進 (編)

判型など

242ページ、新书判

言语

日本语

発行年月日

2023年1月20日

ISBN コード

9784004319573

出版社

岩波书店

出版社鲍搁尝

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2023年1月、「紧急出版」として本书が世に出された背景には、2022年7月の安倍晋叁元首相暗杀がある。衝撃的事件を起こした容疑者の犯行动机に注目が集まる中、统一教会の名が挙げられ、その「问题」への関心がにわかに高まった。
 
時事的要請に応えるべく急遽5人の著者によって執筆された本書ではあるが、序章と終章を除く全5章のうち、統一教会を中心的に扱うのは実は第一、二章のみである。第三章は自公連立政権と創価学会を取り上げる。また、第四章、第五章は日本同様の政教分離国家であるフランスとアメリカの政治と宗教を論じる。この章立ては、統一教会という一団体のごく短期間の在り様だけでなく、(序章のタイトルどおり) より広く「公共空間における宗教の位置」を、国際比較の観点も交えつつ歴史的幅をもって考察することを狙ったためである。
 
例えば、事件をきっかけに実态が広く报道された统一教会の政治活动を考えるうえでは、创価学会をはじめとした宗教団体の政治関与の状况全体とその歴史をも视野に収めねばならないだろう。さらに序章や终章では、明治期以降の国家と神道の结びつきや、现代の宗教団体の右派的理念に基づく纠合?政治活动にも目配りがなされる。
 
また、カルト一般へのより強力な監視や規制を求める声も強まる中、先行する諸外国の例は大いに参考になる。フランスには危険な宗教集団 (日本では英語由来の「カルト」がよく使われるが、フランスでは「セクト」と呼ばれる) の規制法が2001年に制定されたが、自由の制限となるこの法律の運用は極めて慎重になされている。一方、市民の多数派が宗教者で宗教の自由が重んじられるアメリカでは、法的カルト対策が弱い。宗教的価値観が政治に影響を与えることも自明視されている。アメリカの現状も分断と問題に満ちているものの、宗教と政治をめぐる公的議論の活発さは見習うべきところと思われる。
 
统一教会问题が浮上してから约一年后の现在、メディアによる取り扱いはまばらとなり、问题自体が消えてしまったかのような印象すら与えかねない。だがそうであってはならないはずだ。统一教会问题が终わったというにはほど远く、そもそも政治と宗教のかかわりはこの先も简単にはなくならないだろう。世に宗教的な人々は存在し、その価値観は民主主义のプロセスを経て、政治の领域に渗み出してゆく。また、本书における扱いは限定的であるものの、事件を端绪に改めて光があたったもう一つの问题系として、自らの意志?判断ではなく亲を通じて宗教団体に関与し苦しみを抱えた、いわゆる「宗教2世」问题も存在する。
 
本书が息长く読まれ、これら问题にかんする议论の継続と深まりに贡献することを、执笔者の一人として愿う。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 助教 佐藤 清子 / 2023)

本の目次

序章 公共空間における宗教の位置|島薗 進
 
第1章 統一教会による被害とそれを産んだ要因|島薗 進
第2章 统一教会と政府?自民党の癒着|中野昌宏
第3章 自公連立政権と創価学会|中野 毅
第4章 フランスのライシテとセクト规制|伊达圣伸
第5章 アメリカ――政教分离国家と宗教的市民|
 
終章 統一教会問題と公共空間の危機|島薗 進
あとがき

関连情报

书评:
碍颈谤颈蝉丑颈苍|キリスト新闻 2023年5月15日

 
书籍绍介:
法学館 憲法研究所 2023年4月10日

 
関連記事 :
「旧统一教会、解散では解决せず」宗教学者が指摘する自民の课题 (毎日新闻 2023年10月26日)

 
「解散请求は「当然だ」」 岛薗进さんが考える、団体を监视する公的机関 (朝日新闻デジタル 2023年10月12日)

 
シリーズ「問われる宗教と“カルト”」 (NHK 2023年6月29日 / 7月23日)

 
「旧統一教会 政治と依存し合う」 島薗進さんに聞く (朝日新聞デジタル 2022年7月31日)

 
関連動画 :
宗教学者岛薗进氏に闻く、统一教会、创価学会などと「政治と宗教」问题の本质 (郷原信郎の「日本の権力を斩る!」|驰辞耻罢耻产别 2023年2月11日)

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