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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

黄色と白の表紙

书籍名

対话の技法

着者名

納富 信留

判型など

192ページ、四六判、并製

言语

日本语

発行年月日

2020年11月25日

ISBN コード

978-4-305-70932-5

出版社

笠间书院

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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「対话」は今日の日本社会のキャッチワードであり、教育でも职场でも社会でも政治でも、あたかもそれがすべてを解决してくれるかのようなマジックワードとして使われている。だが、対话とはいったい何かを反省すると、私たちは実はそれについてきちんと考えていないことがわかる。人と人が议论すれば、会话すれば、それは対话なのか。本书は、近年ますます声高に推奨される「対话」の本质を、哲学の立场から根本的にかつ批判的に考え、その意义とともに限界や危険性を正确に见据え、それでもあえて対话にとりくむ勇気を论じていく。
 
「対話」という一見自明な言葉を検討するのは、それがわかった気になっているまま、過度に期待を寄せる状況が危険だからである。対話をすれば対立は解消するとか、合意が得られるとか、学力が上がるとか、そんな誤った幻想をいだいて対話を持ち出すとしたら、実際にうまくいかない状況に直面して、かえって対話を軽蔑し、それを嫌ってしまう恐れがある。古代ギリシアのプラトンはそれを「言論嫌い (ミソロギア)」と呼んだが、今日私たちが陥りかねないのはまさにそんな情態である。とりわけ、初等教育の場で「対話的教育」をうたっても、教師が児童や生徒と対等に向き合う姿勢がない以上、たんなるお題目にすぎず、それを察知した生徒が忖度して期待された答えをする非対話状況を助長する恐れが強い。そんな結末に陥らないために私たちに必要なのは、「対話とは何か」の冷静で正しい把握であり、それを実践する基本技法の習得である。ここで技法というのは、たんなるテクニックではなく、それを真に成立させる心構えであり、理解であり、さらに言うと対話を遂行する一人一人の自己認識である。
 
本書はこのような問題意識に基づき、3部全15章で考察を進める。第1部は対話とは何かの原理編であり、狭義の対話を、一人と一人が向き合って対等に、主題をめぐって交わす言論と捉える。そこに現れる対話の強さと弱さを自覚し、対話が何を目指し、何をしないのかを認識する必要がある。第2部は応用編で、対話を遂行するうえで陥りやすい誤りや危険性を考察することで、その衝撃や魅力を冷静に受け止めつつ対話に向かう姿勢を作っていく。第3部の発展編では視野を広げ、従来は対話とは見做されなかった遠隔者のやりとりや、理性的な大人ではない相手との対話、人間でない存在 (たとえばAIやロボット) との対話、さらに死者や超越者との対話の可能性と意義を考える。そうして到達するのは、私とは何かという自己との対話であり、その対話を実践しながら生きる私たちの新たなあり方である。
 
本书が提示する考察に批判的に向き合い、真の「対话」を遂行する生き方と社会を、私たちが対话をつうじて実现させることを期待している。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 教授 納富 信留 / 2022)

本の目次

対话の技法
 
はじめに 
 
第一部 対话を知っていますか?
 第一回 対话という言叶から考えよう
 第二回 対话でないもの
 第叁回 対话のやりとり
 第四回 対话の强さと弱さ
 第五回 対话が目指すところ
 
第二部 危ない対话への勇気
 第六回 言论嫌いという病
 第七回 答えの得られない问い
 第八回 対话の衝撃を受け止める
 第九回 言叶による诱惑
 第一〇回 対话する勇気
 
第叁部 対话が広がる世界
 第一一回 対话の场の越境
 第一二回 対话の相手の拡大
 第一叁回 不在者との対话
 第一四回 自分自身との対话
 第一五回 対话の実践
 
対话を知るために参考になる本
あとがき
 

関连情报

特集记事:
理想を持つことにシラけた気分の现代&丑别濒濒颈辫;対话嫌い超え语り合って、より善い社会へ (『読売新闻』 2021年6月8日)

 
书评:
増田謙太郎 (東京学芸大学教職大学院准教授) 評 (増田謙太郎研究室ホームページ 2021年6月8日)

 
荻野弘之 評 (『公明新聞』 2021年4月5日)
 
ブックレビュー (『月刊学校教育相谈』2021年4月号 2021年4月)

 
中原淳 (立教大学経営学部教授) 評「対話とは「わたしたちに馴染みのない、めちゃくちゃ特異なコミュニケーション」である!? : 納富信留著「対话の技法」読了」 (NAKAHARA-LAB.net | 立教大学経営学部 中原淳研究室ブログ 2021年3月17日)

 
书评コーナー (『教育新闻』 2021年2月25日)

 
長谷川逸子 評「対话の技法」書評 生きた言葉のやりとりのために (『朝日新聞』 2021年1月23日)

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