朝鲜半岛 危机から対话へ 変动する东アジアの地政図
2017年米国トランプ政権と北朝鲜金正恩政権との间で军事衝突の危険性が高まる中、2018年に入って、韩国平昌オリンピックをめぐる南北対话の开始、そして4月板门店での南北首脳会谈开催を通して、南北関係の改善が进んだ。そして、9月の平壌での南北首脳会谈で、事実上南北间における终戦宣言、不戦宣言が合意された。さらに、こうした南北関係の改善は、米国トランプ政権をも巻き込む形で展开し、6月シンガポールでの歴史上初の米朝首脳会谈开催にもこぎつけた。2019年に入ってから、2月ハノイでの米朝首脳会谈が何の合意もなく决裂、その后、6月に板门店での3回目の米朝首脳の颜合わせはあったものの、北朝鲜の非核化をめぐる実务レベルの进展がない中、8月には米朝合同军事演习が行われ、それに対抗して北朝鲜は短距离弾道ミサイルの発射を繰り返した。
このように、朝鲜半岛情势は、2017年の紧张激化、18年の紧张缓和と和解、19年の不透明化、というように、まさに激动期を迎えている。そうした激动をもたらした国际政治力学を、そこに関わった、韩国、北朝鲜、米国、中国のそれぞれの思惑と指向について考察が加えられる。韩国については、文在寅政権の中心的外交ブレーン文正仁氏によって、文在寅政権の外交政策に関する见取り図が示される。氏は金大中政権以来の韩国进歩政権の外交ブレーンとして活跃した大学教授であり、韩国が置かれた国际関係に対するリアルな认识に基づき、なぜ、韩国にとって対北朝鲜和解协力政策が必要であるのかを、合理的に説明する。平井氏は、日本を代表する北朝鲜ウォッチャーとして、金正恩が、なぜ、核戦力と経済建设との両立を指向する?并进路线?から非核化へと舵を切ったのかを?体制の保証?という観点から合理的に説明する。尾形氏は米国通の新闻记者として、トランプ政権が対北朝鲜対话へとなぜ舵を切ったのかを政権の内部力学および国际政治力学から解明する。中国政治ウォッチャーとして定评のある朱建栄氏は、北朝鲜の背后に控える中国の立场について、中国が非核化を支援するのみならずその先を见据えていることを明らかにする。
では、日本はどう対応してきたのか、そして、どのように対応するのか。一方で安倍首相は无条件での日朝首脳会谈を提唱して日本も乗り遅れずに関与しようという姿势を示す。しかし他方で、北朝鲜の非核化をめぐる米国、南北朝鲜の动きに対しては慎重な姿势を示す。さらに、北朝鲜の非核化の実现可能性にも悲観的であり、それに前のめりになる韩国および米国の姿势にブレーキをかける。こうした葛藤を背景に、日韩関係の现状は、徴用工问题や输出规制问题をめぐって葛藤が深まる。安倍政権の対朝鲜半岛外交がどのような认识に基づいているのかを明らかにし、そうした外交に代わる代替的政策をどのように提示するのかが论じられる。
(紹介文執筆者: 総合文化研究科?教养学部 教授 木宮 正史 / 2019)
本の目次
一 平和プロセスの現状と展望――南北?米朝交渉を検証する (李 鍾元)
二 激動の朝鮮半島と日本外交――限界と可能性 (木宮正史)
2 金正恩体制は何を目指すか――「権力の確立」から「体制の保証」へ金正日総書記の霊柩車を囲んだメンバー …… 平井久志
3 朝鮮半島の非核化と文在寅政権の戦略 …… 文 正仁
4 「追い込まれた米国」が解凍した二五年の先送り――トランプと金正恩を繫いだインテリジェンスルート …… 尾形聡彦
5 朝鮮半島「非核化」の先を見据える習近平 …… 朱 建榮
6 米朝核交渉と日本外交 …… 田中 均?太田昌克
7 日朝国交正常化はなぜ必要か …… 太田 修
関连情报
「朝鮮半島の今を知る?(20) 木宮正史?東京大学大学院教授 (2019年1月31日)
会见リポート:
司会 五味洋治 (日本記者クラブ企画委員) 「朝鮮半島の今を知る?(20) 木宮正史?東京大学大学院教授 (2019年1月31日)