丛书 东アジア近现代史 第4巻 ナショナリズムから见た韩国?北朝鲜近现代史
本書は、讲谈社の『叢書東アジアの近現代史』シリーズの第4巻である。朝鮮半島情勢は、北朝鮮の核ミサイル開発をめぐって依然として不透明性が高い。こうした朝鮮半島の現実がなぜもたらされたのか、そこにどのような政治的行為者の選択が介在しているのかに焦点を当て、19世紀後半から21世紀にかけて、3つの世紀にまたがる朝鮮半島のダイナミズムを、朝鮮ナショナリズムの一貫性とその変容に注目することで描こうとした。
まず、朝鲜半岛とナショナリズムとの関係を论じることが、既存の朝鲜半岛论、ナショナリズム论にとってどのような新しい意味をもつのかを问うことで、韩国も北朝鲜もナショナリズムが强いという多くの日本人の先入観を问い直した。そして、近代化を通して近代国家を建设し国力を蓄えるという?近代化ナショナリズム?、大国によって包囲される状况の中で独立国家としての自主性を确保するという?対大国ナショナリズム?の2つを、近代的朝鲜ナショナリズムの原型として抽出する。
そのうえで、19世紀末の朝鮮の開国に起因する近代化の試みとその挫折、20世紀に入ってからの日本による植民地支配とそれに対する抵抗の試み、さらに、第2次世界大戦での日本の敗北に伴う米ソ分割占領と米ソ冷戦に起因して成立し、朝鮮戦争を戦った南北分断体制の成立、その体制下における日米中ソ (ロ) という大国間国際政治と連携した韓国と北朝鮮の体制競争とその帰結、こうした展開を、異なるナショナリズムのそれぞれの担い手がどのような関係にあったのかに注目して明らかにした。
当初の北朝鲜优位から韩国优位への変容は剧的で、それがナショナリズムの変容にも影响を及ぼした。但し、韩国が优位を占めることでナショナリズムを韩国が専有したわけではなかった。21世纪に入って中国が大国化する中で、米中という大国と韩国?北朝鲜がそれぞれどのような関係を构筑していくのか、重大な局面にさしかかっている。さらに、朝鲜ナショナリズムは常に日本という存在を意识したし、统一という目标も一贯して共有した。こうした日本との関係や统一との関係についても、本书では再论した。
韩国と北朝鲜は相互対称性に起因する类似のナショナリズムを共有しながらも、対照的な选択に起因した异质なナショナリズムを分有した。统一ナショナリズムを共有したが、南北分断の承认を求める?2つのコリア?政策を韩国が选択したのに対して、北朝鲜はそれは?分断の固定化?であるから受け入れられず、连邦国家としての国际的承认を求めるべきだという?1つのコリア?政策に固执した。同盟関係にある米中ソという大国との间でいかに?自立?を确保するのかという课题を、韩国と北朝鲜は共有したが、韩国は大国との関係を利用することでよい政策実绩を収めるという强い指向を持ち体制竞争における逆転胜利を収めることに帰结した。
こうした3世纪にまたがる朝鲜半岛の歴史のパノラマを理解するための一助になることを期待したい。
(紹介文執筆者: 総合文化研究科?教养学部 教授 木宮 正史 / 2018)
本の目次
第一章 ナショナリズムと朝鮮半島
第二章 日本の植民地支配と朝鮮ナショナリズム (1875年~1945年)
第三章 冷戦体制下の分断?競争ナショナリズム:北朝鮮の優位 (1940年代~60年代)
第四章 冷戦変容下の分断?競争ナショナリズム:韓国優位へ (1970年代?80年代)
第五章 ポスト冷戦下南北ナショナリズムの非対称性 (1990年代以後)
第六章 中国の大国化と南北ナショナリズムの現在:南北の「用米」「用中」ナショナリズム
第七章 朝鮮ナショナリズムと日本
第八章 朝鮮半島の統一とナショナリズム
おわりに
関连情报
米朝首脳会談、カギは?国交?の駆け引きか (自著『ナショナリズムから见た韩国?北朝鲜近现代史』をめぐって (『日経Biz Gate 日本経済新聞電子版』 2018年5月11日)
书籍绍介:
(日本国際貿易促進協会『旬刊国際貿易』 2018年2月)
书评:
木村 幹 評 (現代韓国朝鮮学会『現代韓国朝鮮研究』 第18号 2018年11月)