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白い表紙の中央にグレーとターコイズブルーの模様

书籍名

児童?思春期の强迫スペクトラム障害に関する临床心理学的研究 衝动制御の観点から

着者名

判型など

256ページ、础5判

言语

日本语

発行年月日

2018年1月15日

ISBN コード

978-4-7599-2200-4

出版社

风间书房

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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人によっては、电车のつり革に触ると、「汚いかもしれない」と気になったり、横断歩道を渡るときに、「车が通るかもしれない」という思考がよぎったりすることがあると思います。そうした思考に対して、安全を确保するための行动をとっている人が多いのではないでしょうか。汚いと思うと手を洗い、车が通るかもしれないと思えば、道路を确认します。こうした行动は、生活上必要な行动ではありますが、思考の制御や行动の制御がきかず、生活に支障が出たり、苦痛が强くなりすぎたりすると、强迫性障害といわれる病気の可能性が出てきます。
 
さて、この强迫性障害という病気は、以前は不安障害の一つと考えられていましたが、近年その诊断概念の见直しが行われ、ある种の思考や衝动への囚われと、それを解消するために繰り返される反復行动で特徴づけられる疾患群として、精神医学の中で位置づけられるようになりました。こうした强迫性と衝动性を轴とする疾患が连続线上にあると仮定した概念に强迫スペクトラム障害というものがあります。
 
本书は、この强迫スペクトラム障害に焦点を当て、衝动制御の问题を主に有する対象に対して、どのように支援をするべきかを、多角的に议论しています。强迫スペクトラム障害の中でも、强迫性障害とチック障害に着目して、それぞれ、特徴の理解から认知行动疗法の実施、その効果の検讨を行っています。
 
本书の特色として、トゥレット症候群といわれる慢性チック障害に対する心理?社会的支援を検讨し、そこでの知见の强迫スペクトラムへの活かし方について考察したところが挙げられるでしょう。トゥレット症候群とは、小児期発症のチック障害であり、复数の运动チックと単一以上の音声チックが1年以上続くことで定义されます。発达障害の1つに位置付けられますが、强迫性と衝动性を伴う疾患の一つです。トゥレット症候群に対しては、我が国では薬物疗法と心理教育が治疗の中心となりますが、欧米を中心に认知行动疗法の効果が确认されています。本书の中では、その実践と探索的な効果の検讨がなされており、今までの强迫スペクトラム障害への治疗だけでは効果がなかった対象に、どのようにアプローチをすればいいのか、そのヒントを提供しています。加えて、家族や学校など幅広い対象に调査研究を行ったことで、関係者同士の间で生じる问题の解消のために、心理専门职がどのように贡献できるかも论じました。
 
笔者自身の博士论文をもとに执笔された内容ですので、临床心理学における研究に関心がある方は、実践に轴を置いた多様な研究の形を知る上でも参考にしていただければ幸いです。
 

(紹介文執筆者: 教育学研究科?教育学部 講師 野中 舞子 / 2018)

本の目次

はじめに
第1部  研究背景
  第1章  強迫スペクトラム障害とは―衝動性を伴う一群への注目―
  第2章  児童?思春期における強迫の特徴と支援の必要性
  第3章  本研究の目的と構成


第2部  児童?思春期における強迫スペクトラム障害の特徴理解―強迫症状を主訴とす る来談者の分析―
  第4章  強迫性障害への支援の概観
  第5章  認知行動療法の効果に関係する要因の検討 (研究1)
  第6章  児童?思春期における強迫スペクトラム障害の特徴の分析 (研究2)

第3部  衝動制御を目指した行動療法的アプローチ―チック障害を対象として―
  第7章  チック障害への支援の概観
  第8章  行動療法プログラムの効果の検討 (研究3)
  ―トゥレット症候群を対象とした量的?質的分析―
  第9章  チック障害に伴う心理的困難と強迫性の関連 (研究4)
 
第4部  社会に対してどのように介入するのか―家族?学校を対象とした調査研究―
  第10章  トゥレット症候群の子どもを持つ家族の心理過程の質的検討 (研究5)
  第11章 保護者の精神的健康に影響を及ぼす要因 (研究6)
  ―本人との相互作用への注目―
  第12章  チック障害についての学校現場の認識と対応 (研究7)
  
第5部  総合考察
  第13章  総合考察
  引用文献
  謝辞
 

関连情报

野中舞子 博士論分要旨 (2014年)「児童?思春期における強迫スペクトラムへの支援の検討」(下山研究室)

 

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