都市农业経営论
2020年现在、东京都市圏の人口は依然として増加倾向にあり、东京都の人口は1,400万人に达している。一方、周知のように日本全体はすでに人口减少社会へと突入している。人口拡大期に整备された都市社会基盘も、更新の时期を迎えつつあり、まちづくりの在り方を见直す时期に差しかかっている。1992年の改正都市计画法?生产緑地法による宅地并み课税の実施から30年近くが経过し、2018年には、都市农地制度の抜本的転换ともいえる制度改正がなされた。こうした中で、持続可能な都市农业を実现するための実践的方策が求められている。
同时に、都市の农业者にとっても、経営戦略を再构筑する时期に差し掛かっている。农业は多くの土地を必要とする営みであり、食を通じて人々の日々の生活に密接に関わる。とくに、都市に立地する农业経営は、地域の住民や消费者との関係性の考虑が强く求められており、その多様な事业がもたらす効果は、持続可能な都市社会の形成において、重要な役割を担っている。このような都市と农业の相互作用を対象として、国をまたぎ、分野を横断した知见が积み重ねられている。
この间の记铭すべき出来事として、2011年3月の东日本大震灾がある。それまで灾害への备えを过信してきた都市社会において、それがいかに脆弱であったかを痛烈に唤起した。オープンスペースとしてだけでなく、コミュニティ维持、食料の提供といった都市农业の机能が再认识される一方で、大都市への経済活动や人口の集中による课题は依然未解决である。そして2020年には、世界中を衝撃に陥れた颁翱痴滨顿-19感染症の流行という新たな危机を迎えている。「ニュー?ノーマル」とも呼ばれる新たな社会生活様式が模索される中で、都市のあり方が根本的に问われている。
以上のような背景の下で、过去20年间の东京都市圏の都市农业経営に関する研究を再构筑し、新たな视点を加えてとりまとめた。世界屈指の大都市について、その経験を正しく理解することは、これからの都市社会を検讨する上で不可欠である。日本においては、优れた鉄道ネットワークと、都市计画の失败例とも言われるスプロール化、そのもとで国际的にみて独特な都市农业が営まれていると考えられてきた。本书では、多様な事业が萌芽し、定着してきた都市农业の実态について、フィールドワークを通じて丁寧に解明することを心がけた。确かな実态理解をもとに、表层的理解に陥ることなく、通底する原理に迫ることも、本书の重要なテーマである。経済および社会环境の変化に対峙する人々の试行错误の在りようを理解するとともに、近年の関连诸学における理论的な展开をふまえ、持続可能な社会にふさわしい都市と农业の本质を考えるための一助としたい。
(紹介文執筆者: 农学生命科学研究科?农学部 准教授 八木 洋憲 / 2021)
本の目次
第2章 人口减少下の大都市郊外における农业継続と住居コスト
第3章 细分化した农地における农业経営
第4章 农作业ボランティアによる都市农业経営の支援
第5章 都市农地における体験农园の経営分析
第6章 体験农园の立地と利用者需要
第7章 都市农家による学校给食への出荷
第8章 これからの都市农业の展望
関连情报
农业経営学および农村计画学、とくに农业経営の戦略と组织、経営计画、都市?农村地域のグランドデザインを専门としている。着书に『土地利用计画论-农业経営学からのアプローチ-』(2005年)、『イギリスの地域农业マネジメント』(2009年)など。2010年に日本农学会农学进歩赏を受赏。
受赏:
2022年度 日本農業経済学会学術賞 受賞 (日本農業経済学会 2022年)
関连记事:
都市农业の持続可能性と継続可能性 (『日本の农业』第255集:都市农业?都市农地の新たな展望 2021年1月15日)
人口减少に対応した都市农业経営の展望―事业多角化を始めとして (『农村と都市をむすぶ』第68巻第9号 2018年10月)
都市农地の保全と农业経営 (『都市农地とまちづくり』第69号 2014年6月)
书籍绍介:
ブックガイド - 原田英美 (『農業と経済』 2021年4月号)