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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

ベージュとグレーの表紙

书籍名

非伝统的金融政策 政策当事者としての视点

着者名

判型など

252ページ、四六判、上製カバー

言语

日本语

発行年月日

2016年10月

ISBN コード

978-4-641-16490-1

出版社

有斐阁

出版社鲍搁尝

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2013年4月、日本銀行は「異次元」と称される大規模な金融緩和政策 (「量的?質的金融緩和」) に踏み込みました。「2年で貨幣量を2倍にし、2%の物価安定目標の実現を目指す」と日銀?黒田東彦総裁は記者会見で明言し、デフレ脱却に向けた強い決意を示したのです。その後4年半近くが経過して、2%物価目標の実現には至っていません。一方で、以前の過度な円高は修正され、わが国の景気は消費税増税の影響などを受けつつも改善を続けています。皆さんはこの政策をどう評価されるでしょうか。
 
本書は、量的?質的金融緩和を含む現代の非伝统的金融政策について、その内容や特徴をできるだけ平易に解説することを目的としています。「非伝統的」という言葉の響きから、日本だけの特殊な政策、あるいは以前の「伝統的」な政策にすぐ戻る一時的なもの、といったイメージを持たれるかもしれません。しかし非伝统的金融政策は、世界金融危機後の米国や欧州でも採用され発展してきた、いまやスタンダードとも呼べる政策です。日本はその先駆者であり、1990年代の終わりからゼロ金利政策や量的緩和政策などを世界に先駆けて導入し、今日までその進展に貢献してきました。
 
このように広く実践され進化を遂げてきた非伝统的金融政策ですが、その評価は専門家の間でも必ずしも定まっていないのが実情です。非伝统的金融政策に効果はあるのか。その理論的なメカニズムは何か。実証的な証拠はあるのか。懸念すべき副作用は何かなど、論点は多岐にわたります。本書では、そうした問題を中心に、できるだけ分かりやすい言葉で解説と評価を試みています。
 
私は2010年3月から2015年3月までの间、日本银行政策委员の一人として政策决定に携わりました。最近でこそ日银の政策が世间で取り沙汰されることは少なくなりましたが、就任してしばらくは毎夏のように円高に苦しめられ、「金融缓和が不十分」と各方面から批判されました。量的?质的金融缓和を始めて以降は、「効果がない偽薬」、「行き过ぎ、副作用が大きい」といった声も顶戴しました。政策委员会でも意见が分かれ、5対4といった仅差で决定される场面もありました。本书は、こうした政策当事者としての経験を踏まえて执笔している点にも特徴があります。最后の7章では、政策委员の仕事とはどのようなものか、厳しい経済?政治情势の中、総裁?副総裁が交代するもとで、何をどう考え1票を投じてきたかなど、できるだけ率直に记しています。
 
金融政策は、財政政策とともに、マクロ経済政策の重要な手段の1つです。しかしその内容と意味合いは、非伝统的金融政策の進展によって大きく変わりました。将来の政策を「指針」として前もって公表し、資産価格へ強く働きかけるなど、革新的な進化を遂げたといえます。一方で、懸念される副作用や伝統的政策と基本的に変わらない部分もあります。現代の金融政策やマクロ経済に関心を持つ学生、そしてビジネスパーソンなど一般の方にもぜひ読んでいただきたい一冊です。
 

(紹介文執筆者: 経済学研究科?経済学部 教授 宮尾 龍蔵 / 2017)

本の目次

まえがき
 
第1章 非伝统的金融政策とは何か
 1 伝统的な金融政策とは何か
 2 非伝统的金融政策とは何か
 付論1.1 長期金利と短期金利の関係: 「期待理論」
 付表1.2 米国、欧州、日本における主な非伝统的金融政策
 
第2章 非伝统的金融政策の効果はあるのか (I): 理論的なメカニズム
 1 IS-LMモデルに基づく非伝统的金融政策の効果
 2 ケインズが提唱した「伝统的な流动性のわな」
 3 ゼロ金利コミットメントの効果
 4 クルーグマンの「日本経済のわな」モデル
 5 トービン / マネタリストの資産市場一般均衡モデル
 付论2.1 クルーグマンの「日本経済のわな」モデルの概要
 
第3章 非伝统的金融政策の効果はあるのか (II): 実証的な証拠
 1 非伝统的金融政策の効果に関する先行研究
 2 计量分析のフレームワーク
 3 主要な実証结果
 付论3.1 构造ベクトル自己回帰モデルに基づく政策効果の検証
 
第4章 2%物価安定目标は妥当なのか
 1 柔软なフレームワークとしてのインフレ目标政策
 2 2%物価安定目标は妥当なのか
 3 日本経済が「デフレ均衡」に陥っていた可能性
 
第5章 悬念すべき副作用は何か
 1 主要なリスクをどう考えるか
 2 「长期停滞経済」の特徴
 3 出口戦略をめぐって悬念される问题は何か
 
第6章 マイナス金利政策の影响は何か
 1 マイナス金利政策とは何か
 2 マイナス金利政策の金融市场への影响
 付论6.1 株価,為替レート决定とリスクプレミアム
 付论6.2 资产市场の一般均衡モデルにおける為替レートへの影响
 
第7章 日银での5年间と今后の展望
 1 日银での5年间を振り返って
 2 今后の展望
 
あとがき  
 
BOX一覧
 中央银行のバランスシートとマネタリーベース
 IS-LMモデルの概要
 名目金利と実質金利の関係: 「フィッシャー方程式」
 欧州のマイナス金利政策
 

関连情报

書斎の窓 (有斐阁ホームページ):
自著を語る『非伝统的金融政策――政策当事者としての视点』
東京大学大学院経済学研究科教授 宮尾龍蔵 [Miyao Ryuzo]

 
书评?新刊绍介:
日本経済新闻 2016年11月28日
『経済セミナー』2016年12月?2017年1月
『証券アナリストジャーナル』2017年1月
『フジサンケイ?ビジネスアイ』2017年1月7日
『週刊エコノミスト』2017年1月17日
『週刊东洋経済』2017年2月11日
『証券アナリストジャーナル』2017年7月
 
書評情報 (有斐阁ホームページより):

 

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