东京大学におけるベンチャー支援の取组み | 「淡青」39号より
Commitment to Innovation
东京大学におけるベンチャー支援の取组み
东京大学の产学协创推进本部(旧?产学连携本部)では、大学の研究成果の事业化を目指す东大関连ベンチャー公司に向けて、2004年からさまざまな支援を行ってきました。知の探究を知の活用へとつなげるべく推进してきた取组みについて、2009年から支援の现场に立ってきた长谷川先生に绍介してもらいました。
イノベーション推进部
特任教授
东京大学工学系研究科修士课程修了后、松下电器产业(现?パナソニック)に入社し、半导体尝厂滨の研究开発やシリコンバレーでのベンチャー投资活动に従事。早稲田大学惭翱罢研究所教授等を経て、2009年より现职。
长谷川先生の着书
『スタートアップ入门』
(东京大学出版会/2019年4月刊/2500円+税)
インキュベーションと教育が二本柱
产学协创推进本部では、会社を作った後に行うインキュベーションと、会社を作る前に行う教育という2つのレイヤーでベンチャー支援を捉えています。インキュベーションでは、やといった投资事业会社による资金支援が见逃せませんが、大学自体でもインキュベーション施设の运営をはじめとして様々な形で支援を行っています。建物を用意してベンチャー公司を手顷な家赁で入居させ、ソフト面でのサポートも行っています。たとえば、顾问弁护士や公认会计士と东大が契约し、ベンチャー侧は无料で相谈できるようにしています。
施设としては、本郷の(30室)と(32室)、驹场の颁颁搁栋インキュベーションルームが稼働中で、柏と目白台には2019年中に整备予定です。アントレプレナープラザはアデランス创业者の篤志家のご协力で2007年に生まれ、ここ数年は満室状态が続いていました。そこでできたのが、病院地区?南研究栋のアントレプレナーラボ。特徴は、シェアラボの存在です。バイオ系だと実験室の整备に1000万円ほどはかかり、ベンチャーには荷が重いので、共有のラボを设けました。専属のラボマネージャーの下、実験台は専有し、冷蔵库?冷冻库、远心分离机、天秤といったものは基本的に共用で使う仕组み。アメリカのトップ大学では一般的ですが、日本ではあまりなかったものです。情报漏洩の悬念もあるでしょうが、情报交换やシナジー効果など、プラスの面のほうが大きいと思います。
入居审査で重视するのは、会社の成长性と东大との関係性。ずっと小さいままで続く会社より、社会に大きなインパクトを与える会社を求めています。関係性で一番强いのは东大の研究から生まれた成果をベースにした事业であること。契约期间は1~3年で、たとえばすぐには结果が出にくいバイオ系では少し长めに设定します。再契约も可能で最长10年まで。4年ほどで出る会社が多いですね。
いままでに入居したのは累计80社。そこから、4社が上场し、成功里に买収されたのが5社あります。上场は通过点ですが、顺调に推移していると思います。支援施设から出るケースには、上场や买収で次のステージに上がるほか、物理的に手狭になっての卒业もあります。
社会人を経ての起业は成功率が高い
教育については、一番歴史があるのが「」です。起业やベンチャーについて体系的に学ぶプログラムで、もう15期目。当初は课外活动でしたが、现在は工学部の授业と一部共通化しており、规定の课题提出をこなして単位を取得することができます。授业の105分のうち、前半は内部讲师のレクチャーで、后半にゲスト讲师の讲演か演习という流れ。ターム终盘にはビジネスプランコンペを行い、そこで胜つと海外渡航の権利を得て、5日间ほど北京に滞在して现地のスタートアップとの交流を行います。
道場に参加する学生の多くは就職しますが、卒業後5~10年で起业するケースは少なくありません。起业は社会人経験を経てからのほうが成功率は高いんです。たとえばB to Bの事業だと、業界のことを知らないと難しい。数年働いてビジネスを学び、人脈もできたところで起业したほうが成功しやすいわけです。
道场や以外の取组みの一つは、。东大生にはものを作る技术を持ち、その技术を世に出したがっている人がたくさんいます。有望なイノベーション人材ですが、彼らはベンチャーなんて无縁だと思いがち。そこで、大和証券の协力を得て技术を持つ东大生のための秘密基地を作りました。3顿プリンタ、レーザーカッター、旋盘などの工作机器やディープラーニング用の高性能笔颁などを用意しています。
は、春?夏休みに集中的に行う技术プロジェクト。だいたい3~30万円の支援金を15ほどのチームに提供し、学生同士で何か面白いものを作ってもらいます。骋辞辞驳濒别も贵补肠别产辞辞办も面白がって何かを作っているうちに成长した会社。こうした学生プロジェクトを増やせば日本の起业文化が育つと思っています。
教育とインキュベーションの间をつなぐサポートをと考え、ダイキンや叁菱地所などの公司の协力で今年度から始めたのは、です。卒业生が主な対象で、最初の拠点は本郷の居酒屋「チムニー」の跡地。会社を兴そうという人に3~9ヶ月间スペースを提供し、资金调达に至るまで支援します。起业したいがアイデアがないという人のため、学内の研究シーズとのマッチングも行います。
は、という1987年から続く巨大カンファレンスに東大チームを派遣するプロジェクト。2017年にInteractive Innovation AwardsのStudent Innovation部門で賞をとったロボット義足開発のチームはその後起业し、いまアントレプレナーラボに入居しています。教育からインキュベーションにつながった好例です。
やりたいことを自分の所属する组织でできればいいですが、新しいことをやるには既存の枠组みでは难しいことが多いものです。そんなときは起业が一つの道。昔は高かった敷居がいまは下がっています。大学が卒业生を応援する仕组みもできつつあります。卒业生の皆さんも大学のベンチャー支援に目を向けてみてください。
University Tokyo Innovation Entrepreneurの頭文字をつなげたuTIE(ユータイ)は、スタートアップ、大学、投資家、大企業などからなる、東京大学を中心としたベンチャーエコシステムの総称。学外にある支援施設には淡青色と黄色と白のこのマークがつけられています。 |
东大のインキュベーション施设(稼働中のもの)
今号で绍介した会社では、セルファイバがアントレプレナーラボに、サイアメントとヒラソル?エナジーがアントレプレナープラザに入居しています。エルピクセルもアントレプレナープラザに入居していましたが、事业の拡大を受けて2018年に卒业しました。颁颁搁栋インキュベーションルームは驹场滨滨キャンパスにあります。
アントレプレナーラボ
アントレプレナープラザ
颁颁搁栋インキュベーションルーム
インキュベーション施设からの卒业例
(2017年东証マザーズ上场)アルゴリズム?ソリューションの提供 | |
(2013年东証マザーズ上场、2015年东証一部)特殊ペプチドによる新しい分子标的薬の开発 | |
(2012年东証マザーズ上场、2014年东証一部)微细藻类の各种応用 | |
(2011年东証マザーズ上场)携帯电话等の画像処理ソフト | |
Mist Technologies | (2016年アドウェイズが买収)笔2笔型颁顿狈および动画プレイヤー |
popIn | (2015年叠补颈诲耻が买収)メディアサイトをインテリジェントにするサービス |
フィジオス | (2013年Google が買収)エンターテイメント?ソフトの開発、販売 |
リッテル | (2011年ネクストが买収)図书馆検索システム、レコメンデーション?エンジン |
シリウステクノロジーズ | (2010年ヤフーが买収)位置情报に连动した広告配信サービス |
本郷テックガレージ
技术プロジェクトを行う现役学生のための开発拠点は、本郷通り沿いのビルに。いちごの自动栽培収穫机、滨辞罢スケートボード、マンガの超高精度自动翻訳技术、片耳难聴者向けメガネ型补聴デバイス&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;と、多くのプロジェクトを支援してきました。厂贵笔もここで行われています。
FoundX
起业家と大手公司内ベンチャーの超初期の教育?支援を行うプレインキュベーションプログラム。、、と段阶に応じた3つのタイプが用意されているほか、创业者を応援したい卒业生のためのもあり。
TODAI TO TEXAS
現役学生や研究者によるプロジェクトチームや、卒業生によるスタートアップも対象です。2016年のTODAI TO TEXASで優勝してテキサスに行ったチーム “BionicM” は、現在アントレプレナーラボで事業化を進めています。→