日本の女性の労働力活用が进まない理由を数値化

このシリーズでは、未来社会协创推进本部(贵厂滨)で「登録プロジェクト」として登録されている、国连の持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)に贡献する学内の研究活动を绍介していきます。
FSIプロジェクト 038

日本のビジネス市場において、女性の労働力の活用が進んでいない ── とは、よく言われることですが、経済学研究科の川口大司教授と大学院博士課程の鳥谷部貴大さんとの共同研究は、これを客観的なデータをもとに数値化、可視化することを目的に行われました。
用いたデータは、経済协力开発机构(翱贰颁顿)が加盟国30カ国以上を対象に行った国际成人力调査(笔滨础础颁)。各国约5000人以上の个人を対象に行ったもので、そこから読解力の男女差を计算すると、多少の差はあるものの、国别にはそれほど大きな违いがないことがわかりました。
次に、川口先生らはそのデータを「职场における読解力の利用频度」というテーマでグラフ化しました。その数値は、「マニュアルや専门书をどれだけの频度で読んでいるか」、「部下に仕事を指示する机会がどれだけあるか」といった质问への回答から计算されています。すると、その差は国によって大きく异なることがわかったのです。この数値が头抜けて低いのが日本で、次に韩国、そしてノルウェーやオランダが低いことを示しています。

読解力と読解力利用频度の男女差の国际比较。棒は数値の95%信頼区间(误差)、中央の点は平均値。各国平均が0、标準偏差が1となるよう标準化。右に行くほど女性の値が高い
「これは非常に驚くべきデータでした」と語る川口先生は、アジアと欧州という異なる文化圏において、なぜこのような共通点があるのか、疑問を持ったといいます。その疑問を解く鍵は、意外なところにありました。PIAACの全データから「読解力利用頻度の差」と「育児休業期間の長さ」という要素を抽出したところ、育児休業が長くなると低スキルでの読解力利用頻度の差は縮小しますが、高スキルになるにつれて男女間での差は拡大することがわかったのです。このことは女性にとって、长期の育児休业制度が高度なスキル利用を求められる职场から远ざけてしまう倾向にあることを示しています。
「もちろん、日本人女性の労働力が活用されていない原因は、育児休业期间の长さという点だけでなく、さまざまな要素を含んでいるはずでずが、そのことに焦点を当てた初めてのデータとして、今后の政府の政策决定や、公司の経営判断などに有益な材料を与えることにつながると良いですね」と川口先生は语ります。
このプロジェクトが贡献する厂顿骋蝉



川口大司 教授 │ 経済学研究科