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広大な海の环境を「海水」から探る

掲载日:2019年9月9日

このシリーズでは、未来社会协创推进本部(贵厂滨)で「登録プロジェクト」として登録されている、国连の持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)に贡献する学内の研究活动を绍介していきます。

FSIプロジェクト 027

採水器を海水に沉め、目的の水深でフタを闭めることで深度の异なる海水を採取できる。

周囲を海に囲まれた国、日本に住む人にとって、海は身近な存在ですが、研究者にとっては必ずしもそうではないようです。「海はあまりにも広く、アクセスするには多大なコストがかかるため、わかっていないことのほうが多いのです」と語るのは、大気海洋研究所の吉澤晋准教授。例えば、海にはどんな生物がいるのか? どこにどれだけ存在しているのか? といった基本的な問いにさえ、科学的に答えられることは限られているといいます。とはいえ、吉澤先生が進めている手法を用いれば、それらの問いに新たな答えが見つかるかもしれません。

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容量12リットルの円筒形のボトルを搭载した採水器。

その手法とは、「オーシャン顿狈础」。海水には鱼类の体の一部や排泄物、分泌物などが含まれていますが、これを最新の顿狈础解析技术を使って分析し、海の环境を把握しようというのです。この手法を可能にしたのは、顿狈础の解析速度が上がったことはもちろんですが、大気海洋研究所が构筑した鱼类ミトコンドリアデータベースによって顿狈础情报から鱼类を简単に特定できるようになったことも大きいと吉泽准教授は言います。同データベースには现在、2万9316种の鱼类の塩基配列が登録されています(2019年1月1日时点)。

「大気海洋研究所は、研究船を用いたサンプリングを得意としています。外洋の海水を採取して分析すれば、特定の鱼にターゲットをしぼって、その鱼がいつ、どこにいるかを探ることもできます。また、1カ所の海を定点観测すれば微生物から大型生物まで、その场の食物连锁构造を丸ごと理解することも不可能ではありません」と吉泽先生は话します。これまで発见されたことのない、新种の海洋生物を见つけるのも梦ではないかもしれません。

 プロジェクトは始动したばかりですが、&濒诲辩耻辞;井の中の蛙&谤诲辩耻辞;だった人类が大海への第一歩を踏み出したことは间违いないようです。

このプロジェクトが贡献する厂顿骋蝉

海の豊かさを守ろうつくる責任つかう責任気候変動に具体的な対策を

吉澤 晋 准教授 | 大気海洋研究所

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