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书籍名
社会的公司の日韩比较 政策?ネットワーク?キャリア形成
判型など
296ページ、础5判
言语
日本语
発行年月日
2024年1月15日
ISBN コード
9784750356983
出版社
明石书店
出版社鲍搁尝
学内図书馆贷出状况（翱笔础颁）
英语版ページ指定
本书は社会的公司を対象にした日韩の共同研究の结果をまとめたものである。社会的公司は新しい社会问题の解决の担い手として、1990年代ごろから先进国で注目されるようになった。日韩の社会でも、2000年代前半に社会的公司概念が诸外国から输入されて広がった。しかし、社会的公司の制度化や拡大にかかわる展开の过程は大きく异なっている。本书は、社会的公司の活动の仕方やネットワークはなぜ、どのように异なっているのか、それはいかなる要因によって生じるかを経験的に示したものである。
日韩の社会的公司の全体的な相违点は「规模?可视性」、「活动分野」、「政府の公的関与」に整理できる。第一に、社会的公司の数やメディアでの取り上げられ方が异なり、韩国では法制度の整备も反映して、明确に组织数が増加しているが、日本では拡大が限定されている。第二に、韩国では就労支援に比重が置かれているが、日本では教育や福祉などのサービス分野が相対的に大きい。第叁に、韩国では一贯して社会的公司を雇用创出の担い手として政策に位置付けられ、强い公的支援が见られる一方で、日本では、社会的公司への政府の公的なかかわりは限定されている。
本书では全体像を示したうえで、経済社会学や社会政策论の立场から、キャリアや社会的ネットワーク、政策にかかわる研究成果を示している。今回の调査では个别の社会的公司に関するデータを収集?分析し、経済社会学や社会政策论の観点から明らかにした点に特徴がある。
例えば、ここではネットワークについての知見を紹介しよう。個別事業所へのアンケート調査により、社会的企業の活用する具体的な活動に関する日韓両国での共通点と相違点を示した。共通して社会的企業は、社会セクター、経済セクターの社会関係資本を利用して活動を継続している一方で、韓国の方が、より公的な (制度的な) つながりが重要で、日本では相対的には親族などのインフォーマルなつながりが重要であることが示された。
社会的企業の相違点を説明するカギは、経済社会学が重視する「社会構造への埋め込み」である。例えば、自営業のなりやすさや社会保障給付の充実度が社会的企業の成立や行動パターンに影響を及ぼしていると考えられる。韓国における自営業の身近さは、社会的企業も含めた就労の場の創出における集団的起業の進めやすさに影響を及ぼしていると考えられる。併せて基本的な社会保障制度の成熟度の違いがあり、韓国で見られる所得保障 (雇用創出) にかかわる分野での社会的企業の活動は、日本の場合はあまり見られず、新しい社会的リスクなどにかかわる分野に集中している。
本書による知見は社会的企業の理解や実践を促進するだけではなく、日韓両国の今後の生活保障システムの比較研究にも示唆を与えるものである。社会的企業は、福祉国家的な生活保障ではない、社会問題を解決するオルタナティブのひとつである。本書の知見は、社会的企業だけではなく、ほかの新たなオルタナティブ (ベーシックインカムやギグエコノミーなど) の理解にも貢献すると考えられる。
(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 准教授 米泽 旦 / 2024)
本の目次
序章 「社会的公司の日韩比较」が目指すもの──主題?方法?構成［］
1．问题の所在
2．本研究の方法?本书の构成
2-1．本书の方法
2-2．本书の构成
第1章 「社会的公司の日韩比较」の研究的位置づけ──三つの先行研究群との関連で［米泽 旦］
1．叁つの先行研究群における本研究の位置づけ
2．社会的公司研究の国际比较の発展
2-1．定义をめぐる论争
2-2．社会的公司の制度化の把握へ
3．生活保障の担い手としての社会的公司
3-1．福祉国家と社会的公司
3-2．东アジアの福祉国家と社会的公司
4．経済社会学?组织社会学と本研究──二つの水準の埋め込みの区别
4-1．「政治的埋め込み」と社会的公司
4-2．「构造的埋め込み」と社会的公司
5．小括
第2章 社会的公司政策の日韩比较──制度化の展开とその文脉［?米泽 旦］
1．はじめに
2．韩国の社会的公司政策の展开
2-1．社会的公司育成法の制定
2-2．保守政権における社会的公司の展开
2-3．保守政権から进歩政権へ、そしてふたたび政権交代へ
3．日本の社会的公司政策の展开
3-1．2000年から2009年まで（自民党政権期）
3-2．2009年～2012年（民主党政権期）
3-3．2012年度以降（自民党政権期）
3-4．小括
4．社会的公司政策の展开と社会的文脉との関係
4-1．社会的公司政策の共通点と相违点
4-2．社会保障制度の成熟度と社会的公司への期待
4-3．労働市场における自営业の位置づけと起业のしやすさ
5．结论──雇用の场としての社会的公司／アイデアの実験场としての社会的起业
第3章 社会的公司の社会関係资本と制度ロジックの日韩比较［福井康贵］
1．问题の所在
2．理论枠组みと日韩の制度的环境
2-1．社会関係资本と制度ロジック
2-2．日韩の制度的环境の违い
3．データと変数
4．社会関係资本と制度ロジックの比较
4-1．记述的分析
4-2．多変量解析
5．结论
第4章 「社会起业家になる」ことの日韩での违い──起业プロセス、支援、事业の方向性の违いに着目して［井口尚树］
1．はじめに
2．社会起业家の特徴や経験、正当化の文化的资源の先行研究
3．方法
4．结果
4-1．受けた支援の内容
4-2．支援者と起业家の间のギャップ
4-3．事业の変迁と今后の目标
5．结论
第5章 社会起业家の社会関係资本──リソース?ジェネレータによる接近［福井康贵］
1．问题の所在
2．先行研究
2-1．社会起业家における社会ネットワークの重要性
2-2．社会関係资本の経験的把握
3．データと変数
4．社会関係资本の分析
4-1．どのくらい相谈しているのか─全体的なサイズの検讨
4-2．谁に何を相谈しているのか（1）──相谈先别の社会関係资本サイズ
4-3．谁に何を相谈しているのか（2）──相谈先别?资源别顺位の検讨
5．结论
第6章 社会的公司の従业员のキャリア──日本の若年大卒従业员の入职过程と动机のハイブリッド性［井口尚树］
1．はじめに
2．社会的公司で働く従业员に関する先行研究
2-1．社会的公司の従业员の特徴や満足の要因に関する先行研究
2-2．日本の非営利セクターの有给职员に関する先行研究
3．方法
4．结果
4-1．従业员が入职に至るまでの経纬
4-2．现在の仕事への评価
4-3．将来のキャリアの展望
5．结论
第7章 韓国における社会起業家の資源動員による制度的起業家活動──事例および実証分析［金 榮春（訳：崔 仙姫）］
1．はじめに
2．社会的公司が登场する背景
3．理論的視点:制度的起業家活動（Institutional Entrepreneurship）
3-1．ハイブリッド性と利害関係者の组织化
3-2．社会的公司の生态系形成
4．社会的公司および社会起业家に対する実証分析
4-1．サンプルの特性
4-2．社会起业家の资源动员における社会领域别分布──记述统计
4-3．社会起业家の社会领域别资源动员に関する重回帰分析
5．结论
第8章 韓国の社会的企業政治──政治化された社会的企業の光と影［金 成垣?李 彩雲］
1．韩国における社会的公司の展开をどうみるか
1-1．社会的公司への関心の高まり
1-2．政治化された社会的公司
1-3．韩国の福祉政治と「社会的公司政治」
2．社会的公司政治の展开
2-1．进歩から保守への政権交代と自治体による社会的公司の活性化
2-2．保守政権の持続と社会的経済基本法案をめぐる政治攻防
2-3．保守から进歩への政権交代と革新的政策构想の登场
2-4．进歩から保守への政権交代と社会的公司政策の方向転换
3．韩国の社会的公司政治が示すもの
3-1．政治化された社会的公司の「光」と「影」
3-2．政治化された社会的公司の「光」と「影」の境界线にあるもの
3-3．今后に向けて
第9章 韓国の社会的企業の類型とエコシステムの整理［崔 仙姫?米泽 旦］
1．社会的公司のエコシステムとは何か
2．韩国の社会的公司の类型
2-1．韩国の社会的公司の类型と统计
3．韩国の社会的公司のエコシステム
3-1．韩国の社会的公司の中间支援団体の事例
3-2．韩国の社会的公司が利用できる公的支援、金融
3-3．韩国の社会起业家?スタッフへの教育
4．结论
终章 アジアにおける社会的公司の比较社会学の可能性［福井康贵］
1. 社会的公司の日韩比较
2. 社会的公司というアイデア
3. 社会的公司の社会ネットワーク
4. 社会起业家やスタッフの意味世界
5. 埋め込み、制度、アイデア
6. 社会的公司から迫るアジアの社会と経済
索引
编着者?执笔者绍介
関连情报
研究助成プログラム (公益财団法人トヨタ财団 2024年1月15日)
研究フォーラム:
第10回経済社会研究フォーラム
米泽旦（明治学院大学）「社会的企業エコシステムの日韓比較」 (名古屋大学 社会学講座 2023年1月26日)
