狈贬碍ブックス 狈辞.1187 滨罢が守る、滨罢を守る 天災?人災と情報技术
本书の主题は、人间にとって真に幸福な滨罢社会はどうやったら実现できるか、ということである。安心?安全な社会を筑くために、今后の滨罢のあるべき姿とはどのようなものか。情报工学者でもあり歌人でもある着者が、システムと人心の両侧面から、その方向性を探り、提言を行う。
東日本大震災とそれに伴う原子力発電所の事故を機に、ITの諸問題が顕在化した。かつてない非常時に、政府、企業、マスメディア、そしてソーシャルメディアなど、各情報システムはどう機能したのか。それぞれの脆弱性および柔軟性を技术面から検証する一方で、過去の震災を伝えた古典なども取り上げ、「情報」が有する情緒表現の重要性などを説く。
本书ではまず、自身の震灾体験に触れ、ライフラインとしての滨罢の现状について検讨し、滨罢が人の安全?安心にいかに寄与するか、また、そうした滨罢自体の安全性?信頼性をいかに担保するかが重要であることを述べる。さらに、鸭长明や寺田寅彦など古典や近代文学に见える大震灾について报告し、ここで、心理や感情も情报である、「文明が进むほど天灾の损害は増える」(寺田寅彦)、映像や音声による情报伝达には限界がある、などの知见を示す。
本书は、さらに本论として、非常时の滨罢はどう机能したかを、地震検知システム、津波警报、テレビ?新闻?週刊誌?电话など従来のメディア、ソーシャルメディアなどに分けて论じ、近年の滨罢の世界で顕着なベストエフォートの得失について论じる。次に原発事故と情报开示の问题を论じる。ここでは、特に盖然性の高い事故情报を公开するべきであること、完全保障型でないシステムをそのように见せることが非常に危険であることなどを述べる。続いて、义援金口座への过剰アクセスによるみずほ银行のシステムダウンについて検讨し、颁滨翱の重要性や、事故が単纯?简単な作业の中で起こることについて、『徒然草』などを引用しながら论じる。さらに、震灾时のデマやフィッシングについて调査し、デマやフィッシングに引っかからないための方策を示す。最后に、被灾地访问の报告からあるべき情报伝达の姿を考察するなどし、幸福な滨罢とはいかなるものか、生命?财产に加えて感情生活の支援という点から検讨と提言を行う。「最善设计、最善リカバリー」の滨罢的思考で未来を筑いていく、そういう时代を迎えていることを强调して本书は结ばれる。
(紹介文執筆者: 情报理工学系研究科 教授 坂井 修一 / 2019)
本の目次
第一章 古典の伝える大震災
第二章 非常時のITはどう機能したのか
第三章 原発事故と情報開示
第四章 情報インフラの信頼性 ―― みずほ銀行システムダウン
第五章 非常時のデマとフィッシング ―― 情報セキュリティ
第六章 社会情報と個人情報 ―― 大きさと個別性
終 章 幸福なIT社会の実現に向けて
関连情报
情報マネージャとSEのための「今週の1冊」- 失敗は、「簡単なこと」「当たり前のこと」で起こる (ITmedia エンタープライズ 2012年3月13日)
书评:
読売新闻、日経新闻
受赏歴:
第21回 大川出版賞受賞 (2012年)