资产运用の高度化に向けて インベストメント?チェーンを通じた経済成长
本书は本学公共政策大学院及び法科大学院等の大学院生を対象に、2015年度に行われた讲义「资本市场と公共政策」の讲义记録を编纂したものである。本讲义は、毎年度、资本市场を取り巻くさまざまな课题の中から、政策的かつ法的にホットな议论のあるテーマを选び、関係する実务家を招いてリレー讲义を行っているもので、2015年度は「资产运用の高度化」をテーマに取り上げた。
今后、少子高齢化がますます进み、国民各人による现役时代の自助努力による资产形成が一层重要になっていく中、千数百兆円に及ぶ家计金融资产という国富を食いつぶすことなく増やしていくことは不可欠になっている。しかしながら、日本の家计金融资产の构成は、现预金や国债等に大きく偏っており、より积极的な资产构成となっている米国などと比べて、家计金融资产の増加ペースは大きく见劣りしている。
他方で、近年グローバルに低金利环境が継続する中、资金を预かる机関投资家においては、债券等による伝统的な运用方法だけでは必要なリターンを得ることは难しい。
このため、我が国において「资产运用の高度化」を进め、最终受益者である家计から金融机関等を経て投资先公司等へ至る「インベストメント?チェーン」全体を発展させることは、日本において重大かつ喫紧の课题となっている。
このように、「资产运用の高度化」の政策的な重要性はますます高まっていることから、讲义のテーマとして取り上げた。また、各界の専门家?実务家を招いての连続讲义の内容は、教室でのひと时で终わらせるにはもったいないと考え、登坛者の协力の下、讲义録として出版するに至った。
具体的には、日本における資産運用とその技术的な進展、公的年金?投資信託?保険会社などのとりわけ中長期的な観点からの投資を目指す機関投資家における資産運用の状況、日本版スチュワードシップ?コードのねらい、「顧客本位の業務運営に関する原則」の背景にあるとされるフィデューシャリー?デューティー、機関投資家による運用行動に大きな影響を与えている我が国の業規制や、国際金融規制などの国際的な議論について取り上げている。
本书はあくまでも复数の専门家?実务家によるリレー讲义をまとめたものである。したがって、本书を読めば、学术的な理论が理解できる、あるいは体系的に一つの法典が理解できるというものではない。また、行政も含めた実务の世界は日进月歩であり、最新の动きは本讲义の后もどんどん积み重なっている。
しかし、それぞれ一线で実务に従事している専门家、行政官、法曹関係者が自分の言叶で语った内容からは、一般の教科书类では得られない、実务における懊悩、これに対して知恵を绞って対処する姿、その结果、社会が动かされている様が伝わってくると思う。このため、公共政策や法曹といった世界を将来志向する方にとってはもちろん、学术的な世界に生きる人にとっても得るものの多い内容となっていると自负している。
(紹介文執筆者: 法学政治学研究科?法学部 教授 神作 裕之 / 2017)
本の目次
みずほ年金研究所理事長 村上 正人
第2章 運用技术の高度化 -- 年金運用の現場から
みずほ信託銀行投資運用業務部長 岩村 伸一
第3章 機関投資家としての生命保険会社
第一生命保険運用企画部運用企画室長 渡辺 康幸
第4章 公的?準公的資金の運用の高度化等についての議論
野村総合研究所上席研究員 堀江 貞之
第5章 証券会社からみた貯蓄から投資への流れと投資信託
みずほ証券常務執行役員 幸田 博人
第6章 日本版スチュワードシップ?コード
金融庁総務企画局参事官 油布 志行
第7章 法概念としてのフィデューシャリー?デューティー
西村あさひ法律事務所パートナー弁護士?東京大学大学院法学政治学研究科客員教授 小野 傑
第8章 投資運用業を取り巻く法規制
西村あさひ法律事務所パートナー弁護士 有吉 尚哉
第9章 資産運用に関する国際的な議論
みずほ証券経営調査部上級研究員 熊谷 五郎