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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

书籍名

Mental health-related stigma among Japanese children and their parents and impact of renaming of schizophrenia (Psychiatry and Clinical Neurosciences, Vol.71, Issue 3)

着者名

、Sosei Yamaguchi、Kazusa Ohta、Yasutaka Ojiro、Kei-ichiro Watanabe、Shuntaro Ando

判型など

10ページ (pages: 170-179)

言语

英语

発行年月日

2017年3月

ISSN コード

1323-1316

出版社

John Wiley and Sons

出版社鲍搁尝

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精神疾患は古くから偏見?差別の対象とされてきた歴史があります。偏見や差別は、現代においてでも残っていますが、その原因の一つとして、家庭内の垂直伝播 (親から子へ受け継がれること) があります。しかし、これまで親子間の精神疾患の偏見について検討されたことはありませんでした (仮説1)。
 
精神疾患の一つに、統合失調症という病気があります。この病気は、一般人口の約1%がなる一般的な病気ですが、精神疾患に対する偏見から、十分な情報提供が行われてきませんでした。日本では 2002年に、旧病名から統合失調症に病名を変更しました。名称変更によって、統合失調症のイメージが改善し、偏見が軽減することが期待されましたが、その効果が現時点でもあるかどうかはわかっていませんでした。
 
私たちはこれまで、名称変更が2002年に行われて以降、メディアでは旧病名がほとんど登場しない (文献1) ため、現代の大学生 (名称変更当時は小学生) の多くが旧病名と統合失調症が同じ病態であることを知らず、知らないほうが偏見が少ない (=知っていると偏見が強くなる) ことを明らかにしました (文献2)。この効果が成人でもあるかどうか (仮説2)、仮説1と合わせて検討することとしました。
 
都内大学生143名とその保護者 (ほとんど母) を対象としました。親子別々に偏見についての質問紙に回答してもらい、その関係を検討しました。対象は、精神疾患一般、うつ病、統合失調症、糖尿病としました。また、統合失調症の名称変更についてのクイズも出題し、名称変更の知識も検討しました。
 
仮説1の结果として、病気に対する偏见は、亲のほうが小さかったのですが、统合失调症への偏见だけは亲のほうが大きいことがわかりました。また、亲子の偏见を比较すると、糖尿病とうつ病への偏见は相関関係がなく、精神疾患一般、统合失调症への偏见は相関関係を认めました。统合失调症への偏见は、亲が强く持っており、かつ家庭内で共有されている可能性を示唆しています。
 
仮説2の結果として、統合失調症の名称変更の知識は、子が41%、親が65%と、親のほうが知っている割合が高いことが分かりました。なお、認知症については、それぞれ88%、87%と親子とも非常に高い認識度でした。文献2の結果と同様に、統合失調症の名称変更を知らない (=旧病名と統合失調症が同じ病態であることを知らない) 親は、統合失調症への偏見が小さくなっていました。
 
こうした结果から、精神疾患への偏见解消には、関係する人だけではなく、家庭や社会全体で行う必要があることを示唆しています。また、统合失调症の名称変更効果は、その事実を知らないと思われる现代の大学生だけではなく、より高い年代でも同様の効果が认められることがわかりました。
 
文献1.Koike S, Yamaguchi S, Ojio Y, Ohta K, Ando S: Effect of name change of schizophrenia on mass media between 1985 and 2013 in Japan: a text data mining analysis. Schizophr Bull 2016;42(3):552-9.
文献2.Koike S, Yamaguchi S, Ojio Y, Shimada T, Watanabe K, Ando S: Long-term effect of a name change for schizophrenia on reducing stigma. Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol 2015;50(10):1519-26.
 

(紹介文執筆者: 総合文化研究科?教养学部 准教授 小池 進介 / 2016)

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