記者会見 「学术俯瞰讲义の実施について」记者発表

記者会見 「学术俯瞰讲义の実施について」 |
平成17年10年17日
东京大学
学术俯瞰讲义の実施について
1.学术俯瞰讲义とは
今日、学术の先端においては、旧来の学问领域の融合化により新たな学际领域が生まれるとともに、学问分野の细分化が进んできている。このようなダイナミックな学术の进展の结果として、ひとつひとつの先端学问分野が他の分野とどう繋がっていて、より広い学问领域の中でどのような位置にあるかを把握することが次第に难しくなってきている。
「学术俯瞰讲义」は、このような背景のもとで、小宫山総长の発案により平成17年度冬学期から创设される1、2年生向けの新しい讲义である。初等中等教育において、入试を睨んだ“効率的な”学习を経て本学に入学してきた学生诸君は、ともすると学问に対して狭い视野しか持てず、教养学部前期课程における勉学の意义を十分に理解しないままに、漠然と学业に取り组んでいる者もみられる。
「学术俯瞰讲义」は、効率的な学习に惯れてきた1、2年生に「知」の大きな体系や构造を见せることにより、自らが现在学んでいる授业科目の意义や位置付けを认识させ、将来への展望を与えることによって学びへの动机を高めることを目的としている。当该学术分野において世界的に着名な本学の教员数名が分担して担当する。
平成18年度以降も、各学期に1ないし2の学术俯瞰讲义を开讲する予定である。
2.讲义の公开
学術俯瞰講義は、前期課程教育の正規の講義として開講するものであり、他の講義科目と同様に原則として一般には公開しない。しかし、东京大学の教育事業を外部に発信することの重要性から、マスコミ取材等に応じること、及びUT OCW(东京大学オープンコースウェア http://ocw.u-tokyo.ac.jp/)などを利用して電子メディアとして公開することを予定している。
3.平成17年度冬学期講義 「物質の科学 -その起源から応用まで-」
現代の科学?技術は、素粒子から生命体に至るまで、あるいは個人から社会全体に至るまで、さまざまな階層における基礎的な現象、応用に関わる事柄を対象にしている。そして、対象とすべき現象?事柄は、科学?技術の発展にともなって増加の一途をたどっている。
この講義では、われわれの身の回りの全ての現象?事柄の根源にある「物質」をキーワードとして、物質の起源を探る学問分野、物質の性質を明らかにする学問分野、物質を工学的に利用する学問分野を繋いで、「物質の科学」を貫く学術の流れを解説する。この講義によって、学生が現代の「物質の科学」の全体像を掴み、さらには、前期課程で学んでいる授業科目の重要性や位置付けを再考し、将来の勉学に向けて展望を得ることができればよいと考えている。
担当教員など詳しい情報は以下の通りである。
単 位 : 2単位
開講場所 : 数理科学研究科(大講義室)、教養学部(900番教室)
(教員は数理科学研究科大講義室で講義するが、両講義室は双方向テレビ中継で結ばれる)
開講時限 : 冬学期 月曜日 6時限(18:00~19:30) 1、2年生対象
成績評価 : 出席点とレポートによる
担当講師 :
1).「物质はどのように创られたのか」
小柴 昌俊(东京大学特別栄誉教授?ノーベル物理学賞受賞)
第1回 10月17日 素粒子と宇宙
【概要】 大きなスケールを追い続ける宇宙物理学と、逆に小さなスケールを追い求める素粒子物理学は、结局、同じ目的である“万物の究极理论”に迫りつつある。すでに自然界のすべての元素が何処でどのように创られたかも解っている。第1回の讲义では全般的なこと、特に「ニュートリノ」と呼ばれる素粒子がどんな役割をはたしているのかについて解説する。
2).「物質の生い立ち -素粒子、原子、宇宙-」
佐藤 勝彦(东京大学大学院理学系研究科物理学専攻 教授)
第2回 10月24日 私たちは物質世界をどのように認識してきたか -物質の階層構造-
第3回 10月31日 物質世界はどのように運動するのか -物理法則-
第4回 11月 7日 時空 -物質の演舞の舞台-
第5回 11月14日 宇宙の創生、進化 -統一的自然観をめざして-
【概要】 物质の生い立ちという観点から、素粒子から宇宙全体に至る物质の阶层构造と运动法则、またその物质が运动する舞台としての时空、さらに物质と时空の起源、进化について解説する。
3).「物质の性质」
家 泰弘(东京大学物性研究所 教授)
第6回 11月21日 物性物理学とは何をする学问か
第7回 11月28日 量子力学と人工構造物質 -ハイテクと先端物理-
第8回 12月 5日 原子を操る?量子を操る -ナノサイエンスと量子情報-
第9回 12月12日 多様な物质?多様な物性
【概要】 物质の性质という観点から、さまざまな物质がさまざまな物理状态のもとで示す诸性质と、その基础にある物理メカニズムとの関连を解説する。
4).「物质を作り使う」
小宮山 宏(东京大学総長)
第10回 12月19日 物性-プロセス-応用「半导体」
第11回 1月16日 物性-プロセス-応用「金属」
第12回 1月23日 物性-プロセス-応用「ソフトマター」
第13回 1月30日 地球环境を维持するためのプロセスと応用
【概要】 物质の持つ性质は、それ自身简単に使えるものではない。特に実际の用途に供するためには実験室内と异なる物质生成のプロセスが必要である。自己组织化などを用いるプロセスを绍介し、物性?プロセス?応用を考える。
本件問合せ先 : 东京大学総務部広報課
Tel 03-5841-2031