記者会見「シロイヌナズナのホウ素输送体叠翱搁1のホウ素栄养条件に応じたエンドサイトーシスと分解 」研究成果

記者会見「シロイヌナズナのホウ素输送体叠翱搁1のホウ素栄养条件に応じたエンドサイトーシスと分解 」 |
1 発表日時:2005年 8月22日(月)15:30~16:30
2 発表场所:东京大学农学部弥生讲堂 会议室 (农正门入って右手)
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/campus/image/nougaku-map.jpg
3 発表タイトル:
シロイヌナズナのホウ素输送体叠翱搁1のホウ素栄养条件に応じた
エンドサイトーシスと分解
Endocytosis and degradation of BOR1, a boron transporter of Arabidopsis thaliana, regulated by boron availability
4 発 表 者:東京大学生物生産工学研究センター 植物機能工学部門
藤原 徹(ふじわら とおる)助教授
5 発表概要:シロイヌナズナのホウ素输送体を例に、外界からの物质の取り込みに必须な输送体についてこれまで知られていない蓄积の制御机构を明らかにした。生物の物质输送制御に新たな可能性を提示するものである。
6 発表内容:别纸
7 発表雑誌:Proceedings of National Academy of Science, USA
米国科学アカデミー紀要 8月23日号 102巻 34号に掲載予定
8 注意事项:特になし
9 用语解説:输送体 トランスポーターともいう。生体膜に存在する、特定の物质を透过させる能力のあるタンパク质。
10 问合せ先:
东京大学生物生产工学研究センター 植物机能工学部门 助教授 藤原 彻
学术振兴会特别研究员 高野顺平
11 添付资料:本论文の笔谤辞辞蹿ファイルは以下から诲辞飞苍濒辞补诲できます。
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/ppk/PNASFIGS/TakanoEtAlProof.pdf
Endocytosis and degradation of BOR1, a boron transporter of
Arabidopsis thaliana, regulated by boron availability
シロイヌナズナのホウ素输送体叠翱搁1のホウ素栄养条件に応じた
エンドサイトーシスと分解
着者:高野 顺平(东京大学 生物生产工学研究センター、学术振兴会特别研究员)
叁轮 京子(东京大学 生物生产工学研究センター、大学院生)
リッシェン ユアン(ホッヘンハイム大学、大学院生)
ニコラウス フォンビーレン(ホッヘンハイム大学、教授)
藤原 彻(东京大学 生物生产工学研究センター、助教授 および、
科学技術振興機構 PRESTO研究員)
研究の背景
植物を含む生物は外界から物質を取り入れて生存している。物質の取り込みには細胞膜上に存在する輸送体(トランスポーター)が、取り込む物質の種類や量を決めている。外界に存在する物質の濃度に関わらず、生物に必要な一定量の物質を取り込むためには、細胞に存在する輸送体の種類と数を厳密に制御する必要がある。
本论文で明らかにしたこと
本論文は我々が3年前に同定したシロイヌナズナのホウ素輸送体BOR1(Takano et al., Nature 2002)が、環境中のホウ素濃度に応じて、分解やリサイクルの制御を受けていることを示すと共に、その制御のしくみを明らかにしたものである。
BOR1タンパク質は土壌中のホウ素濃度が低い時には細胞膜に多量に蓄積して、ホウ素の土壌中から根を経由して葉に至る輸送を効率良く行う役割を担っている。一方、土壌中のホウ素濃度が上昇すると、1時間程度のうちにすみやかに分解されることを示した。また、分解が細胞内の小胞を経由して液胞に運ばれるという段階を経ることを明らかにした。
この論文は植物の細胞膜タンパク質の分解とリサイクリング過程を初めて明らかにしたものであり、今回のホウ素輸送体だけでなく、各種必須元素、糖、アミノ酸などの輸送体にも共通の蓄積制御機構を明らかにした最初の例である。
ホウ素輸送体としての意義としては以下を挙げることができる。ホウ素は動物や植物の必須元素であるが、ゴキブリ用のホウ酸団子に代表されるように、高濃度に存在すると毒性がある。植物は環境中のホウ素濃度の変化に応じて、BOR1の合成、分解とリサイクリングによって適量のホウ素を取り込むように巧みに調節している。この調節のしくみを明らかにしたものである。
今后の発展の可能性
地球上にはホウ素の欠乏地帯や過剰地帯が広がっている。我々の研究グループでは、既にBOR1輸送体を利用した植物のホウ素欠乏条件での生育改善に成功しているが、今回の発見によって、ホウ素過剰条件での生育改善などが可能になると考えている。
また、植物における細胞膜の輸送体の分解とリサイクルの経路を明らかにしたことから、生存に必須な各種化合物の輸送体の分解とリサイクルの経路の研究やその制御への道を開いたものと考えている。