极圏、砂漠、火山岛に无人岛、
5640尘の高山から5780尘の深海まで
鹿児岛県奄美大岛に、东京大学が保有する日本最南端の研究施设があります。
奄美の温暖な気候を生かして、南米原产のサルの繁殖や、热帯热マラリア研究が行われています。
2015年から驻在する獣医师の横田先生にこの施设での取り组みを绍介してもらいました。
动物生命学 南西诸岛
日本最南端の东大施设で小型霊长类の繁殖に取り组む
横田伸一
YOKOTA Shin-ichi
医科学研究所 助教
リスザルを繁殖する国内唯一の研究施设
私は2015年から奄美に驻在しています。全国に48ある东京大学の施设のなかで、日本最南端に位置する研究拠点です。もともとはハブの採毒所として1902年に开设しました。现在日本で使われているハブの抗毒素血清は、私の先辈方が100年以上前ここで搾り取った毒を基に研究を重ねて作られたものです。
ハブもいますが、现在は主に南米原产の新世界ザルであるリスザルの繁殖とヨザルの饲育をしています。热帯雨林に住む体重约1办驳の小型霊长类です。私はこの小型霊长类を実験に使うためのリソース研究を行っています。様々な病気の动物モデルとして、创薬やワクチン开発研究などに使いやすいような情报を整备するのが目的です。そのためにサルのゲノム配列や生理的パラメーターといった情报を调べたり、整理したりしています。
ただ课题として、リスザルとヨザルの头数が减ってきているという现状があります。国内の主要な霊长类研究施设がこの2种类のサルを输入し繁殖を试みてきましたが、上手くいきませんでした。今では当施设が研究机関としては国内で唯一これらのサルを维持している施设です。繁殖が成功しているのは奄美の温暖な亜热帯海洋性気候のおかげかもしれません。现在はワシントン条约で输入规制されているため繁殖していくしかありません。もしも全灭させてしまったら、日本の贵重なリソースを一つ消してしまうことになります。日々胃が痛い思いです。ここは国际共同利用?共同研究拠点でもあるので、国内外の様々な机関の研究者も利用します。そのためにもよりよい繁殖方法を见つけ、头数を増やすことも私たちの重要な仕事であり使命です。
例えば最近は、微量な尿で判定可能な新世界ザル用の妊娠検査薬の开発研究に协力しました。早期に妊娠が分かればその分早めに隔离するなどの対応が取れます。また、游び道具を设置したり、饵を探して取るような仕组みを作ったりするなど様々なアメニティを準备してストレスがたまらないような环境づくりにも注力しています。
亜热帯の気候を生かした研究
リスザルは世界叁大感染症の一つであるマラリアの研究に极めて贵重な动物です。マラリアの治疗薬はありますが、効き目が良い安価なワクチンはいまだありません。そのワクチンを开発するための、リスザルのマラリアモデル作りにも取り组んでいます。
2023年6月には新研究栋が完成しました。病原体を封じ込めながら、媒介蚊を使った感染実験が可能な施设です。この施设を使って、ジカ热やデング热などマラリア以外の蚊が媒介する热帯病の研究にもいずれは取り组みたいと思っています。蚊は湿度の高い环境を好むため、奄美だと上手くいくかもしれません。地球温暖化が进むなかで、今后新兴感染症やすでに根絶された感染症が再び発生する可能性があります。その时には、亜热帯にあるこの东大が保有する日本最南端施设の研究で贡献したいと考えています。