犬にまつわる东大の研究
獣医外科学、动物行动学、ロボット工学、
考古学、年代测定学、法学?动物介在学、
獣医疫学、古典文学、现代文学。
9分野の先生に、犬にまつわる研究について绍介してもらいました。
犬と动物行动学
问题行动の解决を通じて犬と人が共に暮らしやすい社会へ
山田良子
YAMADA Ryoko
农学生命科学研究科助教
人に咬みつく、留守番させると吠え続ける&尘诲补蝉丑;&尘诲补蝉丑;犬を饲っているとさまざまな「问题行动」に悩まされることがあります。山田先生が所属するとでは、犬の问题行动の研究と治疗に取り组んでいます。
柴犬では尾の自伤行动が多い
唸る?咬むなどの攻撃行动や、自分の身体を噛んで伤つける自伤行动、落ち着いて留守番できずに吠えたり粗相したりする分离不安など、人间と共に暮らす上で支障となる犬の行动は「问题行动」と称されます。问题行动が深刻化すると犬の健康が损なわれるだけでなく、人と共に暮らし続けることが难しくなり饲育放弃や安楽死に至る场合もあります。このように、问题行动は獣医学的観点のみならず福祉的観点からも看过できないテーマです。
犬には数百の犬種が存在し、起こりやすい問題行動には犬種差があります。日本の犬約2,000頭を対象とした問題行動の調査では、日本で飼育頭数が多い柴犬、トイプードル、ミニチュアダックスフンド、チワワの4犬種はそれぞれ異なる行動を発現しやすいことが明らかになりました。柴犬は尾の自傷行動や家族に対する攻撃行動、トイプードルは物音に対する吠え、ミニチュアダックスフンドは分離不安や馴染みのない人に対する恐怖、チワワは来客への吠えや馴染みのない人に対する攻撃行動の発現率が他の犬種より高く、犬種に応じた問題行動の予防や対処が必要と考えられました。問題行動には環境要因と遺伝要因の両方が関与しますが、特定の犬種で起こりやすい問題行動では遺伝要因の寄与が大きいと推察されます。獣医动物行动学研究室では柴犬に着目して問題行動の背景にある遺伝要因の解析を行っています。
研究と诊疗の両轮で
农学生命科学研究科附属动物医疗センターには行动诊疗科が存在し、そこで研究の傍ら獣医师として问题行动の诊疗も行っています。来院理由として最も多いのは唸る?咬むといった攻撃行动で、全体の6割を占めます。行动诊疗では问题となっている行动が起きる状况やきっかけ、その时の犬の様子や姿势、饲い主さんの対応、生活环境などを丁寧に聴取し、必要に応じて血液検査やレントゲン、惭搁滨などの検査も行い问题行动の原因を明らかにします。问题となっている行动が恐怖や不安、縄张りや捕食など行动学的理由に起因するのか、疼痛を伴う怪我や病気、脳神経系疾患などの身体的疾患に起因するのかを鑑别し、原因に応じて治疗を进めます。
问题行动の治疗は行动修正法、薬物疗法、外科疗法により行われます。行动修正法は动物の学习原理に基づき考案された不适切な行动を望ましい行动に変化させる手法で、治疗の主轴です。薬物疗法にはセロトニンなどの神経伝达物质を调整する薬を用います。ホルモンが関係する行动には去势や避妊などの外科疗法を併用する场合もあります。
研究と诊疗の両轮で問題行動に向き合えるのは大学ならではの良さだと思います。問題行動の背景を明らかにすることは、問題行動に悩む飼い主さんの希望となる効果的な治療法の発展にも繋がります。問題行動の解決を通じて、犬と人のより良い関係の構築に貢献したいと考えています。
犬まっしぐら!?「ちゅ~る広场」
山田先生が诊疗する动物医疗センターの2阶にあるベランダは、访问者の休憩や来院する动物の饮食のために利用されています。大学が公募したネーミングプランにいなばペットフード株式会社が协賛し、「ちゅ~る広场」と命名されました。
期间は2023年1月~2027年12月。多くの方々の寄付によって东大の教育?研究は支えられています。
动物医疗センター未来基金(痴惭颁基金)
约30年前に建てられたベランダは経年劣化や水流による腐食や変色が目立ちましたが、痴惭颁基金により、床に緑のウレタン防水涂装を施し、足洗い场を改装。木製のルーバーやベンチも置いて憩いの场になりました。