楽しい时间はなぜあっという间に过ぎるの?→四本裕子|素朴な疑问惫蝉东大
「なぜ?」から始まる学术入门
言われてみれば気になる21の质问をリストアップし、その分野に详しそうな鲍罢辞办测辞教授阵に学问の视点から答えてもらいました。知った気でいるけどいざ闻かれると答えにくい身近な疑问を足がかりに、研究の世界を覗いてみませんか。
Q.4 どうして楽しい時間はあっという間に過ぎるの?
楽しい时间を过ごしていると、时间の进み方が速くなったように感じることがあります。なぜ时间の知覚が変わるのでしょうか。YOTSUMOTO Yuko
教授
认知神経科学 |
时间知覚を左右する时を刻むペースメーカー
私たちはどうやって时间を知覚しているのでしょうか。その代表的な考え方に「ペースメーカーモデル」と呼ばれるものがあります。それは、私たちの心の中にチクタクと时を刻むペースメーカーと蓄积机があって、そこに一定数、时が溜まると「これだけの时间が过ぎたな」と感じるというものです。楽しい时间はあっという间に过ぎる、ということはこのペースメーカーが普段より早い间隔でチクタクと动き、実际よりも短い时间で时が溜まるということ。これはあくまで概念的なモデルで、文字通りのペースメーカーが私たちの头の中にあるわけではありませんが、そのようなものを仮定して人间の时间知覚を理解しよう、という研究の流れがあります。
このペースメーカーを何が速めて何が遅くするのか、ということに関连がありそうな神経活动に、アルファ波やベータ波といった周波数が违う脳波があります。脳の细胞は、いろんな周波数の脳波がシンクロナイズしながら活动していますが、その同期活动のタイミングがペースメーカーの速さと関连しているのではないかと考えられています。
楽しいとドーパミンの量が増える
私たちの脳には、音声や画像を认识する视覚野や聴覚野はありますが、时间情报処理だけに特化した领域は见つかっていません。それは别の见方をすると、全ての脳の领域がペースメーカーの速さに影响を及ぼしうるということ。脳の皮质下领域という呼吸の制御や体温调整などを行う部分や、大脳皮质という情报処理や思考といった高次の认知机能を担っている领域も时间の情报処理に関係しています。その中でも特に大きく影响しているのが、大脳基底核という脳の部位。その大脳基底核が関わっているのがドーパミンという神経伝达物质で、これが足りないときちんと时间が知覚できなくなります。このドーパミン、私たちが楽しい、嬉しいなどと感じるときに量が増えるんです。
ただ人间が时间をどうやって认识しているのかは、まだよく分かっていないことも多く、私はそこを知りたくて研究をしています。私の研究室では、数秒から长くて数分の时间知覚のメカニズムについて心理実験や机能的惭搁滨を使って脳活动の测定などを行っています。例えば、脳波の电极を头の后ろの部分に贴って测定すると、8贬锄から12贬锄くらいのアルファ波成分がよく観察されるんですが、そこに外から电流を流して神経同期活动を无理やり早めたり遅くすると、时间知覚にどう影响するのかということを测定したりしています。基础研究は、「これは世の中に役立つぞ」と予想するものではありません。目の前に谜があるから、それを知るために実験をし、答えを见つける。その过程は楽しく、喜びです。