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千字で语るコロナ论|デジタルアーカイブ学 渡邉英徳|コロナ禍と東大。

掲载日:2020年11月24日

分野の违う研究者十人による寄稿集
千字で语るコロナ论
东京大学が拥する全26部局から十人の研究者を选び、自身の専门分野の视点からコロナ祸について千字で执笔するよう依頼しました。それはコロナ祸を通して自身の研究を缀るという试みでもあるでしょう。2020年夏、东大研究者たちは何を思い、考えていたのか?
コロナ祸について语るときに研究者の语ることとは?
千&迟颈尘别蝉;十の计一万字でお届けします。

现在の状况を记録して未来に记忆の継承を

「记録写真がカラー化で现在の时间に合流する」
渡邉英徳教授写真
デジタルアーカイブ学 渡邉英徳
教授

下に掲げた各図は、过去のパンデミック「スペインかぜ」「アジアかぜ」当时の写真を、础滨技术をもちいてカラー化し、ツイートしたものである。いずれも大きな反响があり、新型コロナウイルス感染症のパンデミックと、过去のパンデミックの类似点?相违点を指摘するリプライも多数みられた。

これらの例では、アーカイブ化された记録写真をカラー化してソーシャルメディアに投稿し、现在の时间の流れに合流させることにより、过去に学び、未来に活かす动きが生まれている。つまり「ストックされた资料のフロー化による记忆の継承」が起きている。これは、私が庭田杏珠さん(本学学生)と取り组む「记忆の解冻」のコンセプトである。

现在、新型コロナウイルス感染症の影响により、社会の各层でさまざまな取り组みが行われている。あらゆる点において、最も尊重されるのは人命であり、人命を守る医疗の维持であることは言うまでもない。

ただし、こうした状况と向き合うためには、感染症の実相や社会のありさまを正确に记録することも欠かせない。冒头に示した例のように、これまでの疫病の歴史から学べる点は多い。これらのフローは、ストックされてきた记録があってこそ、生まれ得るものといえる。

しかし今回、过去の疫病の教训が十分に生かされているとは言えない。さらに、厳重に管理され、社会にストックされるはずの「公文书」の存在意义が揺らぐ状况にもある。「アーカイブの危机」である。このことを踏まえ、歴史に残るであろう现在の社会の状况を、仔细に记録していくことの重要さを改めて主张したい。

  • 図1:「スペインかぜ」のカラー化写真
  • 図2:「アジアかぜ」のカラー化写真

たとえば、私が主査を务めるでは、社会状况の记録に関心を持つみなさんに向けて、私たちが直面しているコロナウイルス感染症に関する「アーカイブ活动の推进」を提案している。たとえば、次のような取り组みが考えられる。

●市民による情报の収集活动を、十分に安全を确保することに留意したうえで、可能な范囲で支援する

●メディア报道や各种情报発信の内容をアーカイブする

●自らの组织(たとえば自治体であれば対策本部等)や地域の记録をアーカイブする

アーカイブの手段については、デジタル?アナログを问わない。また、以上に示したものはあくまで例に过ぎない。私たちは、こうした活动が地域の情报集积のハブでもある図书馆?博物馆等による活动への协力を惜しまない。ご相谈をお気軽にお寄せいただきたい。

 

备考:本稿は「新型コロナウイルス感染症に関するデジタルアーカイブ研究会」による2020年5月10日の声明「颁翱痴滨顿-19に関するアーカイブ活动の呼びかけ」をもとにしている。

※Anju Niwata and Hidenori Watanave: “Rebooting Memories” :Creating “Flow” and Inheriting Memories from Colorized Photographs; Proceedings of SIGGRAPH ASIA 2019 Art Gallery/Art Papers, Article No. 4, pp. 1-12, 2019 ()

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