千字で语るコロナ论|アジア政治外交史 川島 真|コロナ禍と東大。
千字で语るコロナ论
东京大学が拥する全26部局から十人の研究者を选び、自身の専门分野の视点からコロナ祸について千字で执笔するよう依頼しました。それはコロナ祸を通して自身の研究を缀るという试みでもあるでしょう。2020年夏、东大研究者たちは何を思い、考えていたのか?
コロナ祸について语るときに研究者の语ることとは?
千&迟颈尘别蝉;十の计一万字でお届けします。
なぜ中国からの感染拡大だったのか
厂础搁厂や惭贰搁厂、そして今回の颁翱痴滨顿-19など、今世纪に入って感染症が猛威を振るいつつある。だが、歴史を纽解けば、人类史は感染症とともにあったとも言える。中でも近代には、世界的な交通ネットワークの拡大により、ヒト?モノの动きが世界的に拡大し、それが感染症の拡大をもたらした。植民地を持つことで感染症の胁威に一层直面した欧米诸国や日本は、热帯医疗研究を深め、ペストやマラリア、コレラなどへの対策を进めた。
20世纪初头、第一次世界大戦下でスペイン风邪が猛威を振るった。国际连盟では卫生问题が重视され、国际协力の下に感染症対策が讲じられ、これが戦后にも引き継がれた。だが、今回の新型肺炎ではこの国际协调が危机に濒しているとされる。
20世纪の后半、感染症は一定程度抑制されていたかに见えた。だが、21世纪に入って、中国などの新兴国発の感染症が多く出现している。その背景には、昨今进む交通のグローバル化や、新兴国特有の経済発展のあり方が背景にあるものと思われる。14亿の人口を拥する中国では、経済発展に伴う富の分配が不均衡で、依然多くの絶対贫困人口が存在し、また卫生状况も様々だ。それだけに、各地で「风土病」が生まれ、一定程度広まってきたとみられる。だが、厂础搁厂がそうであるように、従来、そうした病は中国から直ちに世界には拡大しなかった。それは、中国国内でのヒトの移动も、また中国の一地方と世界との直接的な结びつきも依然弱かったからだ。厂础搁厂は世界都市であった香港に到达して初めて世界に拡大したのだった。
だが、颁翱痴滨顿-19の场合、中国の湖北省から中国全体、そして世界へと一気に拡大した。间も无く都市封锁がなされると知った多くの武汉市民は中国各地、そして世界へと散った。その模様は、携帯端末などを通じて中国当局に把握されていた。武汉から中国国内各地、そして世界へ交通手段と、移动する経済力の存在。これら経済発展の果実が、そうした移动を可能にしたのだろう。
新兴国は、先进国とは异なり、国内に相当の多様性を拥しながらグローバル化している。そのため、従来は特定地域の风土病であった感染症が世界に広がることみられる。それは、「ヒトの移动」という、感染症に対して最も脆弱な部分に大きな影响を与え、モノの移动も部分的に抑制する。だが、カネ?情报の部分はあまり影响を受けない。こうした状况で人类史は今后いかに展开するのか。今回の体験を踏まえ、新たな视点で史料を読み返すことが一つの键になるのかもしれない。