淡青色の注目アーティストたち 環境教育マンガの内田竜嗣 | 広報誌「淡青」38号より
淡青色の注目アーティストたち
东大と深い関わりを持つ多くの皆さんの中から、注目すべき创作活动を繰り広げているアーティストを4人选び、その横颜を绍介します。
知识でなく意识を変える环境マンガの二十一世纪旗手
内田竜嗣さん Ryuji Uchida 博士课程 |
マンガを活用した环境学教育をテーマにしている金髪の大学院生、それが内田さんです。少し絵心のある研究者、というレベルではありません。东京工芸大学芸术学部マンガ学科を卒业し、2017年に高知新闻社主催ので大赏を受赏した実力者です。
「昔から対面で话すのが苦手なのですが、マンガを通じてならコミュニケーションができるぞ、と思っていたんです。东大を含めて理系学部を受けたものの叁浪となり、マンガ学科を持つ大学があるのを予备校で知って、志望を変えました」
プロを目指す仲间に囲まれて自ずとマンガ家を志した内田さんは、作品を「少年ジャンプ」などの编集部に持ち込みますが、まったく评価されませんでした。卒业が近づき、就职するイメージを描けなかった大学生は、大学院进学に舵を切ります。そこには、小学生の顷に「平成狸合戦ぽんぽこ」や「もののけ姫」を観て感じた思いがありました。
「エンタテイメントとして面白いだけでなく、自然や环境の大事さを押しつけがましくなく考えさせる作品だったのを思い出し、自分がマンガで目指すならこれかも、と」
覚悟を决めた内田さんがネット検索で探り当てたのは、森の音をネット経由で闻く「サイバーフォレスト」プロジェクトで知られる斎藤馨先生でした。研究室のバラエティあふれる研究テーマに自由さを感じ、マンガ作品を持参して见せたところ、「いいんじゃない?」。院试の辛い勉强と大势の前で话す苦しい面接を乗り越えた内田さん。中学の体験学习支援作品を皮切りに、大槌の小中学生と东大をつなぐ作品、研究室広报作品、农业女子応援作品、オープンキャンパス时の参加型パネル作品と、环境教育をマンガで伝え、読者の意识の変化を调べる取组みを続けています。目指すのは、知识を詰め込む学习マンガではなく、意识を変える真の环境教育マンガ。次代の「ぽんぽこ」を生み出すのは、内気な性格と派手な金髪が対照的な环境学博士です。
2018年オープンキャンパスで展示された大型パネル作品は、作者が登场して読者を环境学へと诱う20枚の连作。クイズ、福笑い、轮投げ、糸电话などをフックに环境への兴味を促します。「ウォーリーをさがせ!」を指导教员や研究室の仲间で置き换えたパネルは圧巻。
审査员の西原理恵子さんが「おっさんと不条理。これに人情がうまく加わった」と絶賛した黒潮マンガ大赏受赏作「フミキルシカク」。