淡青色の注目アーティストたち 「ファスナーの船」の鈴木康広 | 広報誌「淡青」38号より
淡青色の注目アーティストたち
东大と深い関わりを持つ多くの皆さんの中から、注目すべき创作活动を繰り広げているアーティストを4人选び、その横颜を绍介します。
自分の中の他者との対话から见惯れた世界を见知らぬ新世界へ
铃木康広さん アーティスト/ 客员研究员 Yasuhiro Suzuki |
见えない空気を切り取りながら浮かぶ人の形の透明彫刻「空気の人」(画像1)、航跡が水面を开くように进むファスナー型の船(画像2)、赤い玉をりんごに置き换えて地球の引力がより感じられるけん玉(画像3)、水の波纹で木の年轮を表す切り株型のバケツ(画像4)、青と水色が组み合わさった芯で水平线を描く色铅笔、「现在」と铭打たれているが押すと「过去」と印字される判子&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;。
字ではピンと来ずとも目にすれば旧知の世界が未知の新世界に変貌するような作品の数々を、铃木さんは生み出してきました。けん玉やボーダー柄をこよなく爱する気鋭のアーティストは、どうして东大の研究所にいるのでしょう。
「东京造形大学を出てフリーターだった顷、狈贬碍のアート公募番组に応募した映像作品「游具の透视法」(画像5)が年间最优秀作に选ばれました。番组のキュレーターだった岩井俊雄さんが先端研に着任することになり、声をかけていただき特任助手になったんです」
后には痴搁研究の第一人者?广瀬通孝先生の研究室で特任助教となり、デジタルパブリックアートのプロジェクトに参画。2009年には羽田空港に巨大な「空気の人」を浮かべ、人々を惊かせました。现在は、武蔵野美术大学の准教授として学生を指导する一方、中邑贤龙先生のに関わりながら创作を続けています。中には先端研の环境に刺激された作品もあるとか。
「1号馆の古い风洞施设で树木の种子の动きを见る実験を见学した际、その美しさに目を见张りました。具体的成果は出ていないようでしたが、自然の美に目覚めるような体験が大きなヒントになったんです」
开いた目と闭じた目を表里に印刷した纸が装置から吹き出され、空中でまばたきをするように回って落ちてくる「まばたきの叶」(画像6)は、几多の展覧会に出展される代表作の一つとなり、「まばたき」はその后もアーティストとしての重要なモチーフとなりました。
はや18年を数えるアーティスト人生。アイデアの枯渇を心配した质问に、铃木さんは戸惑いの表情を浮かべます。そのわけは、アトリエの机に并ぶ无数のノートにありました。
「昔から思いついたことをスケッチして手元に置いています。余白を大きく取り、后で见て生じたアイデアを付け足す。昔书いたものがマッサージされて出てくる感じです。日付も题名も书かないので検索性はゼロ。その都度たまたま手に取ったページがヒントをくれるので、困ることはありません。むしろやることが多すぎて大変(笑)」
小さい顷から自分の中に他者がいる感じを抱え、周囲にあるモノとよく话していたという铃木さん。ノートの中にいる过去の自分とも频繁に対话しながら、世界の见方を更新し続けます。
铃木作品はパブリックな场で披露されることもしばしば。2018年5月、巨大な「空気の人」は六本木の东京ミッドタウン芝生広场で大势の人々と寝転びました。「ファスナーの船」は2018年12月に隅田川の水面を切り开いています。次に开かれるのはあなたの街かも? |