淡青色の注目アーティストたち 「機械仕掛けの生命体」の佐藤暁子 | 広報誌「淡青」38号より
淡青色の注目アーティストたち
东大と深い関わりを持つ多くの皆さんの中から、注目すべき创作活动を繰り広げているアーティストを4人选び、その横颜を绍介します。
アートと科学を融合させる研究室専属の颁骋アーティスト
佐藤暁子さん Akiko Sato 特任研究员 |
筋肉と機械が融合したロボットなどのバイオハイブリッド研究で注目を集める竹内昌治先生の研究室には、専属のアーティストがいます。研究成果をわかりやすく伝える図や動画、ポスター、ロゴに至るまで、グラフィックを一手に担う特任研究员。佐藤さんは、女子美術大学を出て制作会社に入り、テレビ番組の映像や、ファッションブランドなどの広告を手がけました。CGデザイナーとしての日々は充実していましたが、「ここではもうやりきったかなと思って」、母校のメディアアート学科助手に転身。ある日、業務で本郷三丁目駅を訪れた際に、一枚の講演ポスターを目にします。
「「バイオメディアアート」という初耳のテーマが気になり、时间的にもちょうどよかったので、立ち寄ってみたんです。そこで讲演していたのが竹内先生。电子基板に昆虫の脚をつなげ、电流で人工的に动かす映像が衝撃的で&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;」
强烈な刺激に突き动かされた佐藤さんは、研究室の连络先を调べ、数日后には作品を持参。広报の大切さを熟知する竹内先生が学内を奔走し、紆余曲折の末、东大では前例のない研究室専属アーティストが诞生したのです。
ただ、科学ではずぶの素人。「インビトロ」「リポソーム」「コンタミ」&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;と、研究室で话される言叶の多くが理解できません。引け目を感じ、当初は缩こまっていたという佐藤さん。しかし、社会に研究を伝えるなら、わかっていないこともむしろ武器だと気づいてからは何度でも质问し、仕事が进むように。あるとき、佐藤さんの図を见た研究者に「僕の言いたいのはこういうことだったのか」としみじみ言われ、确かな手応えを感じました。
「研究者が研究内容をうまくイメージできない场合もあります。それを可视化するのがアートの力であり、私の仕事。9年近く続けてきて、竹内先生とは阿吽の呼吸で研究をイメージできるようになりました。最近では研究者に「私がわからないと论文誌表纸を饰れないよ」と言っています」
佐藤さんが愿うのは、科学の世界に美大出身者を増やすことと、研究者がグラフィックの表现を身につけること。生体とデバイスを融合させる研究室では、アートと科学を融合させる试みもなされています。