新しい渋谷から未来への问いかけを|総长室だより第25回 思いを伝える生声コラム

东京大学第30代総长 五神 真
新しい渋谷から未来への问いかけを
いま、渋谷が大きく変わろうとしています。11月にオープンしたはその象徴です。その15阶に产学交流の新しいプラットフォームとして、が誕生しました。名称はQuestion with sensibilityの頭文字を繋げたもので、物事の本質を探究し、常に問い続けることが、新しい価値につながる原点になるという思いがこめられています。渋谷のほど近くに驹场キャンパスを擁する東大も参加して、都内5大学と企業16社の提携によって生まれました。11月8日には、オープニング企画の一つとして、隈研吾先生と私が、「地域の未来を拓く知の創発とは?」をテーマに现地で対谈を行いました。隈先生はスクランブルスクエアの设计者の一人です。
私は东大入学当初、进学先の选択肢として建筑を考えたこともあり、とても楽しく対谈できました。建筑は人たちが集い、出会うプラットフォームである、大きな施设作りのような巨大プロジェクトに人を惹きつけ巻き込むには、&濒诲辩耻辞;実験性&谤诲辩耻辞;が大事&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;といった、インパクトのある作品を次々世に问うてきた隈先生ならではの话に大いに刺激を受けました。大势の人々を巻き込むのが重要というのは大学运営にも通じる话です。
とりわけ印象的だったのは、东京オリンピック?パラリンピックのメイン会场となる新国立竞技场に47都道府県の木材を使ったという话です。同じ杉材でも产地によって木目も色味も手ざわりも全然违うというのです。多様な材料というと、木とプラスチックと鉄が违うことは谁でもわかります。しかし、杉材の微妙な违いを感じるには、日顷から木材をより丁寧に深く见つめていなければわかりません。违いを感じ取るセンシビリティを锻えておくことが重要なのです。それがあれば、违いを味わい楽しむことができる。これは多様性を尊重することの出発点なのではないかと思いました。そこから新しい価値が生じてくるはずです。
大量生产大量消费の时代には、差异を捨てることがむしろ価値につながっていた面がありました。しかし、今は违います。革新が进むデジタル技术も、社会の様々な差异を丁寧に扱い、尊重するツールとして役立てるべきです。差异を尊重する中で、新しい価値が生まれます。そのためには、物事を漠然と见ているのではなく、违いに対するセンシビリティを意识して磨くことが大切です。それを锻える场として大学の多様性をいっそう高めることが重要だと感じています。
私も驹场に通っていたころ渋谷に良く足を伸ばしました。次代を担う若者が集う渋谷から、未来社会への协创の问いかけを発信していきましょう。
「学内広报」1529号(2019年12月19日)掲载