中根千枝先生の讣报に接して(総长谈话)

本学の卒业生、名誉教授、そして2001年の文化勲章受赏者である中根千枝先生の讣报に接し、深い哀悼の意を表します。
中根先生は本学东洋文化研究所教授を长きにわたって务められ、社会人类学者として数々の业绩を挙げられました。インドでのフィールドワークをもとにした研究に加え、日本社会の分析においても、日本を代表する研究者として国际舞台で活跃されました。1967年に刊行された『タテ社会の人间関係』は、日本研究の名着として10以上の言语に翻訳され、今日まで世界中で多くの人に読み継がれています。
中根先生は女性として初めて本学の研究所长(东洋文化研究所)を务められました。また、女性初の学士院会员でした。学问のグローバル化を推し进めた中根先生の长年の学术と教育へのご贡献を、本学は大切に受け継いでまいります。
中根先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
令和3年11月9日
东京大学総长 藤井辉夫