「无知の知」を生み出す神経基盘を発见! 前头极が未経験の出来事に対する确信度判断を担う
东京大学大学院医学研究科の宫本健太郎研究员(日本学术振兴会特别研究员)、宫下保司客员教授(顺天堂大学大学院医学系研究科特任教授)らの研究グループは、前头叶の先端部にあたる前头极が、未経験の出来事に対する确信度判断を担うことを発见しました。前头极は自身の无知に対する自己意识―&濒诲辩耻辞;无知の知&谤诲辩耻辞;―を生み出すはたらきを担うことが示唆されました。
ソクラテスの唱えた「无知の知」に代表されるような、自分自身が経験したことのない出来事に対して评価を行う心のはたらきは、抽象的で概念的な思考を行うために重要です。しかし、私たちの脳がどのような仕组みで「无知の知」の意识を生み出すのか、まったく分かっていませんでした。
研究グループは、すでに、ヒトと生物学的に近しいマカクサルが、自らの记忆に対して確信している程度を、客観的かつ行動学的に評価する方法を確立していました(「记忆の確かさを判断するサルの大脳メカニズムを解明!」 Research News 2017/03/16)。そこで、サルが未経験の出来事に対して確信度判断を行っている時の脳の神経活動を、磁気共鳴機能画像法(fMRI法)で計測しました。その結果、両側の前頭極(10野)が、未経験の出来事への確信度判断の成績と比例して、活動を強めることがわかりました。さらに、神経活動を抑えるような薬剤(GABA-A受容体作動薬 ムシモール)をこの脳領域に注入し、神経活動を一時的に抑えたところ、経験した出来事への確信度判断を行う能力や、出来事自体を過去に経験したか否かを判断する能力は正常に保たれるものの、未経験の出来事への確信度判断を適切に行うことが出来なくなりました。
この成果は、脳机能の科学的根拠に基づいた効果的な教育法や、认知机能障害のリハビリテーション法の开発に贡献すると期待されます。
「进化的に最も新しい大脳领域として知られる前头极に『无知の知』に特化した神経基盘が存在するのは兴味深い発见です」と宫本研究员は话します。「前头极の机能をさらに调べることで、『无知の知』の自覚に基づいて、知らない情报を集めたり、新しいアイデアを生み出したりする际の、高度な思考のはたらきが解明されるのではないか」と期待を寄せます。论文情报
Kentaro Miyamoto, Rieko Setsuie, Takahiro Osada, Yasushi Miyashita, "Reversible silencing of the frontopolar cortex selectively impairs metacognitive judgment on non-experience in primates," Neuron: 2018年1月26日, doi:10.1016/j.neuron.2017.12.040.
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