京都府立京都学?歴彩馆编『东寺百合文书』のフルテキスト化と顿叠公开
このたび、が编纂する『东寺百合文书』(思文阁出版刊行)をフルテキスト化し、の「」(以下「古文书贵罢顿叠」)にて既刊の15巻分すべてを公开することとなりました。これにより、既刊分の『东寺百合文书』を全文検索することが可能になりました。
「东寺百合文书(とうじひゃくごうもんじょ)」は、京都の教王護国寺(東寺)に伝来したおよそ2万5千通の古文書群で、現在は京都府立京都学?歴彩馆が所蔵しています。特にもっとも充実しているのが14世紀から16世紀あたりの文書で、中世の政治?社会を考えるうえで欠かせない文書群です。その重要性から、1997年には国宝に、2015年にはユネスコの「世界の記憶」に登録されました。
「东寺百合文书」はおよそ百の函に分かれて収蔵されていることからその名があり、それらの函は、カタカナを冠する函とひらがなを冠する函に分かれます。2004年から、京都府立総合资料馆(京都学?歴彩馆の前身)では、「东寺百合文书」のカタカナ函を翻刻した史料集の『东寺百合文书』(思文阁出版)の刊行を开始し、2024年5月现在で第15巻まで出版されています。
一方、東京大学史料编纂所は長年にわたって「东寺百合文书」を調査?研究し、「东寺百合文书」のひらがな函を対象として『大日本古文書 東寺文書』の編纂?出版を行っており、京都学?歴彩館のご協力のもと、『东寺百合文书』と相補うように並行して事業を続けています。
さらに史料编纂所では、2019年度に日本学術振興会「人文学?社会科学データインフラストラクチャー構築推進事業」(JPJS00319217592)?2023年度からは「人文学?社会科学データインフラストラクチャー強化事業」(JPJS00320231001)の拠点に採択されたことを契機に、史料情報の共有?利活用促進を目的として、他機関との連携による史料の研究資源化に取り組んでおります。今回の『东寺百合文书』のフルテキスト化とデータベース公開も、京都学?歴彩館と思文閣出版のご了解を得たうえで、この事業の一環として行われました。
フルテキスト化した『东寺百合文书』は、史料编纂所が公開している「古文書FTDB」で検索することができます。2023年3月には先行して第1巻分(イ函、ロ函の一部)を公開しましたが、今回は既刊分すべてとなる第15巻(ヌ函の一部、ル函の一部)までを公開しました。キーワードを入力することで、文書内の全文が検索可能です。「検索対象史料」プルダウンから「東寺文書全史料」を選択することで、『大日本古文書 東寺文書』(ひらがな函)と『东寺百合文书』(カタカナ函)の既刊分をあわせて検索することができます。本データベースと、書籍の『东寺百合文书』や「东寺百合文书」の全点の画像をWeb公開する「」と併用することにより、「东寺百合文书」の活用の幅をさらに拡げることにつながると考えられます。
<古文书贵罢顿叠検索画面>
<『东寺百合文书』の検索结果イメージ>