浮気する一夫一妻の海鸟 オオミズナギドリの浮気はなぜ起きる?


寄り添うオオミズナギドリの夫妇
仲睦まじく寄り添っているように见えますが、実は???
© 2018塩见こずえ
东京大学大気海洋研究所の坂尾美帆大学院生および佐藤克文教授を中心とする共同研究グループは、夫妇で协力して子育てをする海鸟で、雏の育ての父亲と遗伝的な父亲が异なる「浮気」が高い割合で起きていることを明らかにしました。また、浮気されたオスは他のオスに比べてくちばしと羽根の长さが短いことがわかり、体の小さいオスほど浮気されやすい倾向が示されました。
これまで鸟类の多くの种で「浮気」が确认されていますが、オスメスどちらが主导して起きているのかはよくわかっていませんでした。また、鸟类の中でも、ペアが协力して子供へ给饵し、一夫一妻の绊が长年にわたって维持される海鸟では浮気はほとんど起きないと考えられてきました。
今回、研究グループは、海鸟の一种であるオオミズナギドリ(Calonectris leucomelas)の浮気率を调べるために、2014年から2016年にかけて、亲鸟338羽、雏199羽から顿狈础を集め、亲子鑑定を行いました。その结果、オオミズナギドリの雏のうち15%(17羽)は育ての父亲と遗伝的な父亲が异なっており、浮気が起きていたことがわかりました。また、浮気されてしまったオスのくちばしと羽根の长さは、浮気されずに自分の子供を残せたオスよりも、短いことが明らかになりました。さらに、目视観察の结果から、オオミズナギドリのメスはオスによる强制的な交尾を拒否できることがわかっています。これらのことは、オオミズナギドリでは、メスがパートナーの体サイズに応じて浮気するかどうかを决めている可能性を示しています。
「绊が强く浮気をしないと言われてきた海鸟でも、実は高い割合で浮気していること、そして浮気がメス主导で起きている可能性を示すことができました」と佐藤教授は话します。「今后は、メスがどうやって浮気する相手を选んでいるのか、なぜオオミズナギドリは他の海鸟に比べて浮気率が高いのかなどを明らかにしていきたいと思います」と続けます。
论文情报
Miho Sakao, Hirohiko Takeshima, Koji Inoue, Katsufumi Sato, "Extra-pair paternity in socially monogamous Streaked Shearwater; forced copulation or female solicitation?," Journal of Ornithology Online edition: 2018年7月30日, doi:10.1007/s10336-018-1587-3.
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