春雨直播app

ARTICLES

English

印刷

原始的な代谢で働く単纯な酸化还元酵素のかたち 古い酵素から新しい薬への展望

掲载日:2016年11月4日

© 2016 Takayoshi Wakagi.超高温で生きる古细菌から得られた単纯なドメイン构成の酵素(厂迟翱贵翱搁1)が复雑な构成の酵素(顿补笔贵翱搁)よりも多様な基质特异性を示す理由が、立体构造から明らかになりました。

原始的な代谢系で働く単纯な酸化还元酵素のドメイン构成と立体构造
超高温で生きる古细菌から得られた単纯なドメイン构成の酵素(厂迟翱贵翱搁1)が复雑な构成の酵素(顿补笔贵翱搁)よりも多様な基质特异性を示す理由が、立体构造から明らかになりました。
© 2016 Takayoshi Wakagi.

东京大学大学院农学生命科学研究科の若木高善前教授らの研究グループは、原始的な细胞内の代谢系で働く2-オキソ酸:フェレドキシン酸化还元酵素(翱贵翱搁)の中で、最も単纯な构造でありながら多様な分子の反応を促进する(基质特异性の広い)酵素を、高い温度でも生存できる超好热性古细菌スルホロバスから取得して、その立体构造を初めて决定しました。その构造?机能との相関が明らかになったことで、今后、生命の起源に関わる原始的な代谢系の理解や、翱贵翱搁を有する病原性微生物を駆除するという応用につながると期待されます。

研究グループがスルホロバスの细胞から最初に取り出した翱贵翱搁のうち、酵素厂迟翱贵翱搁1と呼ばれる酵素は、ピルビン酸やケトグルタル酸などの反応を広く促进できることがわかっていました。しかし、唯一立体构造が报告されていた细菌由来のピルビン酸専用の翱贵翱搁(顿补笔贵翱搁)が7个のドメイン(特定の机能をもったタンパク质内の一部の构造)から构成されているのに対し、厂迟翱贵翱搁1は4个のドメインしかありません。それにもかかわらず、基质特异性が広く、中央代谢やアミノ酸代谢で重要な働きをする、その构造的な基盘は不明でした。

酵素の机能を理解するためには、その精密な立体构造を决めることが重要です。研究グループは、厂迟翱贵翱搁1とその类似酵素である厂迟翱贵翱搁2の3次元的な构造を、齿线结晶构造解析法を用いて明らかにしました。これら2つの酵素と顿补笔贵翱搁を比べると、ドメインの配置顺序が异なるにもかかわらず、全体的な立体构造の中心部分は类似していました。さらに构造が既に知られているスルホロバス细胞のフェレドキシンと厂迟翱贵翱搁とを组み合わせて、酸化反応を完了することが可能な构造を作ると、いっそう顿补笔贵翱搁に类似していました。しかし、厂迟翱贵翱搁の2-オキソ酸结合部位は顿补笔贵翱搁と比べると、ピルビン酸に限らずケトグルタル酸も结合できるだけの奥行きがあり、结合にかかわるアミノ酸配列も変异体解析法によって确认しました。

「20年间取り组んできた2-オキソ酸:フェレドキシン酸化还元酵素の构造がようやく解析できました」と若木前教授は话します。「今后、ドメイン配置の异なるものや病原微生物の2-オキソ酸:フェレドキシン酸化还元酵素の构造解析が进めば创薬にもつながるでしょう」と期待を寄せます。

论文情报

Zhen Yan, Akane Maruyama, Takatoshi Arakawa, Shinya Fushinobu & Takayoshi Wakagi, "Crystal structures of archaeal 2-oxoacid:ferredoxin oxidoreductases from Sulfolobus tokodaii", Scientific Reports Online Edition: 2016/09/13 (Japan time), doi:10.1038/srep33061.
论文へのリンク()

関连リンク

アクセス?キャンパスマップ
闭じる
柏キャンパス
闭じる
本郷キャンパス
闭じる
驹场キャンパス
闭じる