シャボン玉のように人工细胞を作る!! 细胞膜の非対称性の谜に迫る人工细胞膜の形成に成功


细胞膜を模倣したリン脂质组成非対称リポソームの断面イメージ
リン脂质の分子运动や膜タンパク质の取込みの増大が确认された。リン脂质非対称性の谜に迫るツールとして利用が可能。
© 2016 Aki Sato.
東京大学生产技术研究所の竹内昌治教授と神奈川科学技术アカデミーの神谷厚輝研究員らの研究グループは、MEMS技術を利用して、異なった種類のリン脂質から構成される外膜と内膜からなる細胞膜の組成を模倣した球体(リン脂质组成非対称膜リポソーム)の作製に成功しました。今回開発した方法では、有機溶媒を残すことなく球体を作製でき、今後の人工细胞モデル構築研究における基盤技術として貢献することが期待されます。
マイクロ流体デバイスを用いたリポソーム作製は、古典的なリポソーム作製に比べ、大きさの制御やリポソーム内への物质封入効率が高いといった利点があります。しかし、マイクロデバイスを用いた手法では、膜内へ有机溶媒が混入することが避けられず、リポソームの安定性が大きく影响され、人工细胞の研究ツールとしては适していませんでした。
今回、研究グループはリン脂质平面膜にジェット水流を加えてシャボン玉を作るような方法で有机溶媒层が含まれないリポソームを作製することに成功しました。このリン脂质组成非対称膜リポソームでは、実际に细胞死が起こる同程度の时间でリン脂质が反転する运动を観察しました。また、膜と相互作用するタンパク质の断片(ペプチド)をこのリポソームに添加したところ、リン脂质の反転运动が通常の约10倍促进されました。さらに、外膜に负电荷のリン脂质が存在する非対称膜组成では、膜タンパク质の取込みが増大することが明らかになりました。
「この非対称膜リポソームを用いて、リン脂质の分子运动や膜タンパク质の取込みの観察が可能になります」と竹内教授は话します。「この非対称膜リポソームはリン脂质の谜に迫るツールとして利用されることを期待しています」と続けます。
なお、本成果は東京大学、公益財団法人神奈川科学技术アカデミー、京都大学と共同で得られたもので、「Nature Chemistry」に公開されました。
论文情报
Cell-sized asymmetric lipid vesicles facilitate the investigation of asymmetric membrane", Nature Chemistry Online Edition: 2016/06/14 (Japan time), doi:10.1038/NCHEM.2537.
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