复雑な天然物を生体内で合成する酵素の仕组み インドール化合物にプレニル锁を付加する酵素の制御に向けて
东京大学大学院薬学系研究科の森贵裕助教と阿部郁朗教授らの研究グループは、复雑な天然物を生体内で合成する酵素がプレニル基を付加するメカニズムとその酵素の立体构造を明らかにしました。本成果は、酵素反応を用いた分子デザインと创薬への応用が期待されます。
自然界には様々な构造の化合物があり创薬の材料として探索されています。その中でもテルペンインドールアルカロイドと呼ばれる化合物群は、私たちには腐败臭として认识されるインドールに5の倍数の炭素から构成されるプレニル基が付加した中间体を経て生体内で合成され、多様な生理活性を持つことが特徴です。このような复雑な构造を含む天然化合物は生物の持つ酵素によって合成され、これらの酵素はユニークな反応を仲介する生体触媒として注目されています。しかし、インドールにブレニル基を付加する酵素の反応メカニズムには不明な点が残されていました。
今回、研究グループはインドールに异なる长さのプレニル基を、通常の反応とは异なる「逆転位」(リバースプレニレーション)という方法で付加させる二つの酵素の结晶构造を得ることに成功し、そのメカニズムを解明しました。また、二つの酵素の构造を比较した结果、プレニル基の长さを制御するメカニズムも明らかにしました。加えて、これらの酵素は炭素数25の长さまでの基质を用いたブレニル化反応を触媒できることを発见しました。
「インドールに対してこれほど长い炭素锁の付加反応を触媒できるのは、インドールプレニルトランスフェラーゼとしては异例な特徴です」と森助教は话します。「プレニル化は天然物の活性を向上させるために重要な反応として知られているため、今回の成果は生体触媒によるドラッグデザインへの贡献、例えば、有机合成では困难な反応などに本酵素を用いることが期待されます」と続けます。
论文情报
Manipulation of prenylation reactions by structure-based engineering of bacterial indolactam prenyltransferases", Nature Communications Online Edition: 2016/03/08 (Japan time), doi:10.1038/ncomms10849.
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