脂肪细胞に変化するのを防ぐ新规のクロマチン构造 脂肪を蓄える遗伝子の働きを抑えるクロマチン构造
東京大学先端科学技术研究センターの酒井寿郎教授、松村欣宏助教らの研究グループは、脂肪细胞に変化する前の前駆脂肪细胞と呼ばれる細胞について、ゲノム以外の後天的に書き換えられる遺伝情報を解析し、新規のクロマチン構造が脂肪を蓄える遺伝子の働きを抑えていることを解明しました。本成果は、生活習慣病の予防や新規治療法につながることが期待されます。
私たち体の中にはメタボリックシンドロームの発症に重要な役割を果たす脂肪细胞と脂肪细胞になる前の前駆脂肪细胞が存在します。过剰に栄养を取ると、脂肪细胞は肥大化し、前駆脂肪细胞から脂肪细胞が诱导されて、余分なエネルギーが脂肪として脂肪细胞に蓄えられます。
前駆脂肪细胞も脂肪细胞もゲノムの塩基配列は同じですが、前駆脂肪细胞では脂肪を蓄える遗伝子の働きが抑えられ、脂肪细胞では遗伝子の働きが活発になっています。遗伝子の働きがそれぞれの细胞で异なるのは、エピゲノムとよばれる后天的に书き换えられるゲノム情报が异なるからです。しかし、前駆脂肪细胞に変化する前の胚性干细胞では、遗伝子の働きを抑えるエピゲノムのしくみは知られていましたが、前駆脂肪细胞のものは明らかではありませんでした。
今回研究グループは、前駆脂肪细胞の遗伝子の働きを抑えるエピゲノム构造として、贬3碍9尘别3(ヒストン贬3の9番目のリジンのトリメチル化)に着目し、エピゲノム贬3碍9尘别3およびそれに関わるタンパク质厂贰罢顿叠1がゲノム上の遗伝子配列のどこに存在するかを、次世代シークエンサーを用いて全ゲノム领域を解析しました。その结果、前駆脂肪细胞では遗伝子を活性化する贬3碍4尘别3(ヒストン贬3の4番目のリジンのトリメチル化)と抑制化する贬3碍9尘别3が直列したクロマチン构造が约200の遗伝子に存在することがわかりました。そして、この新规のクロマチン构造が脂肪を蓄える遗伝子の働きを抑えていることを解明しました。
「これまで、胚性干细胞では遗伝子の抑制化にエピゲノム贬3碍27尘别3が関与していることが知られていました」と酒井教授は话します。「今回、前駆脂肪细胞で新しいエピゲノム贬3碍9尘别3が见つかり、この构造は、神経细胞、皮肤细胞など他の前駆细胞にもある可能性があるため、今后の展开が期待されます」。
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论文情报
H3K4/H3K9me3 Bivalent Chromatin Domains Targeted by Lineage-specific DNA Methylation Pauses Adipocyte Differentiation", Molecular Cell 60(4), 584-596: 2015/11/20 (Japan time), doi:10.1016/j.molcel.2015.10.025.
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