体温を维持するために遗伝子の立体构造が変化 寒冷感知タンパク质のリン酸化と遗伝子の立体构造


寒冷刺激によって褐色脂肪细胞の热产生遗伝子が急速に活性化される、顿狈础の高次构造変化を介した新たなしくみ
寒冷刺激により、JMJD1Aタンパク質がリン酸化されると、遺伝子JMJD1Aタンパク質は高次構造を変化させるタンパク質複合体(SWI/SNF)と核内受容体 PPAR%gamma;とタンパク質複合体を作り、「長距離DNAルーピング」と呼ばれる遺伝子DNAの高次構造変化を急速に変化させる。その結果、熱が産生される。(略語 β-AR: β-アドレナリン 受容体、UCP1: 脱共役タンパク質、PKA: タンパク質リン酸化酵素)
© 2015 酒井研究室
東京大学先端科学技术研究センター 代謝医学分野の酒井 寿郎教授、稲垣 毅特任准教授、阿部 陽平特任研究員らの研究グループは、寒冷時に热产生遺伝子の発現を急速に活性化して体温を維持するには、従来知られていた「転写因子」と呼ばれるタンパク質群の働きだけではなく、热产生をつかさどる遺伝子DNA(クロマチン)の急速な立体構造変化が必須であることを解明しました。
私たちヒトや哺乳动物は、急激な环境の変化に瞬时に反応し、生命を守るしくみがあります。例えば、からだが寒冷环境という低体温が引き起こされうる危険な状态にさらされると、中枢でこれを感知し、交感神経からの刺激によって、热产生を専门に行う褐色脂肪组织で迅速に热が产生され、低体温になることを防ぎます。研究グループはこれまで、核内で遗伝子顿狈础のメチル基を除去する闯惭闯顿1础タンパク质を欠损したマウスは低体温に陥ることを明らかにしていましたが、そのしくみの详细はわかっていませんでした。
交感神経から寒冷刺激を受けた闯惭闯顿1础タンパク质は、リン酸化され、これが引き金となって、「遗伝子の高次构造を変化させる复数のタンパク质群」が热产生遗伝子に结合、遗伝子の発现を活性化させます。これら一连の変化は数分の単位でおこり、热产性に関わる遗伝子の発现を急速に促します。
本成果は、闯惭闯顿1础タンパク质を标的とした低体温症や肥満への新规治疗法や予防法にもつながると期待されます。
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论文情报
JMJD1A is a signal-sensing scaffold that regulates acute chromatin dynamics via SWI/SNF association for thermogenesis", Nature Communications Online Edition: 2015/05/07 (Japan time), doi:10.1038/ncomms8052.
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