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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

緑の表紙、家畜のイラスト

书籍名

家畜の考古学 古代アジアの东西交流

着者名

菊地 大樹、 丸山 真史 (編)

判型など

212ページ、础5判、并製

言语

日本语

発行年月日

2022年10月25日

ISBN コード

9784639028628

出版社

雄山阁

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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「いま、いちばん新しい動物の家畜化と共生の歴史」――本書の帯に記された文句である。これだけでは本書がいったいどのような内容であるのかわからない方もおられると思う。本書は「家畜」をキーワードとして、東西アジアにおける人間と家畜動物のかかわりの歴史を複数の専門家が論じたものである。タイトルからもすぐわかるように、本書の基軸となるのは「考古学」、特に「動物考古学」という一領域であるが、同時に「歴史学」、「同位体化学」、「分子生物学」、「文化人類学」といった異分野の専門家も執筆陣に名を連ねている。本書は大きく分けて3つの章からなり、それぞれ日本列島における家畜利用の開始 (第1章 日本列岛にきた家畜文化)、東西アジアにおける家畜利用の広がり (第2章 家畜のはじまりと広がり)、関連分野による家畜研究 (第3章 家畜の考古学をめぐる新视点) といったように、主な読者層である日本人にとって身近な話題から始まり、後半になるにつれてその視点が拡大していくという構成をとる。
 
本书のもつ意义は以下の二点に集约される。一つはその射程の范囲である。これまで日本で行われてきた动物考古学的な立场からの家畜研究は、ある特定の时代や地域に焦点を绞ったものが普通であり、地域史研究の范畴を出るものではなかった。しかし本书は日本における家畜利用のはじまりを导入としてはいるものの、その视点は常に「アジアにおける家畜文化史」という巨大な流れの中に位置づけることを见据えている。研究フィールドを异にする复数の研究者が一同に会することにより、このようなアプローチが可能になったことは言うまでもない。
 
もう一点は复数分野の研究を绍介しながらも、「考古学」を基轴に据えたことである。元来、家畜动物の研究は自然科学では「农学」、人文科学では「文化人类学」といった分野が主流であり、我が国における家畜を取り扱った研究书はほとんどがそれらの専门家によって编まれたものであった。しかし前者のアプローチでは家畜动物の遗伝的系统など生物学的な特徴の研究に重点が置かれる一方で、それを利用した过去の人间の文化や社会の侧面は軽视される倾向が强く、后者のアプローチでは人间の歴史が等闲视されがちである。総合学问としての性格の强い考古学によるアプローチは、両者のもつ问题点に目を配らせつつ、実际の遗跡から出土した资料を基にして、家畜利用という文化的活动の动态を人间の歴史の中に位置づけることが可能としている。
 
近年の自然科学的分析手法の着しい発展は、伝统的な人文学的手法の不要论にまで繋がることさえある。しかし実际には人类史研究において自然科学的研究が拠り所としているのは人文学的な手法によって积み重ねられた知见であり、逆に人文学のバックグラウンドを持つ研究者も自然科学的手法による研究成果を积极的に取り入れている。本书はそういった学际的関係のひとつの在り方を示しているので、これから研究を始める方にはぜひ一度手に取ってもらいたい。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 助教 新井 才二 / 2023)

本の目次

序章 家畜研究と人类史|丸山真史
 
第1章 日本列岛にきた家畜文化
日本列岛にきた家畜|丸山真史
动物骨と卜い|宫崎泰史
埴輪に象られた家畜|日高 慎
东北アジア先史时代动物形製品からみた动物観|古泽义久
 
第2章 家畜のはじまりと広がり
西アジア?中央アジアにおける牧畜のはじまり|新井才二
牧畜のきた道|菊地大树
草原地帯の牧畜――キルギス共和国アク?べシム遺跡における動物の利用|植月 学
遊牧民の動物文様からなにがわかる? ――スキト?シベリア動物文の歴史的意義|松本圭太
黄河の羊、长江の豚|今村佳子
ニワトリのはじまりと広がり|江田真毅
 
第3章 家畜の考古学をめぐる新视点
环境史のなかの家畜――古代中国における马?牛と人の関係史|村松弘一
乳の恵|平田昌弘
家畜はなにを食べるの?|板橋 悠
古代DNA からみた家畜の起源と系統|覚張隆史
 
终章 アジアの家畜文化をながめる|菊地大树

関连情报

书评:
青柳泰介 評 (『古代学研究』236 pp. 39-41 2023)

 
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