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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

グレーのモノトーンの和室イラスト

书籍名

住総研住まい読本 和室学 世界で日本にしかない空间

着者名

松村 秀一、 服部 岑生

判型など

366ページ、础5判

言语

日本语

発行年月日

2020年10月

ISBN コード

9784582544688

出版社

平凡社

出版社鲍搁尝

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世界でも日本にしかない「和室」。その衰退が目に余るこの时点で、「和室」の世界文化遗产的な価値について広く考え、理解してもらうための基本的な学知をまとめた本である。
 
1章では「和室」の定义という悩ましい问题に、特に无形の文化的な価値という観点から取り组んでいます。ここで重要なのは、日本人が「和室」だと感じる空间の特徴は、意外な程に世代を超えて共通しているという事実の発见と、日本人の生活文化自体が、明治维新以降の西洋文明の影响、第二次世界大戦后のアメリカ文化の影响等を强く受けながらも、和室という空间とそこでの暮らしというあり方が、根强く残ってきたことの再认识です。
 
2章は、和室の起源と思われる书院造の発生の时期とその背景を説明したものです。ここで、中世の武家住宅に现れた贵贱同座の游びの空间に和室の起源を见出します。そこに现れた自然に囲まれ、自由で平等な空间のあり方こそが和室の本质だという理解の仕方が提示されています。
 
3章は、中世に成立した和室が、近世に入ってどのように変容したかを描き出します。特に、中世に自由で平等な空间として现れた和室が、近世の政治システムの中で、身分に応じて细部の装饰までもが彻底して定型化?ルール化されたものになっていった経纬が、具体的に解説されています。
 
4章では、和室の一分野を形成し、和室全体の展开に限らず现代建筑にも少なからぬ影响を与えた茶室を取り上げます。小さな畳敷きの部屋で行われる日本独自の茶の汤の発生は、2章で扱った书院造の発生と同じく中世に遡ります。
 
5章では、和室の肝心要とも言える畳の歴史や製法、种类等が解説されます。畳は日本オリジナルの床仕上げ材料です。そして、その寸法と敷き詰めというあり方が、日本の建筑のつくり方の独自性に繋がっているということが重要です。 
 
6章は明治以降、椅子座の採用、洋馆の建设という明らかな西洋化の动きの中にあって、和室が根强い生活上の必要から决して排除されることなく、むしろ折衷という形で自身の位置を确かなものにしていった経纬が示されます。
 
7章では、昭和期の着名な建筑家たちの住宅作品の中で和室がどのように扱われていたのかが明らかにされます。
 
8章の主要部分は、1980年代から今日まで、数回にわたる住宅と住み手の意向に関する贵重な调査に基づいた、现代住宅における和室の供给実态と住み手のニーズの解明です。供给実态上はここ10年の和室の减少が着しいものの、住み手のニーズには根强いものがあることなどが明らかにされます。
 
9章は、近现代の日本人の暮らし方と和室の関係に焦点を当てます。冒头で、戦前のかなり古い时期に建てられた二戸一长屋のすべてが和室だったことに触れ、和室が戦前から庶民の住宅に普及していたことを确认した后、戦后の郊外戸建て住宅における和室の普及の原理と、従前住宅内で行われていた行事や仪式の外部化による和室の役割の変化とを、具体的な事例で明らかにしていきます。
 
10章では、和室が无形文化遗产になるために日本が世界に打ち出していくべき事柄などを明らかにしています。
 

(紹介文執筆者: 工学系研究科 特任教授 松村 秀一 / 2022)

本の目次

はじめに 松村秀一
第1章  和室とは何か―近現代人にとってその空間と意味 服部岑生
第2章  和室の起源と性格 藤田盟児
第3章  近世和室の豊饒な世界 小沢朝江
第4章  茶の湯と和室 桐浴邦夫
第5章  唯一無二の畳 平井ゆか
第6章  明治維新以後の和室 内田青蔵
第7章  モダニズム建築の和室 上西 明
第8章  和室の現象学-いま「和室」はどうなっているか? 鈴木義弘
第9章  日本人の暮らし方と和室 岡絵理子
第10章  和室の世界遺産的な価値 稲葉信子
おわりに 松村秀一
和室 この100作品 松本直之
 

関连情报

着者コラム:
松村秀一/文化の基層とは「ものづくり人の世界こそが文化の基層である」 (MODERN TIMES 2022年1月24日)

 
书评:
(『新建築 – 住宅特集』 2021年11月号)

 
津村泰範 評 (『住宅建築』No.488 2021年08月号)

 
(『建筑士』 2021年6月)

 
竹原広美 評「和室を俯瞰し、和室の遺伝子を解き明かすことで未来に向かっての答えを導き出す――日本人の生活文化の源流をたどり、和室のレジリエンスがどう展開していくのかを探る一冊」 (『図書新聞』3490号 2021年4月3日)

 
(『日本家政学会誌』 2021年3月)

 
荻津郁夫 (荻津郁夫建築設計事務所) 評「第93回 和室が姿を消す日が来るのだろうか」 (ヨコハマNOW 2021年1月10日)

 
大竹由夏 (ものつくり大学講師?一級建築士?デザイン学) 評「歴史、起源、性格、茶の湯空間、畳、日本人の暮らし方を丁寧に論じる」 (『週刊読書人』 2021年1月8日号)

 
「和」の価値 再発见への视座 (『中部経済新闻』、『冲縄タイムス』ほか 2020年12月19日)


 
長谷川逸子 評「消えゆく危機感から魅力を研究」 (『朝日新聞』 2020年12月19日)

 
イベント:
「和洋折衷」という発明 なぜ和室はなくならなかったのか? 新?和室学 世界で日本にしかない空间文化 第6回 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2022年5月23日)

 
『まちに開かれる「私」の伝統』  新?和室学 世界で日本にしかない空间文化 第5回 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2022年4月18日)

 
和室はラッピング空間だった 新?和室学 世界で日本にしかない空间文化 第4回 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2022年3月9日)

 
新?和室学―世界で日本にしかない空间文化 第3回 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2022年2月15日)

 
新?和室学―世界で日本にしかない空间文化 第2回 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2022年2月4日)

 
新?和室学 世界で日本にしかない空间文化 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2022年1月14日)

 
『和室学』~和室という暮らし方文化~ (厂础搁贰齿 2021年2月18日)

 
【新教養主義宣言?和室学第二回】和洋折衷という発明  新教養主義宣言?トークイベント vol.9 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2020年10月2日)

 
【新教養主義宣言?和室的対談】なぜ、いま『和室学』か?新教養主義宣言?トークイベント vol.7 (WirelessWireNews編集部 (スタイル株式会社) 2020年9月18日)

 
「东京大学松村教授の出前讲义」 (东北住建 2019年7月19日)

 
関连イベント:
建築士試験合格者お祝い企画 第2弾: 「和室学 -世界で日本にしかない空间-」出版記念講演会
大分大学教授 鈴木義弘氏 講演会 (公益社団法人 大分県建築士会大分支部 2021年11月28日)

 

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