
书籍名
知财の理论
判型など
510ページ、础5判、上製カバー付き
言语
日本语
発行年月日
2019年12月
ISBN コード
978-4-641-24325-5
出版社
有斐阁
出版社鲍搁尝
学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)
英语版ページ指定
知的财产法学は极めて难しい学问である。
第一に、かりに知的財産権の制度の根拠を、产业や文化の発展という効率性に還元しうる尺度で評価することにしたとしても、世代間の衡平性の問題や検証可能性の問題が随伴する。特許等の知的財産権は、排他権のもたらす現時点での静態的な効率性の低下を甘受しつつ、排他権のインセンティヴによって促進される将来の動態的な効率性の改善を目指すものであり、世代間でいったいどちらの効率性をどのくらい重視するのかという問題に突き当たるので、一義的な解は出てこない。そもそも、その特定の時点の効率性の改善や改悪の度合いすら正確に検証することも困難である。
第二に、このように効率性のみで正当化することが困难である以上、知的财产権の制度はそれを决定するプロセスによる政治的な正统化にかなりの程度依存せざるを得ない。しかし、その代表格である民主制には、知的财产権が构造的に引き起こす少数派バイアスという课题がつきまとう。知的财产権は、特定の者(=知的财产権者)の利益のために、他者の行為を広く浅く规制するものだからである。一般的に、少数の者に集中した利益は政策形成过程に反映されやすい反面、多数の者に広く浅く拡散した利益は反映されにくいことが知られている。権利者侧に位置することになる者がロビイングに励む反面、一般ユーザのように広く浅く规制される人々の声は政策に反映されにくい。したかって、知的财产権は、ともすれば人々の活动を过剰に规制することになりやすい。
第叁に、过剰であるか否かに関わらず、知的财产権は、いずれにせよ一部の者に利益を集中させつつ、他の者に负担を课す制度である以上、人々を纳得させるためには自然権的な説明が必要となる。しかし、そのために用いられる知的「创作物」、知的「财产」というメタファには、人々に実际に规制されているのは自身の行為であるという物理的な真実を覆い隠し、あたかも最初から他者に属している「モノ」が规制されているに过ぎないという観念を植えつけ、もって、少数派バイアスをさらに强化する方向に机能する。
本書は、こうした一筋縄では解決することが困難な知的財産法学に取り組んだ筆者のこれまでの業績を編集したものである。そこでは、知的財産権は「政府による行為規制」であるというメタファ (すなわち、少数派バイアスとは逆向きのベクトルを有するメタファ) を絶えず意識しながら、市場に委ねたほうがよいのか、あえて法の規制による介入を目論むのか、それをいったいどのようなプロセスで実現するのか等々の難問が扱われている。収められた論文は、これらの難題に対してもがき苦しみなんとかしてより良い解に接近していこうとする筆者の漸進的試行錯誤 (muddling through) が具象化したものである。本書がこれからも必然的に続行されるであろうmuddling throughの一つのいしずえになれるのであれば、筆者としてこれに優る喜びはない。
(紹介文執筆者: 法学政治学研究科?法学部 教授 田村 善之 / 2020)
本の目次
1 知的财产法政策学の试み
2 知的财产法学の新たな潮流──プロセス志向の知的财产法学の展望
3 「知的财产」はいかなる意味において「财产」か──「知的创作物」という発想の陥穽
4 竞争政策と「民法」
第2章 特许法
1 プロ?イノヴェイションのための特許制度のmuddling through
2 知财高裁大合议の运用と最高裁との関係に関する制度论的考察
第3章 着作権法
1 日本の着作権法のリフォーム论──デジタル化时代?インターネット时代の「构造的课题」の克服に向けて
2 着作物の利用行為に対する规律手段の选択──続?日本の着作権法のリフォーム论
3 着作権法の体系书の构成について
第4章 知的财产法学の将来
知的财产法学の课题~旅の途中~
関连情报
林紘一郎 評 (『知的財産法政策学研究』Vol.59 2021年)
「知财の理论」田村善之著 (理系弁護士の何でもノート2ホームページ 2020年5月4日)
林紘一郎 評「情報法」 (サイバー燈台ホームページ 2020年1月24日)
田村善之二元論 ― 生き物としての解釈論 (『田村善之 知的財産法学の課題 -旅の途中- 知的財産法政策学研究 Vol.51 (2018) 1-46』『田村善之 知财の理论 有斐阁 2019 第4章』) (そーとく日記ホームページ 2020年1月14日)
「知财の理论」と学際的に生きること (coquelicotlogホームページ 2020年1月13日)
田村善之『知财の理论』に対する雑感 (特許法の八衢ホームページ 2020年1月5日)
我々はこの山をどこまで登ることができるのだろう? ~田村善之『知财の理论』との格闘の途中にて。 (企業法務戦士の雑感~Season2~ホームページ 2020年1月)