図解 なぜかミスをしない人の思考法 「失败学」の権威が教える
失敗にも、ある条件でいつもミスってしまうという法則がある。この本では、ビジネスマン、サラリーマン、経営者の失敗事例や、彼らがミスを逆転して成功した事例を、20個の法則に分類して紹介した。たとえば、教訓の法則「人の失敗は最高の教科書になる」「気乗りしない報告ほど重要度が高い」、油断の法則「大丈夫と思ったときこそ丁寧に動く」「失敗の三悪人 (無知?無視?過信) をどう追放するか」、隠蔽の法則「失敗は隠すと10倍返しを食らう」「ミスを引き起こす犯人は不注意か誤判断か企画不良か?」などである。いずれも、役員会で失敗の対応で紛糾したときに社長が言いそうな言葉である。でも結局のところ、「おごるな、隠すな、我が身を正せ」というのが、リーダーにとって最高の行動規範になる。「自分たちはモラルがしっかりしているから問題ない!」とおごっていると、失敗の芽を無意識に看過する。成功を続けているのが最も悪い。自信をつけてイケイケドンドンになり、組織は旧来の教えに固執してマンネリ化し、リスクに無頓着になる。また、それが成長して顕在化したときに、「どうやって隠せば世間に知られないか」と隠蔽に走ると、一時をしのいでもいつかは必ず悪事は発覚する。それも、そのときに最初に正直に謝っていたときの10倍から100倍の破滅的?倒産的損失が生じる。最後に他人の失敗を「ざまあみろ」と笑っていると、部下もたがが緩んで、自分たちにも同じような失敗が起きる。ビジネスしている限り、失敗はつきものである。仮に失敗しても、失敗に動じることなく、無意味な精神論に陥らないように、正直に事態を分析するべきである。さらに失敗が大きくなる前に次の一手、それも小手先でない仕組みを変えるような本質的な一手を打てる人が、最後は勝ち組になる。
(紹介文執筆者: 工学系研究科 教授 中尾 政之 / 2019)
本の目次
-失败の「発生源」を知っておく
2章 致命的なミスを先回りして防ぐ方法
-この&濒诲辩耻辞;サイン&谤诲辩耻辞;を见逃すな!
3章 ピンチで力を発揮する人の条件
-起きてしまったミスへの最善策
4章 ミスを将来の財産にする考え方
-できる人は、転んでもただでは起きない
5章 ミスの起こらない「仕組み」を作る
-失败の芽を元から絶つ!
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