中公新书ラクレ 统计は暴走する
现代社会に氾滥する情报の非常に多くは统计です。情报の大海原とも言うべき现代社会を航海する皆さんに要求される情报リテラシーの主要部分は、この统计リテラシーということになります。
本书では、一见科学的かに见える报道记事や论文などを例题として、统计がどのように误用されているか、読者の侧はその误りをどう补正し事実を復元すべきか、以下の4类型に大别して皆さんとご一绪に演习を试みます。
「統計は騙す」: 統計と聞くと何やら無機質で器械的な数値の集まり、みたいな印象を受けることが多いかも知れませんが、統計が自然界に元々存在するわけでは無論なく、人工物であることは明らかです。ですからそこには当然、情報の収集?加工?発信に携わる者たちの「意図」が介在するのです。統計を発信する者のそうした意図 (しばしばその存在自体も) が、それを受信する者の理解とぴったり一致しない限り、多少とも誤解が発生するわけです。
「統計は盗む」: 現代の標準的な「研究倫理」は、積極的な嘘を禁じているだけで、自分に都合の好いことだけを発表し不都合なことは隠す、という取捨選択は禁じられていません。客観的で中立公正かに見える「統計」は、こうして利益誘導にも使えるわけです。このことは、統計的仮説検定に内在する脆弱性と密接不離に関連しています。例えば、およそ何の関係も無いデタラメな変数を持ってきた場合でも、定義によってほぼ20回に1回の割合で「5%有意」な結果が出ます。ヒマとカネさえ潤沢に使えば、好き勝手な「統計分析」を性懲りも無く20回繰返し、そのうち偶々有意だった1回分だけを発表し残りの19回は捨てて口を拭えば、自己利益に叶いそうな「結論」を勝手に導けてしまうわけです。これこそ「嘘つきは泥棒の始まり」です。
「統計は迫害する」: 自分に都合の好いことだけを言うかわりに、相手に都合の悪いことだけを探せば、差別や偏見を煽ることもできます。戦争中の各国政府が、それぞれ敵国民の知能の低さや健康?衛生状態の貧困さなどに関する統計的な証明合戦を展開したことは、周知の通りです。現代でも、扇動的な政治家や評論家たちは、決まって統計が大好きで、統計を悪用して政敵を中傷します。このような謂わば統計的ヘイトスピーチは、特定集団への明確な悪意を以て発信される点で、価値自由な科学とは根本的に相容れません。逆に、われわれ科学者の側から言えば、「自らヘイトスピーチを発信しない」「ヘイトスピーチを見つけたら、科学的に正しい方法で反駁する」ことが肝要です。
「統計は殺す」: 健康や環境などに関する (意図的かどうかはともかく) 誤った統計的言説には、多数の人命に関わる犯罪的なものまで存在しますので充分注意が必要です。逆に見れば統計とは、汎用性の広く、完成度の高い言语であるとも言えます。よく「統計は正直だ」などとナイーヴに思い込んでいるお人よしがいますが、実は日常言语に負けず劣らず、いっぱしの大嘘をまことしやかに語れるだけの語彙と文法の豊かさを具えているのが統計なのです。
(紹介文執筆者: 社会科学研究所 教授 佐々木 彈 / 2018)
本の目次
序章 統計以前の問題
第1章 統計はだます [詐欺?偽装編]
第2章 統計は盗む [窃盗?横領編]
第3章 統計は迫害する [中傷?虐待編]
第4章 統計は殺す [殺人?環境破壊編]
終章 統計の暴走を許さないために
関连情报
背後に意図ある引用の実態 『统计は暴走する』佐々木彈著 (『産経新聞』2017年9月24日)
『统计は暴走する』を書いた
東京大学社会科学研究所教授 佐々木 彈氏に聞く (『週間東洋経済Plus』2017年10月7日号)
『统计は暴走する』佐々木彈著 (『日本経済新聞』2017年10月14日朝刊)
その統計うのみにして大丈夫? 統計詐欺にだまされないためのリテラシーを身につけよう (『ダ?ヴィンチニュース』2017年10月30日)
本の部屋『统计は暴走する』(『賃金情報』2017年11月20日号)
南雲氏による書評 (『賃金情報』2018年2月20日号)
東京大学生協 本郷書籍部 Book Best 10 (2017年10月)
东大生协本郷书籍部