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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白い表紙に人々のシルエットのイラスト

书籍名

日本の人事を科学する 因果推论に基づくデータ活用

着者名

判型など

256ページ、四六判、并製

言语

日本语

発行年月日

2017年6月16日

ISBN コード

978-4-532-32150-5

出版社

日本経済新闻出版社

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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ビジネスの世界では、さまざまな分野で、計画 (Plan) し、実行 (Do) し、評価 (Check) し、さらに改善のために行動 (Act) することが奨励されている。しかし、こと人事や組織改革に関して言えば、PlanとDoだけで評価と改善活動がどの企業でも欠けている。なぜだろうか。筆者は、具体的な方法を示した文献がなく、評価、改善しようにも参考にすべき道標がないのが理由の一つであると考え、本書を執筆した。すなわち、人事においても客観的なデータを活用しPDCAサイクルをまわすことの重要性を伝え、そのための道筋を提示することが本書の狙いである。
 
笔者の専门分野は人事経済学?组织経済学である。実証分析のためのデータへのアクセスを一つの目的として、公司との产学连携の研究プロジェクトや研究会の开催に取り组んできた。こうした活动を通じ、世の中では「働き方改革」という言叶が氾滥し、人事や组织に関する関心が高まっているにもかかわらず、多くの公司で、社内にある多くの有益な情报が使われず、组织を改善する机会が失われていると感じてきた。
 
本書の中で、データを保存し一元管理するといった基本動作から、因果推論の方法論まで解説し、また、女性活躍推進、働き方改革、採用、離職対策、管理職評価、高齢化対策などトピックも幅広く取り上げた。しかし、最も重要なことは「問題意識を持つこと」だという点は、執筆当初から変わっていない。「問題意識を持つこと」で、日々の業務の中で、ここに問題があるのではないか、ここに改善機会があるのではないか、という気づきが生まれ、それを確かめ施策につなげる根拠 (エビデンス) を得るために、ほぼ必然的にデータ活用へと動くようになる。
 
例えば、なぜ我社では女性活跃が进まないかという问题意识を持てば、その背后に「统计的差别」の可能性があることに気づくだろう。统计的差别とは、男性よりも女性の方がより离职率が高いという统计的事実をもとに、合理的な意思决定の结果、公司侧が女性への投资に慎重になることを指す。しかし、统计的差别というのは実は自己成就的である。「女性は辞める确率が高いから投资をしない」という公司の意思决定が、女性にとって継続就业の価値を下げ、离职を促す。この场合、统计的差别をなくす公司努力が、女性の継続就业のリターンを上げ、実际に离职する女性を减らす。
 
こうした可能性に気づいた経営者や人事は、男女で業務配分に差がついていないか、男女でコミュニケーションの量に違いがないか (つまり共有される情報に違いがないか)、日々の業務の中で、不平等の存在に気づくことができるはずだ。気づいたら、あとはデータを分析し、課題を明らかにして、解決していけば良い。大きな勝負の分かれ目は、問題意識をもち、問題点に気づけるかどうかにある。
 

(紹介文執筆者: 社会科学研究所 教授 大湾 秀雄 / 2018)

本の目次

第1章  なぜ人事データの活用が必要か――人事部が抱える問題
第2章  統計的センスを身につける
第3章  女性活躍推進施策の効果をどう測ったら良いか
第4章  働き方改革がなぜ必要か、どのように効果を測ったら良いか
第5章  採用施策は、うまくいっているか
第6章  優秀な社員の定着率を上げるためには何が必要か
第7章  中間管理職の貢献度をどう計測したら良いか
第8章  高齢化に対応した長期的施策を今から考えよう
第9章  人事におけるデータ活用はどう発展するか
 

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