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【Campus Voice】特別企画「理事と学生の対談~東京大学運動会応援部編~」



东京大学运动会応援部初の女性主将である杉田南実さんと、东京大学の今泉理事は、同じ部活の出身というきっかけから対谈をすることとなりました。お二人はそれぞれの部活の思い出について、终始和やかに语られていました。

リポート/学生ライター
犬丸 わかな(医学部3年)

応援部に入ったきっかけは?

  • プロフィール 今泉 柔剛(東京大学理事) 事務組織、法務、人事労務、コンプライアンス担当  1994年東京大学文学部卒業、文部科学省高等教育大学課、高等教育局大学振興課大学改革推進室長、経済協力開発機構日本政府代表部一等秘書官、文部科学省高等教育局高等教育企画課大学設置室長、同文部科学大臣秘書官事務取扱、日本スポーツ振興センター理事、スポーツ庁政策課長を経て、現在は東京大学の理事を務める。  杉田 南実(教養学部4年) 長野県松本秀峰中等教育学校出身、2019年に東京大学文科三類入学、後期課程では教養学部に進学し、表象文化論を学ぶ。東京大学卒業後は、IT系のベンチャー企業に就職予定。

今泉:杉田さんが东京大学运动会応援部(以下応援部)に入ったきっかけは?

杉田:応援部の中には、リーダー、吹奏楽団、チアリーダーズの3つの部门があります。私はクラシックバレエやジャズダンスを习っていて、大学でもダンスをしたいと思い、チアリーダーズに入りました。応援部入部时には同期が20人くらいいたのですが、大学2年生になるとリーダー所属の同期がいなくなってしまいました。东京六大学野球の応援ではパートごとの持ち回りなどが决まっていたので、吹奏楽団の学生と2人でリーダーパートを兼任するようになり、3年生ではリーダーの仕事もするようになりました。4年生ではチアリーダーズとリーダーを兼任しながら主将を务めました。今泉理事が所属されていたころの応援部はどうでしたか?

今泉:私の入部当时は、チアリーダーズがバトントワラーズと呼ばれていましたが、2~3年生のときに现在の名称へと代わりました。当时は同じ部活でも3パートが明确に役割分担されていて、パートを超えて交わることはほとんどありませんでした。今は杉田さんのようにリーダーとチアリーダーズを兼任している人がいると闻き、コペルニクス的転回が起きたような気分です。
  • 応援部时代の今泉理事

私が所属していたころの応援部は、リーダーが主导する部で、3パートは平等ではありませんでした。応援部の主将はリーダーからしかなれず、リーダーは男性だけだったので、女性が応援部の主将になることは考えられない时代でした。杉田さんが4年间他のパートの役割も兼任しながらやり通されたのを见て、时代の変化を感じました。ところで、杉田さんは旗手を担当したことはありますか?

杉田:私は旗手を担当したことがないですが、现在旗手を担当している女性の学生がいます。最近では、性别や力の差に関係なく持てるよう、小さめの旗を新しく作った大学もあると闻きます。今泉理事は4年生の时に旗手长(応援部の旗を司る役职)をされていたのですか?

今泉:そうです。どれだけ大きな旗を持てるかを、他大学と竞っていました。旗は、てこの原理を使って持つので、実际の旗の重さの何倍も重く、体力が必要です。私の时には「旗を落としたら即坊主」という暗黙のルールがあり、私も坊主にしたことがありました。

杉田:今は坊主にするというルールはなくなりました。

今泉:当时は、坊主にするのが当たり前と思っていましたが、これも时代の流れですね。神宫(东京六大学野球が行われる明治神宫野球场)では、负けたらリーダーは明治公园のアスファルトの上で拳立て(拳を立てて行う腕立て伏せ)をずっとやっていました。

杉田: 東京六大学全体の傾向として、2代前から拳立ては禁止になりました。試合に負けた際には追加練習を行いますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策もあり、大事な試合のときなどに限られて行われています。

みな平等な応援部へと変化

今泉: 新型コロナウイルスの影響はどのくらいありましたか?

杉田:合宿は私が1年生だった2019年以降は実施されていません。合同演舞会は开催されなかったり、开催されても规模が缩小されたり、无観客でした。六大学応援団によるステージ「六旗の下に」や旧七帝国大学合同演舞会などは今年から少しずつコロナ前の形に戻り始めました。

今泉:神宫球场に応援に行った际、チアリーダーズが応援を主导していたのが记忆に残っています。ボードを持った掛け声もチアがやるようになっていて、男女で役割を分けるのではなく、足りない部分をお互い助け合うという感じだったのも印象的でした。

杉田:そうですね。「部员はみな平等で、パートで优劣はない。全员で意见を出して进めるべき。」と前主将から引き継ぎました。
 
  • 応援部での杉田さん

今泉:実は応援部の翱叠?翱骋会である赤门鉄声会の现会长も女性なんですよね。现在、女性のリーダーはいますか?

杉田:本年、女性がリーダーパートに1人入部しました。昔は入りたくても入れなかったと思います。

今泉:杉田さんは、大出走(応援部部员が合宿中に山中を走るイベント)にも参加されたと闻いたのですが。

杉田:3年生の时、合宿代替行事で初めて参加しました。4词50キロ、山の中をずっと走りました。とても大変でした。毎日锻えているリーダーの先辈たちは足が早く、どうしても差は出てしまいましたが、なんとか完走しました。

今后の东大に期待すること

ー最後に、今后の东大に期待することをお聞かせください。

杉田:今の东京大学は、女性や地方出身者が少ないと感じます。私が応援部主将になったことも、色々なところで「女性だから」と取り上げられましたが、これが目立つことではなく、男女ともにリーダーがいることがもっとスタンダードになればいいなと思います。

今泉:女性や地方在住の人が东京大学を目指すことに対して、世间ではまだまだ高い壁があると思います。また、関东圏の男子校出身者が多く、入学前からの出身校や塾などの繋がりが目立つ东京大学に、居心地悪く感じてしまう地方出身者や女性たちもいるのかなと。东京大学は「谁もが来たくなる大学」を目指していますが、まだそれを実现出来ていないというのが现状です。现在行っている様々な取り组みにより、东京大学が出身地や性别などに関係なく、谁もが来たいと思える、世界中の人と繋がれる一つの大きなプラットフォームになればいいなと思います。

応援部では、かつてあんなに高い壁がパートごとにあったのに、それがなくなりました。そして、現役部員でも卒業生でも、女性がリーダーになる時代になったというのは非常に画期的なことです。まさにDiversity & Inclusionですね。時代の変化とともに、考え方にも変化が起きていて、これからも良い変化がどんどん進むといいなと思います。それとともに、自分以外の他者を常に全力で応援し続けるという先輩たちから引き継いだ「不易」が、今後とも後輩たちに変わらずに受け継がれていくことも望みます。

东京大学を目指す高校生へのメッセージ

ー杉田さんから、东京大学を目指す高校生にメッセージをお愿いします。

杉田:不安や心配もあるかと思いますが、思い切って东京大学に飞び込んでみてください。そして、所属や性别にとらわれず、自分がやりたいことに挑戦して欲しいです。私自身、応援部を代表するのは重责でしたが、その分浓い経験が出来たと考えています。伝统を引き継ぎたい、仲间と最后まで顽张りたいという気持ちが4年间の原动力となりました。みなさんにも、ぜひ东京大学で打ち込めることを见つけてほしいです。
?追记:杉田南実さんが令和4年度学生表彰「东京大学総长赏」を受赏されました。おめでとうございます。(东京大学ダイバーシティ推进课)