トップ选手と宇宙飞行士の议论が示唆するオリンピック?パラリンピックの光と影 | 熊谷晋一郎 | オリパラと東大。
~スポーツの祭典にまつわる研究?教育とレガシー
半世纪超の时を経て再び东京で行われるオリンピック?パラリンピックには、ホームを同じくする东京大学も少なからず関わっています。世界のスポーツ祭典における东京大学の贡献を知れば、オリパラのロゴの青はしだいに淡青色に见えてくる!?
当事者研究 |
オリンピック?パラリンピックの光と影
熊谷晋一郎 准教授 KUMAGAYA Shinichiro |
「竞技生活引退后、当时を思い出すとフラッシュバックで胸が苦しくなった」
「障害者もトップアスリートも、圣人君子であるべきという社会のレッテルを贴られている」
「宇宙飞行后、かつての自分と宇宙から帰还した自分は同じ存在なのか整理がついていない」
2018年7月、先端科学技术研究センターで行われたシンポジウム「日常への帰還 アスリートと宇宙飛行士の当事者研究」には、バスケットボール元日本代表の小磯典子さん、元パラリンピック車いすマラソン選手の花岡伸和さん、元宇宙飛行士の野口聡一さん、依存症回復支援施設の上冈阳江さんが登场。五轮や宇宙飞行など、极限的な状况のあとに経験した强烈な丧失感や日常生活への适応の困难さを吐露しました。
シンポジウムを企画したのは「当事者研究」が専门の熊谷晋一郎先生。当事者の素朴な経験、问题意识や「弱さの情报公开」が科学的なエビデンスになると考える熊谷先生は、さまざまな障害者や薬物依存経験者との协働を进めてきました。
オリ?パラを间近に控えたいま、过剰な五轮賛美がもたらす「能力主义の先鋭化」に警鐘を鸣らす熊谷先生。能力主义こそが障害者を苦しめてきたことをいま一度认识し、トップアスリートに対してメダル获得などの短期的関心を寄せるのみならず、彼らに必要な「长期的かつ全人的なサポート」を考えるべきだと诉えます。
「アスリートが弱音を吐くと、いろんなところからバッシングされます。でも、オリンピックを前にした热狂の中にあるからこそ、私たちはその弱さに触れる必要があるのではないでしょうか」